第六話 まさかの出会い
掲示板と出会ってから2日。掲示板に人数が増え始めた。現在は、スレ主を合わせて6人。まだみんなのことはあまり知らない。でも、最高に楽しかった。この2日間は、掲示板に没頭した。
誰もいない家に帰ると無造作にカバンを投げた。ドサリと床に音がなる。もう勉強なんてどうでもいい。それより掲示板だった。パソコンを開く。とすぐに掲示板に繋がった。最近は掲示板しかパソコンで利用していない。見てみると書き込みが増えていた。
【ただいま。学校から帰ってきたよ。返事頂戴!!ひろ】
ひろは勉強や、スポーツ、おまけに顔も冴えないらしい。そんなんだからいじめられていると本人が言っていた。
ひろに返事をうっていく。
【私も今帰ったよ。何か話そうか~!!彩那】
ひろは返事が早い。
【彩那ぁ!!今日は友達と話せた?ひろ】
【いや、全然。辛いよ…彩那】
【そうなんだ…大丈夫?何かあったらすぐに言ってね!!何でもするから。今は大丈夫?ひろ】
思わず涙が出そうになった。自分もいじめられていて辛いはずなのに私のことを心配してくれる。一人じゃないんだ…
【ありがとう…(泣)私は今は大丈夫だよ、ひろは?彩那】
と、ここで慎が茶化してきた。
【二人ともラブラブじゃん。(笑)慎】
思わず彩那の体が熱くなった。
【止めてよ、慎ちゃん!!彩那】
【そうだよ、彩那がかわいそうだよ!!ひろ】
【冗談だって!!(笑)慎】
正直こういうのも楽しい。彩那は独りぼっちの部屋でふふふと笑った。
【ところでみんなはどこに住んでるの?慎】
ここのみんなになら個人情報だって言うことが出来た。信用できる。
【私は大阪だよ♪彩那】
【オレは東京!!(笑)ひろ】
【そうか~!!オレは彩那と同じかな~慎】
【ホントに!?彩那】
【ホントだって!!慎】
【いいなぁ、二人とも♪ひろ】
【つか、ごめん、少し落ちるね!!また会おう。ひろ】
……。
ひろが落ちた…
【謝るなよ!!どこにいても俺たちは繋がってるからな!!慎】
彩那も書き込んだ
【そうだよ、気にしないで。また会おうね♪彩那】
【つか、彩那今何歳?慎】
別に隠す必要もない。
【私は今17歳の高2だよ!!彩那】
【え!?マジ?オレとためじゃん!!慎】
住んでる市が同じでしかも年齢も同じ?
なんか偶然にしては怖いな…
【ホント?どこの高校通ってるの?彩那】
【オレは桔梗高校!!慎】
な!?これは本当に偶然なのか?
大阪市に住んでて高2でしかも桔梗高校に通っている。
さらにハンドネームが慎…
【ねぇ、あなたもしかして…
と、彩那の携帯画面には書きかけだった。