表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒマな魔王様はヒマが欲しい  作者: さんごく
3章・魔王誕生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/242

レクターレ王国軍、レイガス・サロー少佐。

 レイガス・サロー少佐が純粋な【騎兵隊】から【弓騎兵】という、この国では邪道と思われている戦職に就いたのは。八年前に行った南方への視察旅行での出会いが原因だった。

 レクターレ王国では、ただ単に“母なる海”とだけ称される。西に広がる淡水の巨大な湖。

 その湖を北方に見る、途轍もなく広い草原地帯で覇権を握る大帝国。マグ帝国。

 レイガス・サローが、マグ帝国で見たのは。数百万人にもなる【弓騎兵】による大演習だった。

 その当時でも【騎兵隊】の運用には疑問の声があった。曰く、馬の育成、鎧の値段、そして何よりその戦法の単調さが問題だった。

 確かにランスによる突撃力は強烈だった。だがしかし、それだけだった。馬上での機動力は素晴らしいが、兵隊も馬鹿ではない。馬に乗った【騎士】に近付こうとする【歩兵】はいない。

 もし【騎兵隊】を攻撃する様に命令されれば、【歩兵】は集団で【騎士】を囲み。フックの付いたポールウェポンで馬上から引きずり落としてとどめを刺す。

 さらに【騎士達】の単調な攻撃方法も問題だった。そもそも【騎兵隊】が使えるのは、なだらかな場所に限定されていた。間違っても森の中では【騎兵隊】は使えない。

 そんな時だった、レイガス・サローが【弓騎兵】による集団戦を見せつけられたのは。

 彼は思った「これだ!」と。

 馬の上から弓矢を放つ。その単調でありながらも、それでいてとても柔軟かつ多彩な戦法に、彼の目は釘付けになった。

 基本的に【弓兵】である為、無理に接近する必要は無く、プレートアーマーのような鎧は不必要。極端な話、頭と胴体さえ守れてさえいれば良い。

 馬の方もイカレタ品種改良で出来た“軍馬”など不要で、足さえ早ければどんな馬でも良く。戦場で戦へさえすれば、背の低い農耕馬であっても良かった。

 最大の問題は、馬の上から正確に矢を放てるかだったが。これは訓練で何とかするしか無い事だ。

 こうして持ち帰った【弓騎兵】の構想だったが、案の定というべきか【陸軍】からの反応は芳しく無く。何とか“実験部隊”扱いでレイガス・サロー“少佐”の手で、“テスト”される事となった。

 だがこの【弓騎兵】は訓練を公開し始めると【陸軍上層部】の中から『【騎兵隊】の出番は終わった』と好印象を発する者が出始めた。

 もちろん面白く思わないのは【騎兵隊】だった。彼らの伝統から大きく外れた存在、として【弓騎兵】を大いに嫌った。(アッガス・マルド少佐は、その急先鋒だった)こうして消え去りそうになっていた【弓騎兵】の窮地を救ったのは、第一王位継承者の一声だった。

「【弓騎兵】はわたしが貰います」この言葉が、レイガス・サロー少佐の未来を救った。


登場人物が増える増える、しかもそれぞれこのお話に大きく関わって行きます。

どうなるのか、僕にも分からなくなって来ました。

オチは、変えたくないなぁ。

では、58話で会いましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ