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第49話 葛藤を経て

雨に濡れて

「びしょ濡れだぞ玲奈。」

私は優一君にそう言われた。

「傘、持ってないのか?」

「…えぇ。」

私はそう言った。

パサッ…と、優一君は私にタオルをかけた。

「寒いだろ。」

私は顔を赤くした。

「それで、尾行の結果は?」

「残念だけど有益な情報は何も…」

私は残念そうにそう言った。

「証拠がなかなか集まらないな。」

英智君はそう顔を険しくしながらそう言った。

「そうね…」

私がそう返事をした時…

「アンパン食うか?」

そう声が聞こえた。

「安沢⁉︎」

目の前にはバカでお馴染み安沢がいた。

「なんでここに⁉︎」

優一君がそう安沢に尋ねた。

すると…

「伊澄さんのこと、心配なんっすよね。」

そう声が聞こえた。

そこには金生がいた。

それと…

「なんでお前らが…」

金生、安沢の他にも、排施君、天宮さん、岸さんがいた。

なんでみんながと思っていると…

「なぜ話してくれなかったんすか。」

金生いつになく真剣な口調でそう尋ねてきた。

「なんで…みんながこのことを知って…」

私がそう尋ねると…

「それは一時間前のことだ…」






一時間前のことだ。

俺は安沢雄。

よく他人からバカと言われる。

今日は家で過ごしていた。

今日は姉ちゃんもいるようだ。

俺の姉ちゃんは刑事らしい。

俺も尊敬している自慢の姉ちゃんだ。

姉ちゃんが昼飯を作っている時に、あるメールが来た。

それは神田からだった。

俺はそのメッセージを確認した。

そこには信じられないことが送られていた。

「なんで優梨が…」

そう呟いた時…

ピコンッ…と、今度は文章が送られてきた。

『瀬戸、河上、相澤は既にこのことを調べている。お前に協力してもらいたいことがある。』

…と。

俺がその文章をまじまじと見ている時…

「雄?昼ごはんできたわよ!」

突然姉ちゃんが俺の部屋に入ってきた。

「うわぁ!」

俺は思わずズッコケてしまった。

「大丈夫⁉︎」

姉ちゃんがすぐ駆け寄ってきた。

「姉ちゃん…ちょっといいか?」

俺は姉ちゃんに神田から送られてきた動画とメッセージを見せた。

「ひどいわね…」

姉ちゃんがそう呟いた。

すると…

「雄。」

姉ちゃんが俺にそう言った。

「何?」

「この子のこと、大切?」

俺はその問いに…

「大切に決まってるだろ…」

俺はそう言った。

すると、姉ちゃんは真剣な顔で…

「あなたがそう思うならまず行動するのよ。行動しなきゃ何も始まらない。だからね雄、アンタも友達を助けなさい。」

そう言った。






「そう…」

神田君…私が知らない間に色々手回しを…

「謝らないとね…」

自分にしか聞こえない声でそう呟いた。

それらを知らず神田君を殴ったこと。

相当痛かったはず…

「だから…俺らも協力させてほしいっす…同じ仲間っすよ!」

金生が精一杯そう言った。

まさか金生がそんなことを言うなんて…

私は何か感動していた。

「そうね。」

私はそう返答した。

「「そうだな。」」

優一君、英智君もそう言った。

私はみんなの目の前に立って…

「ありがとう…みんな!」

とびきりの笑顔でそう言った。






「作戦はもう始まっている…逃げれると思うな、東山みかり。」

俺は生徒会室に向かってそう呟いた。






「まさかこれをもう一回使うことになるとはね。」

「本当だな。」

「もう使わないと思ったんだがな。」

私と優一君、英智君はそう言った。

私と優一君、英智君は私の家の物置にいた。

そこで私は釘バットを手に持った。

そして雨は止んだ。

作戦はもう始まっているな。



by 花枝

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