私がぼっちゃまと呼ばれなくなるまで 小話集5
メロンちゃん、まさかの…
これはのなもドキドキしましたよ(灬╹ω╹灬)ドキドキ
人物イメージは皆様それぞれですのでご了承ください
【本日のぼっちゃま・えくすとら ~救われたのか、それとも巣喰われたのか~】
メイド「はぁ、なるほど。ぼっちゃまの修行にはそんな理由が」
メイド「それなら私にも責任がある事ですね。ぼっちゃまの所へ行って参ります」
メイド「ぼっちゃま、私です。ドアを開けてくださいな」
メイド「開けて下さらないのでしたら爆破しますよ。危険ですのでドアからお離れください」
メイド「うん、すっきりしましたね。やっぱり障害物は爆破に限ります」
メイド「大丈夫ですよ。根回しと結界魔法で、ここには誰も来ませんし来られませんから」
メイド「あらあら、そんなにお震えになられて。怯えておられるのですか? それとも期待?」
メイド「ふふふ。さぁ、エルネスト様――」
一週間後。
エル「よし、本日の復興支援は、塔から運ばれる物資の搬入と瓦礫の撤去と王都周辺の魔物討伐だ。何、もう限界だと? 我々騎士団が汗を流せば、その分だけ民の流す涙が減るのだぞ。一週間の不眠不休くらいでガタガタ言うな。さぁ、行くぞ! 腹から声出して行けぇー!」
シャナ「に、兄しゃまが熱血野郎に……」
シェール「アイツにいったい何があった?」
ノル「まぁ、元気になったのですから良いじゃありませんか」
メイド「……ちょっぴりサービスしすぎたかも知れません」
学友1「オイこらアンタ何やった」
メイド「うふふふふふふふ」
問1.メイドさんはどんなサービスをしたのか?(15点)
A.胸で(ry B.洗脳で(ry C.調教で(ry D.爆破で(ry E.愛の力で(ry
学友1「なんでこー物騒な選択肢しかないかな」
メイド「私の胸や愛は物騒ですかそうですか」
【本日のぼっちゃま】
シェール「やっと落ち着いたか。いったいどうしてあんなテンションになっていたんだ」
エル「それが、良くわからないんだ。七日前の晩の記憶がどうも曖昧で……」
メイド「ぼっちゃま、緊急事態ですっ!」
エル「ぶふッ!?」
メイド「……どうして私の顔を見た瞬間に鼻血を噴いた挙句、小動物ちっくにシェール様を盾にして隠れるのですか」
エル「い、いや、自分でもどうしてなのか……」
シェール「それよりも何があった?」
メイド「それが、雌エルフ達にぼっちゃまの美形臭を嗅ぎつけられたようなのです」
雌エルフ'S「「「「ひゃっはー! 美形よ! 美形のかほりがこっちの方からするのよー!」」」」
メイド2「第七防衛ライン、突破されました!」
メイド3「トラップも無効化されています!」
メイド4「駄目です! エネミー集団の進行速度、落ちません!」
エル「おかしいだろう。ハーン達だって居ると言うのに、どうして私がことさら標的にされるんだ」
メイド「獲物の優先順位です。ハーン様達はエルフと同様、基本的に肉食獣だから後回しなのでしょう。雌エルフ達はぼっちゃまから溢れんばかりに薫る草食臭に引き寄せられているのです」
エル「待て、誰が草食動物だ」
シェール「自覚しろ(ぽんっ)」
メイド「自覚してください(ぽんっ)」
エル「…………orz」
シェール「エルが草食動物なのは良いとして、それで対策は?」
メイド「こちらに(すっ)」
シェール「ふむ、コレなら確かに効果があるかも知れないな」
エル「……どうしてもコレを使わないと駄目なのか?」
メイド「お厭でしたら別の手段を講じますけれど」
エル「ほ、ほかに手段があるのなら――」
メイド「フロギストンをロケット燃料にして成層圏まで打ち上げた物質を重力魔法で結合し燃素すなわち燃える要素を完全に失っているが故に決して燃え尽きる事のない巨大質量を成層圏外から落下させ王都の周辺一帯を丸ごとクレーターに変える事でエルフをその他の一切合財ごと一網打尽に」
エル「わかった! わかったから! コレを使う! 使わせてください!」
バーン!!
雌エルフ'S「「「ひゃっはー! 美形は貰ったぁ!!」」」
メイド'S「「「ぼっちゃま、お逃げください!!」」」
女装エル「あら、人違いではありませんこと? 私はエルネストなんて美形ではなく、エリーですわ」
雌エルフ'S「…………」
メイド'S「…………」
雄エルフ'S「…………」
雌エルフ&雄エルフ&メイド'S「「「「「「男の娘、サイコー!!!」」」」」
女装エル「肉食獣が増えたぁあぁあぁぁぁぁぁっ!?」
メイド「あの一夜をお忘れになった罰です」
シェール「それはそうと、どうして俺は標的にならなかったんだろう。やはりエルと違って肉食系だからか?」
メイド「彼女達曰く、『デザートのチェリーは最後まで取っておく主義』だそうで」
シェール「…………」
【本日のぼっちゃま】
エル「なぁ……」
メイド「なんでしょう」
エル「そろそろ私の事を『ぼっちゃま』と呼ぶのはやめてくれないか?」
メイド「ご不満ですか?」
エル「いや、そのだな、シェールのような友人の手前もあるし」
メイド「では公平を規すために、今後はこちらもシェールぼっちゃまとお呼びする事にいたしましょう」
シェール「とんでもない流れ弾が飛んで来た!?」
メイド「だってお二人とも騎士団に所属しているとは言え、独り立ちしているわけでも家庭を築かれているわけでもありませんし」
エル「それを言われると反論が難しいな」
シェール「いや待て。エルはともかく、俺にはシャナの魔狼という肩書きがあるぞ」
メイド「魔狼って職業ですか? 履歴書に堂々と書けますか? 社会保証や保険や福利厚生はどうなってるんですか? 『お仕事は何を?』『魔狼です』で部屋を貸してくれる大家が居るとお思いですか? 家や車のローンが組めるんですか? 子供が将来、学校の作文で『ぼくのパパはまろーです』って書いた時に羞恥心を堪えられますか?」
エル「そう考えるとシャナの魔狼って、緊急時以外は限りなくヒモに近いな」
シェール「うぐっ……だ、だがそれを言うならハーンだって魔狼だぞ。あいつの事はぼっちゃまなんて呼ばないじゃないか」
メイド「ハーン様は魔狼となられる以前から、名うての傭兵として立派に独り立ちされていた方ですから」
シェール「くっ! ええい、こんなやつらと一緒に居られるか! 俺は自分の部屋に戻るぞ!」
バタン!
メイド「……シェール様って、反応が可愛らしいですよね。ホラー映画なら確実に前半で死にそうな感じが」
エル「頼むから手加減はしてやってくれよ」
メイド「前向きに、そこはかとなく善処いたします」
エル「まぁ、それは良いとして」
メイド「はい」
エル「先ほどの話から行くと、私がこの家を出て騎士団の給料だけでやっていけば、とりあえずぼっちゃま呼ばわりは卒業できるという事だな」
メイド「それはなりません。断固阻止します」
エル「何故だい」
メイド「私達が寂しくなりますから」
エル「……そうか」
メイド「そうです」
エル「なら、仕方ないな。もうしばらくは『ぼっちゃま』でいる事にしよう」
メイド「えぇ、そうなさってください」
その後――
シェール「俺も魔大陸に行く」
メイド「まさかあの時の事を気にして家出!?」
エル「ないない。それはないから」
【本日のぼっちゃま】
エル「ノーラとシャナがとうとう結婚か……」
メイド「やっぱりお寂しいですか」
エル「シスコンの気はないつもりだが、二人同時ともなるとね」
メイド「ではそんなぼっちゃまをお慰めするために、お二人の代わって不詳この私が妹っぽく接してさしあげましょう」
エル「いや、それは何か違わないか……って、膝に乗る必要が何処に」
メイド「おにーちゃん♪」
エル「…………」
メイド「…………」
エル「…………」
メイド「ちょっといいかなって思ったでしょう?」
エル「(ギクゥッ!)」
メイド「(にっこり)」
【本日のぼっちゃま】注:シェールが帰る7年前です
エル「家の中が静かだな……」
メイド「新婚さん達のいちゃらぶオーラに充てられて、メイド達の活力が減退しているのですわ」
エル「やはり結婚したとなれば、本人達も周囲も気分が違ってくるのだろうね」
メイド「先日もディアス様のダルデレ顔があまりにもウザいので、ついうっかり爆破してしまいました」
エル「ついうっかりでテロらないでくれ」
メイド「大丈夫ですよ。頭がチリチリアフロになるだけで済むように微調整しましたから」
エル「それはついうっかりじゃないだろう。明らかに意図的な犯行だ」
メイド「まぁ、それはさて置きまして」
エル「置くなよ。ディアス様に謝りなさい」
メイド「置きまして。ノーラ様は言うに及ばず、シャナ様の新婚生活も順調なご様子で何よりです」
エル「あぁ、シャナについては最終的に一人を選ぶ可能性も考えていたんだが、見事にハーレムを貫いたな」
メイド「シャナ様は甲斐性がお有りですから。ぼっちゃまと違って」
エル「そんな甲斐性は要らない」
メイド「ぼっちゃまは無欲すぎます」
エル「草食らしいからな」
メイド「でも時たまケダモノさんになりますけどね。例えば三年前、私の胸にいきなり顔をうずめてぐりんぐりんと――」
エル「本当スンマセンでした!」
メイド「ふふふ、いつかは甲斐性持ちに進化できると良いですね。出世魚のように」
エル「人を魚類扱いしないでくれ。どっちにしろ私にハーレムは無用だ」
メイド「スペック的にはともかく、性格的に向いてませんものね。シャナ様のご兄弟なのに不思議です」
エル「シャナのハーレムは、相手にも恵まれたんだよ。アレの周りに居る男達は、顔だけじゃなく中身が詰まっているからな」
メイド「長い時間をつきあって行くなら、容姿や能力よりも性格と相性ですからねぇ」
エル「そういう事さ。だから私は、シャナの今後について心配はしていない」
メイド「私はむしろ、ぼっちゃまの今後が心配です」
エル「私が、かい?」
メイド「シェール様の不在に加えてディアス様がウザくなっている現在、この家における極上のイジリ対象はぼっちゃまだけ。すなわち、今までは分散していた負担がぼっちゃまに集中するという事です!」
エル「そ、それは確かに!」
メイド「とゆー事で、明日からの朝食には必ずワカメのお味噌汁をお作りしますので。それとご入浴後には頭皮マッサージを習慣とさせていただきます」
エル「待て、君は何の心配をしている」
エル「しかし私やシャナやノーラの話ばかりだが、君自身の事はどうなんだ?」
メイド「と、仰られますと?」
エル「シャナの同級という事は、そろそろ結婚の話が出ても不思議じゃないだろう」
メイド「そうですねぇ、ぼっちゃまが一人前になってから考えようと思います」
エル「……そうか」
メイド「ちなみに嫁きそびれた場合、メイドと兼任して花火師になろうかと」
エル「爆弾テロ犯じゃないのかい?」
メイド「失礼な。趣味と仕事を混同したりはしません」
エル「趣味!? いやいや、それは良いんだ、うん。それよりも聞いてほしい話があるんだが」
メイド「はい、なんでしょう?」
エル「確か君達の基準だと、『相手が出来れば一人前』なんだよね?」
【本日のぼっちゃま・ふぁいなる】
「シャナ様にご長男がお生まれになられてそうですよ!」
「これでシャナも母親か。あいつに子育てが出来るか少し不安だが」
「大丈夫ですよ。いざともなれば、私達でお手伝いにあがります」
「それは困るな」
「あら、どうしてです?」
「私が寂しくなる」
「まぁ、いつかのお返しですね」
「それに君にはシャナの子よりも前に、私達の子供を育てて貰わなくてはいけないからね」
「……気付いていらっしゃいましたか」
「まぁ、ね。だから君はこの家に、私の傍に居なさい」
「ふふふ。わかりましたわ……エルネスト様」
――別題『私がぼっちゃまと呼ばれなくなるまで』・完
感想欄で兄様大活躍でした。
そしてのなは兄様を最後に忘れたのです・・・・(๑⊙ლ⊙)ブッ
兄様の本編その後は番外編で書きます。
どうなったのかはお楽しみに♪




