笑う事ができない
夢を叶えた人たちから見て
ちゃんと計算を立てて
生きてきた人たちから見て
自分にはこれしかないんだと
後先考えずに
自分は特別だと思い込んで
膨大な時間を無駄にして上で
しくじってしまった僕は
笑い者にすらならないのかもしれない
でもまだこうして
情けなくもしがみついている以上
無駄じゃなかったって
言ってみたくて
現実はそんなに優しくないし
挑んで駄目だった僕に残されたのは
敗北者として押された
無能の烙印
もう未来や可能性なんて無いのに
辛い今から目をそらしているんだって
分かってつもりなんだよ
力ある人が勝ち取った場所で
更に認められようと
努力をしていた間
立てた計算を狂わせないように
慎重に歩みを進めている人がいる間
これは夢だからと
勝手に突っ走って
勝手に拘り続けて
勝手に行き詰まった
そんな人生知ったこっちゃないって
好き勝手やってきた自業自得だろって
覚悟を決めていたんだろって
切り捨てられてしまったら
ぐうの音も出せないんだけど
これまでも散々笑われて後ろ指を差されてきたから
恥じの上塗りを承知で言わせて下さい
僕は必死でした 僕は本気でした
あの時何もできなくなっていた暗い部屋の中で
唯一すがれた
もう一度生きたいと思えた
希望で夢でした
こうやって自分の必死さと
ちゃんと結果を残してきた人たちの必死さを
同列に語って違いを理解できない
残念な頭と精神の持ち主だからこそ
僕はここにいるんだろうけど
だから本当に
こんな事を言える義理でもないし
一緒にすんなって拒まれるだろうし
もしも受け入れてもらっても
気持ちの悪い傷の舐め合いを
したがっているようにしか映らないかもしれないけれど
僕はどうしても
あなたの夢を笑う事ができない
失敗を傷を
そこから希望を捨てないで
諦め悪く立ち上がろうしているその姿を
笑う事ができない
同じではないかもしれない
味方を名乗るには互いを知らなさ過ぎるかもしれない
それでも僕は笑う事ができない
あなたの夢を
そして僕自身も
もう無理だって分かっているつもりでも
無駄じゃなかったって言える日に
這ってでも辿り着く事を
どうしても諦めきれない
文中の「あなたの」は言い過ぎたかもしれません。
不快に感じさせてしまったら、すみませんでした。