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殺される俺  作者: @kana
1/7

殺される俺

この小説には、グロテスクな表現がされています。

苦手な方はお引き取りください。



 「お前なんか死んじまえばいいんだぁ!」

 夜の公園に叫び声と呻き声が響き渡った……。



 どうしてこうなった?

 過去を振り返る暇もなく、振り下ろされるその腕。

 俺はただ、何者かに怯える彼女を救いたかっただけだ。


 ……なのに……なのに……どうしてこうなってしまう?


 自分は、必死に腕を振り下ろす彼女をただ見つめていた。

 この距離だと目を見る事も簡単なはずだが、俺は唖然とその場にいるだけだった。


 いつの間にか、頭が真っ白になって何も考えられなくなった時だった。自然と痛みはなく、血が出ているのさえ気づいていなかった。

 彼女はまだ、腕を振り下ろしている。


 俺は殺されてしまうのか?


 頭に思い浮かんだ言葉は、自然と俺を安心させてくれる言葉だった。


 もう、キミを助けることは出来ないけど彼女を救うことは出来るはず。

 だから……俺は彼女に殺されよう。


 俺はゆっくりと目を……瞑った。

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