第一話 [赤なき魔法の弟子!奇術師キルテル!]
男女で茶髪の双子、結んだ先だけ長い双子。
そんな2人が幻想郷で過ごした日々の物語。
俺は斬
私は輝
俺らは双子
私達は双子
奇術師の息子
奇術師の娘
好きなことは妹との奇術
好きなことは兄との奇術
今日もマジックショーをやっていた
今日もマジックショーをやっていた
…はずだった。
…はずだった。
なぜか俺らは今
なぜか私達は今
…空の中、落ちている。
…空の中、落ちている。
斬「うわあああ!!?」
輝「きゃあああ!!?」
[キルテルっ!幻想入りっ!]
輝「ににに兄ちゃあん!?」
斬「手を!」
全く状況が読めない。
私達は確かマジックショーを
やり終えて午後の部に向け、
控室で昼寝をしてた
はずなんだけど…
なんで目を覚ましたら
2人揃って落ちているわけ!?
とっさにはぐれないよう
兄ちゃんが手をとってくれたけど、
これから…どどどうしよう!?
私達はどんどん落ちて行き、
やがて竹林が
輝「きゃっ!?ぶつかる!!」
斬「俺に抱きつけ!!」
そう言われ、兄ちゃんは
私を抱き寄せてきた。
急に抱きつかれたことを
驚く暇もなく
私達は強い衝撃とともに
水に落ちた。
頬を伝う泡がくすぐったい。
…ふと、兄ちゃんの方を見ると、
!?っ、気絶しちゃってる!
私はトレンドマークの
シルクハットが
脱げ、変に細く長い
ツインテールが
ほどけたことも忘れ、
兄ちゃんを抱えて水面に出た。
ザバアッ!
「わあああ!?」
輝「ケホッ!ケホ…」
誰かの驚く声が聞こえる。
…驚かせてしまったようだ。
輝「驚かせてごめんなさ…」
謝ろうとしたが、
不意に地面に乗り上げたまま
意識がとんで…
永琳「逃がさないわよ優曇華…
えっ!?この人達…
うどんげの知り合い?」
優曇華「そんなわけ
ないじゃないですか!
かなり高い所から
落ちてきたみたいです…」
永琳「女の方は大丈夫そうだけど、
男の方は…
おそらくひどい怪我だわ。
永遠亭に運ぶわよ優曇華!」
優曇華「はい!師匠!」
ーーーーーーーーーーーーー
て……る……
(…)
てる…起きろてる…
(誰かが…呼んで…る?)
斬「輝!!」
輝「!?っ」
私はその声に呼び起こされ、
ガバッと起き上がった。
服が違う…どうやら私は
布団で寝かされていたようだ。
ずっと名前を呼んでくれたのは
兄ちゃんだった、服も違う。
その横には…青い看護師?
輝「に、兄ちゃん?」
斬「よかった、
輝はなんともないようだな。」
輝「私達、確か湖に落ちて…」
永琳「あなたたちが
着水したのは池よ。
どうやら兄妹みたいね…
お兄さんに感謝しなさい、
彼はあなたが無傷な代わりに
池に体を叩きつけられて
あちこち骨折していたのよ。」
輝「えっ…!?
兄ちゃん、それ本当なの…!?」
斬「大丈夫、
今の俺は健康そのものだ。
この人…永琳さんの
薬のおかげで完治したよ。
まぁ多少痛みはあったがなw」
永琳「まさか優曇華に試そうとした
新薬がこんな形で
役に立つなんてね…w」
輝「新薬?色々なを作ってるの?」
永琳「え?えぇ、
増える薬とか生える薬とか…
色々な薬を調合しているわ。」
輝「そんな不思議な
薬が作れるの!?
すごい!魔法みたい!」
斬「それより…ほら輝、
これを無くしたらダメだろ。」
そう言って斬が私に差し出したのは
赤いリボンの付いた
水色のシルクハットだった。
奇術師ノンブラッティ、
お父さんのくれた帽子。
私達がお父さんに小さい頃から
マジックを教わって、
舞台に立てるようになった時に
お祝いとしてもらった宝物だ。
実はこの帽子自体も
色々な仕掛けがあって…あれ?
輝「兄ちゃん、
これ仕掛けが全部取れてるけど…」
斬「それが…池に落ちた時に
かなり高いところから
落ちたことによる
強い衝撃でぜーんぶ
壊れてしまったんだ。
だからマジックは…
また新しい仕掛けを
作らなきゃ出来ないな。
今度は簡単に壊れないように
しないと…」
輝「えぇ〜!!?
あれ作るの大変だったのにぃ!
むぅ〜…」
永琳「…お取り込み中の所
悪いけど、どういうことか
聞かせてくれないかしら?」
斬「ん?俺たちのことか?
わかった。ちょっと長くなるが…
これまでの経緯を話すよ。」
〜☆〜青年説明中…〜☆〜
輝「ここは私達の住む
世界じゃない!?」
斬「あぁ、言うことが
正しければ俺たちは
なんらかの原因で
ここ「幻想郷」に
結界を越えて
来てしまったらしい。」
輝「なんらかの原因?
それって何?」
斬「そればわかれば苦労
しないだろ…w」
永琳「見たところ
外来人のようだな。
んでこちらの世界に
偶然来てしまったものの
原因はわからないと…
ところで、お前たちの事を
まだ聞いていなかったな。
名前はなんて言うんだ?」
それを聞いた輝は
ニイっと笑った。
輝「斬!あれやろうあれ!」
斬「あれ?…あぁあれなw
自己紹介にはあれが一番
手っ取り早いからな。
よし!いっちょやるか!」
永琳がポカンとして見る傍で
私は立ち上がり、
兄ちゃんと背中を合わせた。
輝「ピカッとてるっと闇光!」
斬「キラッとザシュっと
闇を斬る!」
輝「ありえなくても
起こしちゃう!」
斬輝「赤なき魔法の弟子!
瓜二つ!奇術師キルテル!」
斬「探してもタネはないぜ?」
そう言ってウィンクする斬と、
斬と全く同じポーズをする輝。
斬「…やっぱり仕掛けがないと
おもいっきり地味だな(汗)」
輝「だ、大丈夫だよ兄ちゃん。
その辺で木の葉とかを集めれば」
永琳「あっははは!w
いや〜本当に仲がいいんだねw」
斬「ん?あぁ、
一卵性の双子だからな。
お互いの事もわかってしまうし
ケンカの要素が消えるんだ。」
永琳「お前たちの事は
よ〜くわかった。
外来人となると
泊まるところがないだろう?
しばらくここに
泊まっていくといい。」
輝「いいの!?ありがとう!
えっと…」
永琳「八意永琳だ、
好きに呼ぶといい。」
斬「じゃあ永琳さん、
俺たちがタダで止まるのは
申し訳ない…
ここは診療所のようだな、
ここの手伝いを
させてくれないか?」
輝「私、薬の実験体やりたい!」
斬「はぁ!?」
永琳「ぶはっ!?w
はっ、はははは!w
本当に面白い子だw
いいだろう、
優曇華のよりは軽い薬なら
させてあげるよ。」
輝「やったあ!」
斬「全く…こんなのと
双子だなんて…w
俺にもそんな一面が
あるんだろうか…w」
こうして、私達2人は
元の世界に戻るまでの間、
永琳の仕事場である
この診療所のお世話に
なることになった。
マジックがしばらく出来ないのは
悲しいけど…永琳の色々な薬を
試せるのは楽しみ!
ふふっ!楽しい日々になりそう!
お手伝いも頑張らなきゃ!
…その時の私達は
気がつかなかった。
竹林の奥…誰かが
フラッシュを焚いてることに。
To be continued next time♡
ふっはっは!書いてやったぜ幻想入り!!
-=≡Σ(((⊃゜∀゜)つアヒャーリ‼
始めて東方の二次創作を手がけたんで
一部キャラ崩壊あるかもです…
そういえばリアルで双子みたことないな。
テレビとかでよく見るけど…
見てみたいものでござる( ̄∇ ̄;)