第一章 また…
「あんたなんて好きにならなければよかった!」
「あーそうかよ!俺ら別れよう。じゃあな。」
私は悪くない。
あっちが悪いんだ。
他の女と歩いてた所を私は見てしまった。
なのにあの男は―――
「違うって!あれは…その……兄弟!…姉だよ!」
バレバレな嘘。
「信じてくれよ!」
信じれない。
…でも、本気で好きだった
本気で愛してくれてると思ってた…
全部 私の勘違いだったんだね。
もう 人を好きにならない
――
この春私は高校生になった。
「優衣〜!また一緒の高校だね!!」
この子は小学校からの大親友の真樹。
「うん。そだね…」
「あれ〜。元気ないじゃんははーん結城君と喧嘩したな〜?」
「別れた。」
「え!!」
「だって女の人と歩いてたの見ちゃったんだもん。」
「そっか…でも優衣…あんなに幸せそうだったのに…」
「ん…もーいいの!吹っ切れちゃった。確かに好きだったけど……これも思い出としてとっておくことにしたんだ!…心配してくれてありがとう」
「優衣がいいならいいけど…頑張ってね!」
「?」
「次の恋よ!あたしが合コンセッティングしてあげる!」
「え!?い…いいよ!私…もう恋はしない…」
「駄目!…駄目だよ!そんなの絶対駄目!!女の子はずっと恋しなきゃ!」
キーン
コーン
カーン
コーン
「あたしは二組だけど優衣は?」
「あたしは五組…」
「ここから二組遠いや!あたし先に行くね!!」
「あ…うん」
女の子はずっと恋しなきゃ駄目か…
「ぉ-ぃ」
「おーい!」
「なーに?」
真樹は叫んで言った
「一緒に頑張ろう!今度は失敗しないように!!だからもう恋しないなんて言うなー!」
…ありがとう
「うん!」
私は返事をして自分の教室へとむかった