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うえぽん いん したぉ

いぁいぁはすたー


読者の皆様、SAN値の貯蔵は十分ですか?


SAN値、直葬はっじまるよー


 それは、俺にとって数あるうちの失態でもとりわけ手痛い失態であった。

 後の、ノーライフキングは語る。

「あれはねぇよ、あれは…」

 では、その物語を始めよう…


 今、俺の前にはいくつかの道が見える。

 万の軍勢を率いて戦う王の道が一つ

 数万の敵に囲まれながらも、果敢に戦う英雄の道が一つ

 数十万の人々の怨嗟を身に纏う皇帝の道が一

 数百万の人々を薙ぎ払う神の道が一つ


 素晴らしい選択肢の数々である。

「あーうえぽん、あのですね?」

「うむ、なんであろう、あるじどの?」

 この馬鹿うえぽんになんと言えばいいのであろうか?


「俺が望む道が一つもねぇのは、何かの嫌がらせなのか」

 俺にとっての、望む道とは自らを終わらせる道である。

 どれもこれも、英雄やら、王やら、他人にとっては、栄誉ある選択肢の数々であろうが、俺にとっては、何一つとして価値の無い道の数々である。


「あるじどの、あるじどの、それでも、敢えて申し上げる。」


「自分が他のとぅえるぶを下し、さーてぃんに至れば、自分が終わらせることも可能かもしれないのですよ。」


 すでに存在するこの世界に、俺を滅ぼせるものが無いのであれば、うえぽんを俺を滅ぼせる何かに至らせればいい。

 その過程として道があり、王であったり、英雄であったり、皇帝であったり、神であったりするわけか…


「ん~、いろいろ、納得はできないが、可能性がある以上か…」

「ですです。あるじどの、覚悟をお決めなされ。」

「まぁ、細かい事は別にいいんだが、どう選べばいいんだ。」

「うむ、自分を掴んでいただき、”名”を呼んでいただければ、良いだけです。」


 しかし、掴むといっても、うえぽんは不確定名称の物体でどこを掴めばいいのか良く分からないのですが、

掴めと言われているので、どこか掴めば良いのでしょう、適当にむんずと掴ませて頂くことにします。


「あら、あるじどの、意外とわいるどな掴み方ですね。」


 わいるどもへったくれも、言われたままなのですがねぇ。

 さて、掴む事はできたのであるから、次は”名”の確定ですかね。

 この不確定物体にどんな”名”が相応しいか想像も付きませんが、


「うえぽん、貴様に”名”をくれてやろう、俺をいつか、終わらせるに至るような」


 俺をもはや、人では無く魔の存在としか言えない俺を、終わらせらるような


「レーヴァティン」


 これから供にある、うえぽんの名だ。

 一説には炎の剣であるが、その形状は杖とも言われる、元々は神の所持する武器の名を敢えて送ろう。

 不確定形状のこいつには相応しいであろうし、その名が持つ意味も俺が持つに相応しい。

 

「おお、主殿にしては、良いセンスではありませんか。」

「抜かせ、貴様は、はっきり言って、最高の主を引いたのだぞ。」


 他のとぅえるぶの主どもが、どんな猛者どもであろうと、不死身なんて主はいないだろう。

 しかし、逆に言うと、死なないだけで、武器の扱いにかけては、最弱かもしれないがな。

 だが、死なないというのは、全てを補ってあまりある。

 他の武器所有者が死線を潜り抜けて得るものが、俺には危険度の全く無い事になるからなぁ。


「まぁ、主殿が最高であろうとも、我が成すべき事は何も変わりはしません。」

「って、おい、不確定物体のくせに、形状ができてやがるじゃねぇかっ」


 気がつけば、俺は一つの武器を手に持っていた。

 柄の長さは七尺四寸、刀身に至りては三尺の大鎌だった。


「あれ、大鎌?あれ、杖は剣は?」

「やれやれ、主殿は名前のセンスは良かったのに、形状のセンスは微妙ですねぇ。」


 まてまて、形状のセンスだと、って事はまさか…


「ですです、主殿、形状については、主の望む形状になるのです。」


 その疑問は予測済みですと先に答えられる。


「ちょい、聞いてみてもいいか?」

「どうぞどうぞ、自分で答えられる事でしたら。」

「人型とかも取れるのか?」

「ええ、取れますよ。その場合は、人型のゴーレム形式の武器扱いになりますね。」


 どうやら、取れるらしい。あれだろうか、望めば美少女ゴーレムとか、あったのだろうか?


「主殿の脳は、湧いている。もしくは、腐っていると思われます。」


 どうやら、俺の思考回路が読めるらしい。読心術であろうか?


「いえ、主殿とパス(経路)を結んでおりますゆえに、駄々漏れであります。」


 俺のプライバシーとかねぇんでしょうか?


「そんなものがあったとは、外の世界は意味が分かりませんね。」


 どうやら、この世界ではプライバシーのプの字も無いようです。


「ウエポンと主は一心同体、故に可能な妙技であり、秘技であり、奥技であると理解していますが?」


 なるほど、納得はできるが、納得したくねぇ。


「ああ、実にめんどくせぇが、俺に武器を使った必殺技や奥の手なんぞないぞ。」


 正確には、そんなもの必要無いのだ。

 ただ俺は、絶対に負けない(死なない)、故に敗北などない。

 だから、敵を倒す手段も必要無い。

 待っていれば、見ていれば、相手が勝手に自滅するだけだからな…


「思考が読めるってんなら、好都合だ。」


 いかに、俺が武器の主として、残念かが良く分かるだろう。

 別に杖でも剣でも、大鎌でも変わりないのだ。

 得意な武器などまるで無いのだから…


「ええ、非常に残念です。主殿、先に申し上げておきますが」


 何だろう。実に嫌な予感がする。


「主殿が肉片に分解されれば、それは自分にとっての敗北になります。」


 俺にとっての敗北ではなくても、うえぽんにとっての敗北になるわけだ。


「そうすれば、自分はトゥエルブの資格を失い、脱落します。」


 だから、なんだと…


「脱落すれば、主殿が望む物に至れなくなります。」


 あっ…


「おいおい、それって、すっごいきついんですけど、あれ、そう考えると俺って…」

「はい、トゥエルブの主としては、まさしく、最弱かと思われます。」


 なんだろう、道がそのすさまじく、HARDな道な気がしてきた。

 やっぱり、あれだろうか、そうやすやすと、死ねると思うな。

 死にたければ、あがき続けろって、やれやれ、どこまで行ってもこの世界ってやつは…


 

大鎌形式のウエポンのレーヴァティンです。

”名”を得て主とパスを通したことで少し進化しました。

死をイメージした武器なら鎌ってのが、メイガスさんの安直なイメージですね。

ちなみにメイガスさんは全身包帯巻巻でローブ姿です。

顔面も包帯巻巻さんです。

イケメン主人公など、神が許しても、■■が許さん(ぁ

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