第一章・本能寺の変-第二部:始動
擬音の使い方下手糞ですが、許してください。
あと、オリジナル入ります。
-前回までのあらすじ―
照らされる本能寺。
喧騒に包まれる本能寺。
本能寺を囲むは明智の大軍。
大将・十兵衛光秀は宣告する。
「敵は本能寺にあり!」
―Side out―
―Side???―
ふっ、ようやく始まったか。
これが成れば第一段階は終了。
そうなれば・・・・・・様は。
さて、最早後戻りは不可能だぞ、光秀。
だが案ずる事はない、貴殿は此方の予想を超えた動きをしてくれた。
まさか、ここまでの事をやってくれるとはな・・・・・・フフフッ。
あの不手際が、こんな所で功を奏す可能性になる時が来ようとは・・・・・・。
世の中、何が功を奏すか分からないものだな。
・・・様には悪いが、この事は暫く知っていただかないほうが、後の事を考えると良いだろう。
その為にも、精々盛大な花火で舞台を盛り上げてくれたまえ・・・・・・光秀よ。
―Side out―
画して、舞台の幕は開かれた。
光秀の心情は如何に?
されど後戻りは不可能。
開幕した舞台は、終幕まで閉じることはないのだから・・・・・・。
―Side本能寺―
「弓隊前へ!」
ザッザッザッザッ・・・・・・・・・・・・。
号令とともに弓を持った兵が軍の前方に移動した。
「火矢構え!」
スゥッ・・・・・・。
続いた号令とともに弓兵が、腰にこさえた筒から先端にたっぷりと油が染み込んだ真綿が巻かれた矢を出し、
ボッ・・・・・・チチチチチチ・・・・・・・・・・・・
直ぐ後ろにいる通常兵の持つ篝火を使って真綿に火を付ける事で、その矢を火矢と成し、
ギギギギギギギギ・・・・・・・・・・・・
そして、構えた。
「放て!!!」
シュバッシュバッシュバッシュバババババ・・・・・・・・・・・・。
号令とともに放たれた火矢は、
タンッダンッタタタタダダダダ・・・・・・・・・
緩やかな弧を描きながら本能寺に着弾、
パチパチパチ・・・・・・!
ボゥゥゥゥゥゥボボボボボボ・・・・・・!!
ゴォォォォォォゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・!!!
本能寺は、紅蓮の炎に包まれた。
―Side out―
―Side 光秀軍―
「光秀様、本能寺の包囲完了いたしました!」
光秀公の下に部下より報告が来た。
それを聞いた光秀公は、
「わかりました。一万三千はこのまま寺を包囲、残り六百は寺に突入して下さい!
尚、信長様はこの私自らの手で討ちますので、手出しのなき様お願い申し上げる。」
全軍に指示を出し、
「では、参りましょう!」
檄を飛ばした。
-Side 信長軍-
「信長様、非常事態でございまする!
光秀殿が謀反!大軍にて、この本能寺を包囲しております!」
成利は頭を垂れて信長公に報告した。
そして成利は、この光秀公の謀反に信長公が憤激しているものと思い恐る恐る顔を上げ信長公の顔を伺った。
だがそこにあったのは、
「で、あるか。」
いつもと何の変わりない様子で報告を聞いていた信長公であった。
しかし、信長公の部下として、成利はなんとしても主君に生き延びてもらおうと信長公を説得しようと試みる。
「信長様、確かに我らと光秀殿の兵力差は歴然としています。
しかし、信長様の道は我らが命に変えても切り開きます。
何卒、この本能寺からお逃げ下さい!
信長様は、天下人となるべきお方です!
時代を切り開き、民達に新しき世を見せられる方にございます!
そのような方が、この様な所で死んではなりませぬ!
何卒、何卒、お逃げ下さります様お願い申し上げまする!」
だが、相手は己の部下。
であるが故に、信長公は光秀公の将器・才器を熟知している。
その為、
「是非に及ばす。」
信長公から発せられた言葉は、あまりに簡潔であった。
続く
何か黒い人出てきたなぁ。
予定より早く完成して、ホッとした。
5/23:若干修正
6/07:修正