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風駆ける山の天つ柱

 山の上、頂上にそびえる(あま)(はしら)の影の中。

 最初の祈りの泉から二度の三日月を見て、ハイファは風駆ける山の里にたどり着きました。


 ぐるりと山をまわるように登ってきたハイファは白い息を吐いて身を震わせます。

 木々の隙間には傘木(かさき)が密集し、高所から落ちてくる滝から生じた小川が流れる山道で祈りの泉がすぐに見つかったのはいいことでしたが、温かい木漏れ日のある森育ちのハイファにとって天つ柱に太陽の光が遮られたこの道のりは大変なものでした。


 積み上げられた石の上に木の棒が渡された柵を越えると、奥行きのある広場で民たちがそれぞれに作業をしていました。

 山を登る途中には木々が多くありましたが、このあたりには岩石や土の山肌が目立ちます。

 家々が並ぶ広場の奥、切り立った山肌にはいくつも穴が開いているように見えました。

 珍しそうに見回すハイファに、ちょうど傘木を運んでいた民が気付いて声をかけてきます。


「やあ。ここは風駆ける山の里。巡礼の巫子さまですね」

「はい。昼出づる森の里より来ました」

「われらが巫子さまのもとへお連れしましょう」


 民の案内で広場の突き当たり、山肌に沿って別れた道から右側へと続く坂を登っていきます。

 近くまで来て、いくつも開いていた穴の正体が分かりました。

 山肌をくりぬいた部屋の中では天つ柱の根が露出し、様子が見られるようになっているのです。

 ハイファの里では地面の上に根が出ている場所がありましたが、山の上で根を広げるのは難しいのでこういう風になっているのでしょう。

 坂の途中、窓として開けられた穴からは子どもたちが興味深々に顔を覗かせ、教えの場としても使っていることもうかがえました。

 ゆったりとした足取りで坂を登り切ったところで民は立ち止まり、声を張ります。


「ミルマさま、巡礼の巫子さまがおいでになりましたよ」


 入り口から姿を現した巫女が、


「ありがとう、サハヤ」


 と礼を言うと、サハヤと呼ばれた民は軽く花を傾けて去っていきました。


「よくぞ参られた。風駆ける山の天つ柱が精霊主(せいれいしゅ)ラピルイに仕える白花(はくか)巫子(みこ)、ミルマと言う。……ま、知ってるよな」


 若草色の髪に大輪の白花を咲かせたミルマはニッと口の端を上げました。

 ハイファははにかみ、白花を傾けます。


「昼出づる森の天つ柱が精霊主トワイより祝福を授かりました、ハイファです。お久し振りです、ミルマさま」

「ああ。疲れているだろう。それにきみには寒いだろうな、ここは。早く中へ入るといい。ちょうど茶を入れようと思っていたのだ」

 


 ミルマは壁の棚からきのみの殻を使ったコップをふたつ取り出して茶を注ぎ、ひとつをハイファに渡しました。


「ここでは傘木は干してから使うのだ。きみが普段飲んでいるものとは風味が違うと思う」

「……わ、良い香り……ちょっとだけ苦い、けど美味しいです」

「そうだろ」


 ミルマは窓の外へ視線を向け、頬杖をつきました。

 窓からは冷たい風が入り込んできます。


「そろそろ太陽が飲まれる頃だな。精霊主にお会いするのは明日になる」

「はい」

「では今日はこの家に泊まるといい。それできみの話を聞かせてくれると嬉しいな。きみから見た里の外を教えてほしいのだ」





    ◇

  ◇ ◇ ◇

    ◆





 精霊主トワイが太陽を吐き出して昼が訪れると、ハイファはミルマに連れられて天つ柱へ向かいました。

 霧がかかる中、一度広場まで降りてから向かい側の坂を登っていくと、ミルマは突き当たりの山肌に掘られた穴へ進んでいきます。

 内部はゆるやかに右に曲がる坂になっていて、左の壁には縦に細長く堀抜かれた明かり取りの窓が等間隔で並んでいました。

 しばらく登り、やがて通路を抜けると視界が開けます。


「──わあ!」

「落ちるなよ」

「あっミルマさま、あれはもしかして……」

「そうだ。きみの天つ柱だ」


 ハイファが駆けて目にしたのは、森の中にそびえる大きな樹。

 毎日見上げてはいたものの、里の中からではどんなに離れても視界に収まらず、旅立ってからも木々の枝葉に遮られて全体はよく見えていませんでした。

 しかし、今いるこの山は大天つ柱、天つ柱を除いて世界で一番高い場所です。

 ですからこれが正真正銘初めて見る、昼出づる森の天つ柱の全体像でした。


「その横に見えるのが──」


 地面から突き出して空を貫く壁のようなもの。

 見上げて目を凝らすと、空に溶け込むようにして広がる枝葉が薄っすらと見えます。

 四本の天つ柱すべてを横に並べても縦に重ねてもその巨大さには敵わないでしょう。

 世界の柱、すべての母、大天つ柱です。


「大天つ柱を挟んで昼出づる森の天つ柱の反対側にあるのが、砂溢れる地の天つ柱だな。ここからは三本の天つ柱を見ることができる。おれたち風駆ける山の民の特権だ。……まあ、水満つる湖の天つ柱の方からも見えるのだが、枝葉までこうもはっきり見えるのはここだけだな」


 並び立つ天つ柱を眺めるハイファの後ろを民たちが通り過ぎていきます。

 ミルマに促され、ハイファは景色を惜しみつつ祭壇へと向かいました。

 山の頂上にそびえ立つ天つ柱の周りには里にはまばらにしか生えていなかった木々や草が生い茂っていますが、それでも森のものに比べると細くて葉も多くはありません。

 昼出づる森の天つ柱と同じ作りの祭壇があり、すでに民たちが集まっていました。

 祭壇の前にミルマが立ち、ハイファはその少し後ろから参加します。

 


 祈りの儀式を終えると、それぞれ仕事に向かっていく民たちを見送ってから、ミルマとハイファは天つ柱の裏側へ回り、既に開いているウロの中へ入っていきました。

 ウロの中も、昼と夜出づる天つ柱とさほど変わりません。

 中心部に一歩踏み出すと半円形に広がるように光傘木(ひかりかさき)の群生が灯っていき、もう半分にそびえる巨大な岩を照らしていきます。

 ミルマに続いてハイファも岩の前に膝をつき、白花を傾けました。


「風駆ける山の天つ柱に宿りし精霊主ラピルイ。白花の巫子ミルマが御前に。隣にて花を傾けるは精霊主トワイより白花を賜り祝福を得たもの」


 空気が動き、岩をこするような、大木がきしむような音がウロに響きます。


「風駆ける山の天つ柱に宿りし精霊主ラピルイよ。昼出づる森の天つ柱が精霊主トワイより祝福を授かりしハイファが御前に」


 ハイファがいうと、ウロの中にもうひとつの呼吸が現れました。

 精霊主トワイの時と同じ大きな存在の気配です。 

 ハイファはゆっくりと顔を上げると、目の前の岩がゆらりと動くのを見つめました。

 巨岩は身体を震わせながら身を起こし、ばさり、と葉のたくさんついた枝を揺らすような動きをしてこちらを見下ろします。


 光傘木に照らされて浮かび上がる白い頭、黄色く丸い目に、真ん中には大きくて硬そうな黄色いトゲのようなもの、首から下は褐色で覆われて、這う蔦の上には無数の花が咲いていました。

 空気が震えます。


『──古に栄えし地上の文明。

 其は智を持ち、血を好み、痴を知らぬ種が興せしもの。

 古に跋扈す荒きもの。

 其は地上を我が物と崩し、古く尊き森を焼き払いし不遜のヒト。

 荒き悪獣より神樹(しんじゅ)を守りし獣あり。

 其を花獣(かじゅう)と称す。

 我が名はラピルイ。

 風と時をうむもの──』

 

 精霊主トワイの声がウロ全体に低く響いていたのに対して、精霊主ラピルイは柔らかく包み込むような響きの声をしていました。

 精霊主ラピルイはじっとこちらを見下ろし続けます。


『──巫子ハイファ。

 昼出づる森の精霊主の選択に狂いなく、我はそなたを次代の巫子として承認しましょう。

 残る精霊主のもとへ行きなさい──』


 精霊主ラピルイは大きな頭を下げ、ハイファの頭の花にその黄色の大きなトゲのようなものを押し当てます。

 その際にまた、ばさり、と音を鳴らして両側の枝葉を揺らしました。


 やがて精霊主ラピルイが離れ、少しの違和感を感じたハイファはそっと頭に触れました。

 さっきまでは無かった小さな花が白花の左側に咲いています。


「これが、小花……」


 白花の巫子となるものは天つ柱の精霊主から白花を授かって生まれます。

 十回目の花祭りを無事に過ぎれば旅立ち、他の天つ柱の精霊主たちから合わせてみっつの小花を、そして大精霊主のもとで大輪の白花を授かるのです。

 これが巡礼と呼ばれる儀式であり、大輪の白花を授かって初めて正式な白花の巫子として立ち、民を導く力が備わるのです。


『──我は風駆ける山の天つ柱が精霊主ラピルイ。

 子らの安らかなるを望むもの。


 世界と子らの旅路に祝福を──』


 そして最初の岩をこするような、大木のきしむような音がしたかと思うと、精霊主ラピルイの姿は元の巨大な岩に戻っていきました。

 光傘木も次第に光を失っていきます。

 ハイファは再び白花を傾け、ミルマと共にウロを後にしました。

 


 ウロの入り口はすぐに周囲の樹皮と区別がつかなくなりました。

 すべすべとした樹皮に触れていたハイファにミルマは声をかけます。


「砂溢れる地の天つ柱への道だが」

「はい」

「精霊主が風を吹かせてくださる。それに乗って行けばいい」

「……えっ?」

「こちらへ」


 そうして連れてこられたのは、あと一歩踏み出せば真っ逆さまに落ちてしまうような崖の縁でした。

 周りにはハイファの何倍もの背丈のある植物が生えています。

 その植物には先端に黄色い花を咲かせているもの、ふわふわとした白い綿毛に覆われているものの二種類があるようです。

 ミルマは茎を押し倒して飛び乗り、ぶちぶちと何本かの綿毛を抜きました。

 そして腰に巻いていた干した草を編んだ紐を一本抜いて綿毛を束ね、ハイファに渡します。


「よし、これでいい。そこの崖から砂溢れる地の天つ柱の方へ向かって飛ぶのだ」

「飛ぶ!」

「ああ飛ぶとも。はは、心配するな、ラピルイが風を吹いてくださるのだ。途中、裂けた大地を越えたら降りるといい」

「裂けた、大地?」


 旅立ってから初めてハイファは困惑しました。

 ノルタが聞かせてくれたのは、砂溢れる地の天つ柱のあたりは植物が減って砂漠に変わるから、泉を探すのが大変だったという体験談です。

 裂けた大地というのは聞いたことがありません。

 ハイファの様子にミルマはきょとんとして言いました。


「大地が裂けたのは七つほど前の花祭りの頃だ。おれの巡礼できみの里へ行った時、ノルタに話したはずだが……聞いてないか?」


 そういえば、とハイファは口元に手を当てます。

 ミルマが里を出た後、やけに楽しそうにしていたノルタを思い出しました。


「砂落つる天つ柱への道はびっくりするかもなとは言ってましたが……。もしかして、そのことでしょうか」


 ハイファは、ノルタなら確かにそういうこともするだろう、と納得しました。

 ノルタは、自分の里と他の里の違いや、先代の巫子から聞いていたことと異なっていたりするのが楽しく面白かったと言っていました。

 だからハイファにも楽しんできてほしいと。

 他の里に比べると変化のない昼出づる森の里だからこそ、ノルタはそう思ったのかもしれません。


「ノルタさま、変わったことが好きだったので……」

「ふ……そうか。巡礼のときにも思ったが改めて楽しい方だな。では、この先にもきっと驚きがあるだろう。巡礼の巫子らの話と、自分の経験で変わらない事だけをきみに伝えているようだから」

「そのようです」


 ミルマは巡礼の時に話したノルタを思い出しているのか、口元に笑みを浮かべます。

 それからハイファはゆっくりと白花を傾けました。


「ミルマさま、ありがとうございました」

「砂漠はなかなか辛いぞ。気を付けろ」


 深呼吸して綿毛を握りしめましたが、目の前にはもちろん足場はなく地上も遥かに下にあります。


「三つ前におれも越えてる。大丈夫だ、慣れれば楽しい」


 ハイファはミルマの後押しの声を背に地面を蹴りました。





    ◇

  ◇ ◇ ◇

    ◆





 崖を飛び立ち、どれほど経ったでしょうか。

 あまりの高さに最初はぎゅっと目をつむっていたハイファも次第に慣れ、周りの景色を見る余裕が出来ていました。

 慣れてしまえば、ミルマの言っていたように風に乗るということは楽しいものでした。

 下を見ればまるで川の流れのように森や草原が過ぎていきます。

 振り返れば風駆ける山の天つ柱はもう遠くなり、昼出づる森の天つ柱も大天つ柱に隠れて見えなくなっていました。

 

 それが見えたのは、足元を流れていた草木の姿がまばらになり、川も乾いた砂に飲まれてしまった頃でした。

 視界の届く限り真横に黒い線が走っているあれが、ミルマのいっていた裂けた大地のようです。

 信じられませんが、あれほどのものがたった七つ前の花祭りの頃に出来たというのです。

 裂け目を境にしてあちら側からは完全に砂漠となっており、緑の草木に代わって枯れ木がぽつりぽつりと立っているのが見えました。

 考えている間にも、いよいよ裂け目の真上に差し掛かります。

 綿毛の浮いている高さも最初よりだいぶ下がってきていました。

 越えるのに問題はないのでしょうが、ここで落ちればどうなってしまうかを想像してしまって綿毛を握る手に力が入ります。

 裂け目の底は吸い込まれそうなほど真っ暗で、何も見えませんでした。


 裂けた大地を無事に越えると風は急にゆるやかになり、やがてハイファは砂の上に降り立ちます。

 楽しいことには楽しく移動も楽だったのですが、足元の落ち着かなさや裂けた大地のことを考えると──


「……ノルタさまならもう一回やりたいって言ったのかな」


 きっというのだろうな、わたしは一回で十分だけれど、と誰にともなく呟いてハイファは綿毛を空へ放してやりました。

 軽い綿毛はすぐに風が掬い上げられて高く昇り、やがて空の向こうに消えていきます。

 それを見送ってから、まだ遠くに見える天つ柱に向かって歩き出しました。

 


 しばらく歩き、ハイファはきょろきょろと辺りをうかがいます。

 まだトワイが太陽を飲むには早いですが、休む場所を探しているのです。

 どこを見ても砂、砂、砂。

 耳を澄ませてみても風や砂の舞う音だけで、水の気配など少しも感じ取れません。


 結局、ハイファは泉を見つけられないまま夜を迎え、一本の細い枯れ木の根本で眠ることにしました。

 かばんを枕代わりにして寝転び、ざらざらとした砂を背中に感じながら空を見上げます。

 木々もまばらで視界を遮るものがない砂漠で、真っ暗な闇空の中にぽつんと映えている三日月を見ているうちに、ハイファはいつの間にか眠りに落ちていました。





    ◇

  ◇ ◇ ◇

    ◆





 記憶の最初にあるのは、自分を包む白と、白の向こうから透けて見える光。

 その頃は時間の感覚なんてものはなくて、周りが白いときは外から聞こえてくる話し声や歌を、周りが黒いときはさやさやとした葉擦れの音を聞きながら微睡んでいたのです。

 やがて話し声から、自分を包んでいるこの白が産花と呼ばれていることを知ります。

 ある日、賑やかさに目を覚ますと心地好い歌が聞こえてきました。


「新たな花を 祝いましょう

 天つ柱が 精霊主よ

 われらすべての民の母よ──」


 花越しに見えるゆらゆらとした影たちはとても楽しそうで、もっと近くで聞きたくて寄りかかると、今までびくともしなかった産花がゆっくりと開き始めたのです。

 驚いたわたしが慌てる中、目の前で鮮やかな世界が広がります。


「──花よ咲け 咲け ともに祈ろう

 このゆるやかな 安寧が

 このやすらかな 恩恵が

 いつまでも いつまでも あるように」 


 光の眩しさに目をつむっていたわたしは、あたりが静まっていることに気が付きました。

 どうしたのだろう、とまぶたを開くと、花の下で広げられた両腕が目に入ります。

 つられて飛び降りたわたしはその腕の中に収まり、ぎゅうと抱きしめられました。


「待っていたよ。お前が生まれるのを」


 ふわりと鼻をくすぐる爽やかな香り。

 深緑の髪には大きな白い花が咲いていました。


「名はもう決めてあるんだ」


 微笑んでわたしの頬に手を滑らせます。

 くすぐったくて、柔らかくて、温かい。

 見上げると、薄赤色の瞳の中に目をまるくした子どもの姿が映りました。


「なあ、ハイファ──」





    ◇

  ◇ ◇ ◇

    ◆





「……懐かしい、夢を見ました」 


 とても幸せな夢でした。

 目の端から零れた涙を拭うと、ハイファは起き上がってぴょんぴょんと飛びはねながら服に入り込んだ砂を落とします。

 砂は払っても払ってもきりがありません。

 ざらついてあまり気持ちの良いものではありませんが、諦めてかばんの中から水筒を取り出しました。

 水筒は二本あり、中には水と干した果実が入っています。

 蓋を取り、漂ってきた甘い香りに思わずハイファは頬を弛めました。

 昼出づる森の里を出る前の日に準備をしていたのです。

 ハイファは短い祈りの歌を捧げます。


「わが母 天つ柱

 実らせし 祈りの果実


 花の民らの 白き祈り

 大地を巡り 糧とならん 


 精霊主トワイよ 恵みに感謝を」


 水筒の中には干した果実を入れていました。

 巡礼の巫子が祈りの泉を見つけられないときのためのものです。

 泉がないということは天つ柱の根もないということであり、祈りを捧げることができません。

 祈りを捧げられなければ恵みは受け取れず、それが続けば弱り枯れてしまいます。

 そうならないための一時しのぎとなるものがこの果実です。

 祈りの果実と呼ばれるこれは民たちの祈りが世界を巡り、恵みの雨となったあとの残滓のようなもので、天つ柱に蓄積したあと数年に一度落ちてくるのです。

 昔はお守りとして持っていくくらいのもので使わずに済むことがほとんどでしたが、砂漠の広がった今ではいくつか携帯していくのが当たり前となっていました。


 水を飲み干したハイファは水筒をかばんの中に仕舞い、立ち上がりました。

 砂溢れる地の天つ柱はもうだいぶ近くに見えています。

 三日月は次の里で見ることになるでしょう。

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