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トモダチ  作者: tomo
第4章 裏で
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第三十五話 G

目の前にある大きなスクリーンにGと書かれているページが映る。


『川島彩那。Bから話は聞いている。』


と、いきなりスクリーンの方から声が聞こえた。


『私はG。この世の神だ。』


神……


ゴッド……


だとすればGODのGなのだろう。


『あなたがこの世の神……。』


『あぁ、そうだ。いいか、川島彩那。この世は腐っている。他人の前では表面上だけのトモダチを装い、裏では陰口が繰り返される。さらに、露骨に感情を剥き出しにし、大勢で罵倒し殴る。まさに愚行だ。』


彩那の心にGの言葉が氷のナイフのように突き刺さる。


親がいないだけで差別され、いじめられた日々。自分の存在意義はいつからかそいつらへの復讐へと変わっていた。


そうだ、私は復讐する。


いや、しなければならない。


全ての人間の為に


自分のために


彩那の目が赤く光った。



『そう、その目だ。復讐に飢えている目。お前のような人間がこの世を変える。いや、変えなければいけない。そして、幸せになる権利も持っているんだ。』


とGは1度ここで言葉を切った。そして、こう続けた。


『川島彩那、お前には期待している。お前にアルファベットをあげる日も遠くはないかもしれない。また会おう。』


ここで通信はプツリと切れてしまった。静寂が空間を支配する。


『お前にパスワードとコードネームだ。』


と、Bは金の板を彩那に渡した。その板にはパスワードとコードネームが確かにとってあった。


『お前にパスワードとコードネームを渡した瞬間にもうお前は組織の一員となった。それにアルファベットも貰えると良いな。』


『ア、アルファベットって?』


『何でもねぇよ。それより、お前の部屋と施設を案内するから来い。』


彩那は明るい表情でBに付いていくのであった。


@ @ @


アメリカ合衆国


『ようこそ、稲垣総理、いや、稲垣元総理大臣。』


メンデル大統領が稲垣を温かく受け入れた。もちろん、メディアなどは一切いない。完全なるプライベートとして二人は会っていた。


『で、報酬の件なんだが、もう一回確認しておきたい。』


『計画の準備は出来ているのか?』


『ああ、もちろんさ、ミスターイナガキ。』


稲垣元総理大臣はニヤリと微笑んだ。


『日本円で20000000000円だ。ドルに換算すると約200000000ドルだ。』


次はメンデル元大統領がニヤリとする番だった。


裏で計画は順調に動き出していた。


X計画、始動開始


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