第四十九話 アメリカ革命
11月4日 アメリカ ニューヨーク
葉が散り、すっかり寒くなったニューヨークで遂に革命が起こる。もう既に理由は復讐でも何でもなかった。ただ、アメリカ国民が見せるのはGに対する忠誠心だった。この約3ヶ月でいじめを無くしたGの存在は人々の心を強く打ったのである。
GはBを通じてアメリカ国民に命令を下しアメリカを潰した。
「いじめや差別のない世界を作ろう。それに協力しない者、反抗的な者は世界には必要ない。それにはアメリカを無くすことが第一のステップだ」
と。必要ない、はつまり殺されると言う意味である。Gは初めからいじめられた者を救う気は無かったのである。
ただ、世界を征服する
こんなGの心情に気付くものはいなかった。いたとしてもそんなことを言ってもどうせ、
『それは勝手な妄想だ』
と笑われるのが落ちだったのである。そうして遂にアメリカ政府は食い止めれずに崩壊。
アメリカを失った世界は徐々にGの手に落ちはじめる。
『中国政府、崩壊』
『イギリス政府、フランス政府、遂に朽ちる』
新聞にはそんな記事が毎日載るようになった。
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そんな訳で12月11日日本政府崩壊
だが日本はGによって機能していた。Gは世界の頂点に立つとすぐに世界を変え始めた。
『いじめをした者はすぐに死刑とする』
と言う内容の「死刑令」や、教科書に
『いじめは最低で人間が最もしてはならない行為である』
と記載。そして、一番の変化が「楽園」と呼ばれるものだった。日本で言えば全ての原点、大阪である。
「エデン」とは今までいじめられたことのある者のみ入れる土地だ。
新世界憲法第16条
日本は大阪を「エデン」とする。「エデン」に入ることが出来るのはいじめを受けていた者のみとする。「エデン」では税金を全て免除する。さらに、税金で食事や衣服を全て調達する。「エデン」で犯罪をした者は「エデン」から永久的に追放する。また「エデン」でいじめをした者はいじめられた人がどんな罰を下しても良い。
と言うものだった。アメリカはニューヨーク、中国は香港を「エデン」とした。
世は完全にGの時代となった。
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彩那は感じ取っていた。Gはいじめを受けた者を利用して世界征服しようとしていることを。もちろん、誰にも言わなかったが心の奥ではGに対する恨みが煮えはじめる。
Gは誤った道を行ってしまった。ならば私が全ての終止符を打つのだと。
Bも同じだった。Bに思っていることを全て打ち明けた。殺されるかもしれないとも思った。
だが、Bは納得し、協力してくれた。そして、Bと新たな世界を作っていこうと決めた。しかし、彩那には残念ながら分かっていた。
Bは納得した振りをしてGを倒し、そうして今のGの座に立とうとしていることを
その時にはBを殺すしかない。
覚悟も決めた。
そうして、運命の12月24日
最後の審判が下される