第13話 束
私たちは排施君の家に入った。
中は現代と西洋が入り混じったような内装になっていた。
「すげぇな!」
安沢がそう言った。
「僕自身が現代の技術を再現してね、全く、バナナの皮で転びまくったり大変だったよ。」
いつも転んでるな!
「しかし、よく再現できたな。どこかで技術でも覚えてたのか?」
「親が技術者だったから、それで…」
神田君の質問に排施君はそう答えた。
「そうか。」
神田君は一言そう返した。
「ここに牢屋とかありますか?/////」
「ある訳ないだろ。」
天宮さんの質問に排施君は即答した。
「そんじゃ、寝ていいか?」
コイツは順応しすぎだろ。
「それじゃ、それぞれの部屋を案内する。」
「スゲェなここ…」
廊下には何室もの部屋があった。
「とりあえずこれが地図だ。みんなの部屋もメモってある。」
瀬戸玲奈部屋 河上優一部屋
アリナ・フレイス部屋 ミーシャ・オーラルド部屋
天宮燈香部屋 安沢雄部屋
金生零太部屋 花枝排施部屋
神田恭弥部屋 相澤英智部屋
空き部屋 空き部屋
物置き 物置き
映画館 ゲーセン
??? プール
ジム 図書館
男風呂 女風呂
りんご畑
「こんな感じだ。」
まさか文をそのまま地図にするとは…
尺も稼げていいわね。
そしてその時は突然やって来た。
「恋バナするっす!」
金生がそう言った。
「恋バナですか。確かに興味がありますね。」
アリナは冷静だけど、彼女だって乙女。
恋ぐらい興味あるわよね。
「僕はちょっと…」
排施君は少し遠慮気味に言った。
あぁ、そういえば排施君は男だったわね。
彼曰く『前世』での話らしいけど…
「それじゃ、一階のリビング集合っす。」
そう言って金生は一階に上がっていた。
「とりあえず探索しよう。」
私はそう言った。
「これで一通り探索は終わったな。」
「それじゃ、金生のところへ行くぞ。」
そう神田くんが言った。
「神田君…恋バナとか興味あるの?」
「まぁ、将来を考えて聞こうと思ってな、あと、金生に少し聞きたいことがあってな。」
神田君はそう答えた。
そして私たちは一階へ上がって来た。
「みんな集まったすね!」
「仕方なくだけどね。」
「仕方なくって何すか⁉︎」
私は金生を無視し続けた。
「ま、始めましょう。まず私から…」
私はそう言い、口を開けた。
「天宮さんは誰か好きな人いる?」
私は天宮さんにそう言った。
「私ですか…『彼』に罵倒されたり、陵辱されたり、ハレンチなコスチュームを着せられて辱めを受けたり…はぁ…はぁ…/////」
『彼』とはおそらく優一君のことだろう。
このままではまずい…
「天宮さんに聞いた私がバカだったわ。じゃあ、ミーシャって好きな人いる?」
「モグモグ…ん?私ですかぁ?」
ミーシャが恋に興味があると言うことは今までも見たことがなかった。
興味はある。
そして、ミーシャは答えた。
「…/////」
「…」
「…ゆ…さん…/////」
「…へ?」
「………ユウイチさんが好きですぅ!」
「「「マジ?」」」
「河上ぃ!よくも女子を一人取りやがって!」
「俺何もしてねぇよ!」
「そうなのか…(まぁ、知ってたけどな。それは彼女の心からの本音だ。)」
「そういや安沢はどうした!」
「寝てる。」
金生の問いに排施君はそう答えた。
「あいつすぐ順応してもう寝てやがる…」
「ふ、まぁバカが退場したのは何よりだな。」
金生の意見に同意はしたくないが、こればかりは意見が合うわね。
それよりも、今優一君を好きなのは、私を入れて3人…天宮燈香…ミーシャ・オーラルド…
この二人は女狐ね。
「で、何で優一君と何かあったのかしら?」
「えっと…それは先週…彼と二人でお出かけしたししましたぁ。」
「!それって…」
「デートじゃないっすか⁉︎」
「デートだなんてそんな…ただ二人でカフェに寄ったり、公園でブランコに乗ったり、遊園地で観覧車に乗ったりしただけですよぉ…/////」
「いやいや!完全にデートじゃないっすか⁉︎そもそも二人きりって時点でデートなんすよ!」
「えぇ!?そんなんですかぁ⁉︎」
先週…いつのまに…
「それで、優一君に惚れた理由は?」
私はそう尋ねた。
「えっとですねぇ、遊園地で観覧車を乗り終わった後、屋台のご飯を食べてたら、偶然通り魔と遭遇して、犯人に襲われそうになった時、優一君が身を挺して守ってくれたんですよぉ。その後犯人は優一君のバッグを切付け逃亡し、後でバナナの皮で転んで気絶してしまい、警察に連行されたようですぅ。」
一番かっこいいやつじゃないか!
てか『バナナの皮』で気絶?
「じ〜」
私は排施君をじっと見つめた。
「何だ?僕の顔に何かついているのか?」
「いや、なんでも。」
まさか排施君が近くにいたとか…考えすぎか。
どうやら当たりのようだぞ瀬戸。
何度も言っているが俺は『エスパー』だ。
どうやらその日、花枝は確かに遊園地の近くにいた。
犯人は逃亡している矢先、そこで出くわしてしまった『花枝排施』のせいでバナナの皮に転んでしまい逮捕されてしまった。
どうやら花枝の運の悪さは周りにも影響を及ぼす時があるらしい。
全き、大変だな。
ミーシャ・オーラルドも随分とあわてているな。
(言えないですよぉ…あの時ユウイチさんが守ってくれた時運悪く転んでそれでユウイチさんと唇を…)
ふ、まぁ、黙っておいてやるか。
まぁ言ってしまったところで俺が『エスパー』だとバレてしまうだけだ。
さて、金生と話すか。
あの味…今まで食べたものより美味しかったなぁ…
by ミーシャ




