ツンデレ吸血鬼お嬢様
※この世界線での吸血鬼は、太陽の光に当たっても大丈夫な吸血鬼です。ニンニクは普通に毒です。
それを踏まえてお読みください。
「はぁぁぁ···············」
結局昨日は家に帰って一睡も出来なかった。そしていつも通り妹は家に居なくて、帰ってきたのが多分夜の10時くらいだと思う。正確な時間なんて知らねぇよ!どうせ聞いたって教えてくれねぇし。
と言うか最近じゃぁ本当に妹との会話もだいぶ減った。俺と妹に親はいない。随分前に難病を患って死んでしまった。それからと言うもの、家のことは妹に任せ、児童扶養手当を受けているとはいえ、それでの生活は少しきつい。
だから俺はバイトをして金を稼いで、それで何とかやりくりしている。そこまで贅沢をして暮らしてる訳でもないが、それでも妹との会話や時間は、とても楽しいものだった。
なのに、今となっては、何も感じない。
最初の頃は俺が積極的に話しかけていたのだが、次第に妹は俺が話しかける度に「鬱陶しい」と返すようになっていた。
たぶん、俺にとっての幸せだったものは、妹とってどうでもよかったものなのだろう。
やっべ、自分で言ってたら涙が····················
と言いつつ次行ってみよっか!
エントリーナンバーtwo!
デレ:1ツン9のツンデレ吸血鬼のロリっ娘美少女!凛々しい顔立ちにどこか幼さの残った顔立ちで、身長142cmのロリっ娘美少女のわりに胸はわりと大きめで、尻がムチッとでて、お腹がキュッと引っ込んでるロリ巨乳。金髪のふわふわロングヘアーで、吸血鬼特有の鋭く発達した犬歯に、白い肌で、普段はツンデレであまり素直じないけど、何かと俺の事を心配してくれた彼女
クリスティーナ=フォードフィリアド。
代々受け継がれる有名な吸血鬼の一族。まぁ簡単に言えば名家ですね。
そんな彼女を寝取ったのは
女子に人気の超絶イケメンアマイマスク教師!自分の気に入った女子生徒を甘い言葉で騙して平気でセ〇クスする不健全クソ教師!
乙女心を弄んで楽しいのかよ!
名前はガーリー=フォナーレ。婚約者いるし、愛人いるし、女子生徒を手頃なオ〇ホかセフレとしか思ってないほんもんのドグズだよクソッタレ!そんでもって手を出した理由が気まぐれだとよ!
んでもってどうやって襲ったかと言うと、強姦したらしい。クズだとは思ってたけど女子生徒を強姦するほどのクズだとは思ってませんでしたわぁ、マジモンのクズだわあいつ。あとは普通に写真を撮って脅して、そしてそのイケメンなかっこいい顔と、甘い言葉でどんどん彼女を堕としていったそうですね。
最初の頃はなんかソワソワしたり、妙に俺の事を避けたりしていくら心配して話しかけても「ほっといて!」としか言わないもんでほんとに心配してたんですよ?そんでもってあのクソッタレイケメン教師に強姦されたと知った時はどうやってあのクソッタレイケメン教師を殺してやろうか考えたよ。きっと今もあのクソッタレイケメン教師に酷い目にあってると思うと、早く助けてやりたくてたまらなかった。
そう、あのビデオレターが送られてくるまで。
いやほんとにビデオレター好きだね!先言っとくけど俺にそんな性癖ないからね!
ちなみに内容は、俺の事を馬鹿にしながら、あのクソッタレ教師に俺が劣とりに劣っている短小の雑魚だと言って、挙句には自分で結婚宣言しちゃうあのクソッタレイケメン教師とイチャラブチュッチュするビデオレターでした!しかも一緒に居た親友なんて「お前またでかくなって困ってたんじゃ···············ほんとに切断「してねぇよ!」なに?人の一物も見ないで勝手に短小言うのやめてくんない?てかあのクソッタレイケメン教師とラブラブなら俺と縁切ってもそこまで悲しまないよね!ね!ということで今昼休みの屋上です!
「相変わらず貧相な弁当ね」
「相変わらず上から目線だな」
「な、何よ急に!せっかく私が弁当を一緒に食べてあげようと····················」
「もういいよそういうの」
「·················へ?」
最初の頃はたしかに嬉しかったよ。目付きが悪いせいであらぬ噂立てられるし、友達なんてほとんど出来ねぇし。親友も昼休みは部活で一緒に飯食えねぇし、幼馴染は他の友達と昼休みはすごしてるし、後輩に至っては学年が違う。
だから昼休みはいつも独りだったけど、こいつがいつも一緒にいたから全然寂しくなかったし、と言うか意外と話も弾んで楽しかったし、いやまじでこいつと一緒にいる時間は本当に好きだったよ。あとこいつがたまに作りすぎたとか言って持ってくる弁当。手には絆創膏を沢山貼ってあって、本当は頑張って作ってきてくれたんだなって思うと、嬉しくて仕方なかった。
弁当の中身はぐちゃぐちゃで、卵焼きなんて真っ黒のダークマターで、野菜炒めなんて塩と砂糖間違えてたし、それでも頑張って作ってきてくれたと思うと、嬉しくて嬉しくて、不味いはずの飯がすごく美味しく感じたよ。
でもあのビデオレターでも言ってたみたいに仕方なく一緒に食ってるとか言われてまじで苦しかったよ。一緒に話してる時も全然楽しくなかったみたいだし。
おいおい、なんでそんな今にも泣きそうな顔するんだよ。俺が悪者みたいじゃねぇかよ。···············俺だって泣きてぇよ。
「と言うかもう俺といやいや一緒に居なくてもいいよ」
「いやいやって、誰もそんなことは··········」
「気ぃ使うなよ。お前が大好きなのはガーリー先生だろ?」
「なんであいつの名前がでて「結婚宣言しながらベッドの上でイチャイチャしながら裸になって抱き合うような仲だろ?」
おいおい、大丈夫か?顔が真っ青になってるぞ。て言うか少し過呼吸になってない?
そんなこと知るか!俺なんてあのビデオレター見た時何回嘔吐したと思ってんだ!腹の中のもん全部出しても出しても止まんなかったんだぞ!最後にゃぁ胃酸だけになっても嘔吐したんだからな!
だから、そんな辛そうな顔しないでくれ。
本当に俺がおかしくなりそうだ。
「あれ、は···············」
「別にいいよ、言わなくたって。お前あいつのことが好きなんだろ?あんなクズでも好きなんだろ?だったらあいつのとこいけよ。いやいや俺に構わなくたっていいからよ」
そう言って俺はその場から離れようとすると、震えた声でクリスティーナが呟いた。
「何様よ」
「あ?」
「私が他の男に抱かれてもなんとも思わないくせに、あんた何様よ!」
「おい、それ本気で言ってんのか?」
「そうよ!そもそもなんであの時助けてくれなかったのよ!それに、私じゃなくてもほかの女なら沢山いるじゃない!なに?全員他の男に取られて悔しいわけ?あんた鏡見たことある?あんたよりガーリーの方が全然かっこいいしイケメンで、私にふさわしいと─────」
それを言い終わる前に、俺の中で何かが切れて、気がつけば彼女の両手を掴んで押し倒した。
「俺が、俺が本当にお前が他の男に抱かれて、何とも思わないと本気で思ってんのか!?」
俺は心の中で溜まっていたどす黒いものの一部を、彼女にぶつけてしまった。
「クリスティーナが他の男と舌入れてキスしながら抱かれてるビデオレター送られて、初めて見た時、どんだけ俺が狂っちまいそうだったか、確かに俺はお前以外にも好きな女がいた。誰が一番好きかも決められない中途半端な野郎だよ。顔だって良くねぇ、成績も優秀と言うには程遠いだろうよ。それでも、それでもお前たち全員を好きになっちまったんだよ!」
本当に俺も人のこと言えねぇ程のクソ野郎だな。四人全員に恋して、誰が一番かも決められない、そんなヘタレで中途半端なクソ野郎だ。
そもそもこいつらは俺のことを好きだったのか?本当は好意なんてなかったんじゃないか?なんでそんなことを思わなかった。
四人全員が俺に好意を寄せているとなぜ思えた?
自惚れるのもいい加減にしろ。
「確かに俺より顔も良いイケメンで、成績優秀なエリートで、人気もあって、給料だって安定してる完璧なやつだよ」
そうさ、それだけなら俺だって諦められた。だけど、なんで、なんであいつなんだ。
「そんなに女を道具としてしか見ないクソ野郎の方がいいのかよ!!」
もうわかんねぇよ。イケメンで、かっこよくて、金もあって成績優秀なら誰でもいいのかよ。
あんなクズが本当にそんなに好きなのかよ。
「お前を、あんなクズに渡すくらいなら、いっそこのまま襲って、既成事実作って、地下にでも監禁して、俺だけのものにしてやる。いっそ俺以外誰も見れねぇようにしてやる」
「··········んっ」
膝を彼女の股の間に押し付ければ、彼女からは甘い声が漏れた。俺は空いた手で彼女の頬を触れながらゆっくりと顔を近づけた。
しかし、唇が触れることは無かった。
「···············なんだよその顔。本当に、俺の事なんてどうも思ってなかったのかよ」
「···············ぇ」
なんでそんな震えてんだよ。なんでそんな怖がってんだよ。
あいつの前ではあんなに嬉しそうにしてたじゃねぇか。あんなに楽しそうに、幸せそうにしてたじゃねぇか。俺じゃぁダメなのかよ。俺じゃぁ本当にお前を幸せに出来ねぇのかよ。
頼むから泣かないでくれ。俺はお前のそんな顔見たくない。
なんだよ。これじゃぁ俺
「これじゃぁあいつらと同じ、クズじゃねぇか」
あぁ、ダメだ涙が止まんねぇ。こいつらの前では泣かねぇって決めたのに、ダメだ、止まらねぇ。ぜんぜん止まらねぇよ。
余計に胸が苦しい。腹の中にあるどす黒いものが余計に増えた気がする。
俺はゆっくりと彼女から離れ、フラフラの足で、屋上の扉に向かった。
「ま、待ってよ!」
俺がちょうどドアを開けた時、後ろから彼女の声が聞こえた。
彼女はまだ泣いている。俺が泣かせた。俺が彼女を悲しませた。
本当に最低野郎だよ、俺は。
「お前の言うとうりだ。俺はお前らにふさわしくない。ほんと、身の丈をしれって話だよな」
「違う!お願い、話を聞いて!」
「なぁ、俺はお前が強姦されて脅された時、なんで俺に助けを求めてくれなかった?」
「それは·························」
「そんなに俺は頼りないか?」
「違うの。お願い、少しでいいから話を···············」
俺はそういうと、彼女の話を無視してとっととこの場から逃げようとしていた。
最後に、彼女に俺は小さな声で、彼女にこう呟いた。
「あの時、助けてやれなくてごめん。守ってやれなくて、ごめん」
「ちが、私はただ、お願い、話を···············」
「じゃぁな。俺はもうお前にはかかわらないから、安心してあの教師と楽しんでくれ」
そう言って俺は屋上の扉を閉めて、どこかに向かって走った。
一秒でも早く、この場から離れたかった。
§
気づけば、どこかも分からぬ、人気のない場所で、ただ一人、壁を背もたれにして座っていた。
「は、はは。ダメだ、もうほんとにおかしくなりそうだ」
これが嫉妬か。
こんなに苦しいなんて知らなかった。
こんなに痛いなんて知らなかった。
こんなに胸糞悪いなんて知らなかった。
こんなに悲しいなんて知らなかった。
「だれか、助けて····················」
俺の泣きながら小さな小さな声で呟いた「助けて」は、誰にも届くことは無かった。
深夜 ましろ
■身長:167cm
■得意なこと:料理、運動、演技
■状態:情緒不安定
■必ずやること:大和の匂いを嗅ぐ
■好き:血を浴びること、大和に噛み付く、大和に撫でられる、大和に触れてもらう
■嫌い:邪魔者
■見た目、紹介:足が長くて、スラリとしたモデル顔負けの体型。手足が細く、左腕に金色の腕輪を三つほどしており、髪の毛は銀髪と言うより白髪寄りで、赤毛がいくつか混じっている不思議な髪の色。一応地毛。
髪は尻より少し下まで伸ばしている。肌は白い。あまり肌が焼けない体質。尻尾と耳も白い。
よく目立つので、普段は帽子をしている。大和とお揃いで少し嬉しい。
大和がしてくれることなら全部嬉しい。ただ抱きしめてくれるだけで、心が満たされて、全ての欲が満たされる。
それは、性欲も例外ではない。
でも、それに気づく前に、心のないクズどもに、処女を奪われ、セックス漬けにされ、それが気持ちよくなってしまった。元々彼女は性欲が強いため、沢山抱かれた。
そんな性欲も、大和に抱きしめられるだけで、どうでも良くなるとは知らずに···············
きっとそれをもっと早く知っていれば、もっと違った未来があったかもしれない。
しかしそれは、あくまでもしもだ。
もしもはない。あるのは今だけだ。
彼女がそれをいちばん理解している。
読んでいただきまして、まことにありがとうございます。
楽しんでいただけましたらとても嬉しいです。
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次回は6月14日22:00になります