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第7話 新学期

日本編2

始業式編です。

私立東洋高等学園。

日本国東京都に設立された私立の名門学園。

歴史、科学、医学、スポーツ、美術、技術、ゲーム、アニメ、小説、などなど様々な分野が活躍でき、卒業したらほぼ人生大成功らしい。

そんな一流の学校の校門の前に私、瀬戸玲奈はいた。

明治時代の西洋風の建物の面影もありながら、現代のビルみたいな感じもあった。

「相変わらずすげぇ建物だな…」

優一君がそう言った。

「そうね。」

「この学校に入学できると知った時はびっくりしたな。」

そう、それはまだ私たちが中学3年生の頃であった。

家のポストに私立東洋高等学園の手紙が入っていたのである。

日本でも有名な学校であり、入学倍率も高かったため、当時の私たちは驚いてしまった。

まさかそれが優一君もだったと知った時はさらに驚いた。

「あれから1年、今日から2年生ね。」

「そうだな。」

そうして私たちは校舎に向かって歩いて行った。


やった!

今年も優一君と同じクラスだった。

「お、今年も同じクラスか。これで4年連続だけどな…」

そう、優一君の言う通り、私たちは4年連続同じクラスなのだ。

中学1年生の頃だった。

その時、私は優一君をまだクラスメイトとして接していた。

今は?

今は片思いの男性として接しているのよ。

このことを話すと長くなってしまうので、それはまたどこかで。

そんなこんなで私たちは教室に着いた。


始業式を終えた後、私たちは教室に来た。

そして先生が来た。

「皆さん今年もよろしくお願いします。と言うわけで、転校生の紹介ね。」

転校生?

いきなりね。

クラス中が歓声に包まれる。

特に男子が。

てことは女子か…

私はこの時はそう思っていた。

「とりあえず、入って来てちょうだい!」

ガラッ

教室の扉が開いた。

そこから、予想外の人物が出て来た。

「「へ?」」

私と優一君はそう呟いた。

「自己紹介をお願いね。」

先生は転校生にそう言った。

転校生はホワイトボードに名前を書いた。

そいつが名乗った名前にも驚いてしまった。

花枝排施(はなえだはいせ)と言います。よろしくお願いします。」

生え際が黒、その先の毛が金のツートンカラーロングツインテールはそう名乗った。

教室中がまたも熱気に包まれる。

次々と転校生に生徒達が押し寄せて来た。

「何で女子なのに男みたいな名前なの⁉︎」

クラスの女子はそう質問した。

「男女でそれは関係ないでしょ。」

花枝は女子にそう返答した。


そして昼休み、やはり花枝は私と優一君の席に座って来た。

「お前、何でここにいるんだ?」

優一君は花枝にそう言った。

「何でって、『僕』もここ入学しているからだよ。」

「それは確かに前にも聞いたな。なぁ、レミリス?」

優一君は花枝に指を刺しながらそう言った。

「どうやら、ばれていたみたいだね。」

彼女、レミリス・ソード・ドイルは不適な笑みを浮かべながらそう言った。

レミリス。

前に私たちが知り合った転生者の少女であり、異世界での王女である。

何でここにいるかの理由はわかっていた。

詳しくは第5話をチェック。

「てか、ここでは容姿が全然…いや、髪の色ぐらいか。前はそんなツートンカラーじゃなかっただろ。」

確かに…

「僕もなぜかはわからん。なぜかツートンカラーになってるんだ。これも転移魔法の副作用かな?でも君たちにはそれらしき症状はない…もっと研究する必要があるな…」

「ぶつぶつ言っているとこ悪いけど…何で『花枝排施』って名乗ってんだ?」

そう優一君が言った瞬間、レミリスは黙りだした。

「あ、なんか禁忌に触れたか?」

「…あ、いや、何でも。単なる偽名としてだよ。あの世界での名前だとだいぶ目立つからね…」

確かに…あの長文はかなり目立つわね…

「後、ここでは『花枝』か『排施』と呼んでくれ」

「わかった、排施。」

「わかったわ。、花枝君。」

「助かるよ。」

その後、私たちは教室へと戻り、そのまま授業を過ごして行った。


放課後、私は考え込んでいた。

なぜ花枝君は、もともと入学していたのに、転校生としてやって来たか…

何かしら事情があったのか…例えば、容姿が変わりすぎて目立ってしまうか…

…まぁ、このことはいずれ花枝君に問い詰めよう。

私はそのまま自分の家へと帰って行った。





「まさかユウイチさんのご両親が◼️◼️◼️◼️◼️なんて…」





「さて、今日は何とか優一達をごまかせたな。」

少女は奥へ一歩進む。

ポタンポタンと水溜まりができながら…

少女は人格の一部を『僕』に明け渡した。

「ー!」

少女の形をした『僕』は壁を思いっきり叩いた。

『僕』は歯を噛み締めた。

「これをわかってたのかよ…親父…」

『僕』は地面で呆然としながらまた壁を思いっきり叩いた。

その打撃音だけが暗闇の中を響かせた。





落ち怖!(?)

私はそう思った。

これって…伏線か?



by 河上優一

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