表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トモダチ  作者: tomo
第2章 発展
11/52

第十一話 僅かな時

やがて、時計は180度動いて10時を越えた。


それまで公園のベンチで笑っていた二人は立ち上がった。


『そろそろ帰ろうか…』

と、慎太郎が立って言った。彩那も立ち上がる。


『でも、ホントにいいの?こんな時間に行ったら迷惑だよ』


と、彩那が言うと慎太郎は首を横に降った。


『いいんだって!!それよりこれが最後かもしれない…』


??


『えっ?どういう意味?』


彩那が聞き返すと慎太郎は明らかに動揺した。


『いっ、いや何でもないよ』


怪しい!!!!


『ホントに何でもないの?』


『うん』


彩那は聞きたいことがたくさんあったが、また別の機会でいいだろう


と、思った。それよりも今は慎太郎との楽しい時間にしたかった。


『そっか…ならいいや』


彩那、本当にすまない。だが、決して言えないんだ。あと、2日後に計画を実行する…こうするしかないんだ、許してくれ!!


『それよりも、今日って星たくさんあるね』


彩那のその声で慎太郎は現実に引き戻された。


急に暑さを感じる


『そうだね、綺麗だ』


慎太郎は空を見上げた。


空には数え切れない程の星。どこを見ても星だった。


慎太郎の目から涙が落ちた。


『慎太郎、どうしたの!?』


世界はこんなに綺麗なのに人間は腐ってるなんて…。


だからこそ、あの『計画』は必ず成功させないといけない、そう思った。


慎太郎は


『いや、何でもない、それより帰ろうか…』


と、涙を服の袖で拭きながら言った。


彩那にはその涙の理由が分からなかった。そして、慎太郎との時間が着実に少なくなっていっていることも…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ