戦い。閑話休題、メイ・ハーニス。
『私は、ロドニー・ロアの事なんてなんとも思っていないんだからね!』
私は心の中でそう叫ぶ自分が、すでにツンデレのテンプレートである事だと考えるだけで、ブロンドの髪をかきむしりたくなる。
何故あの、脳内ピンク色をした男なんかとパーティーを結成してしまったのか!?
そりゃあ、アノ整った顔で目が曇っていた事は認めますよ?
あと、清潔感のあるサラサラのブロンドの髪もプラス条件だったし。
意外とほっそりしている指なんかは、フッと触れたときに心臓の鼓動が早まるのもしばしばある。
そして彼の香りなんかは、不意に嗅いでしまうと、こう。こころがフワフワとするときもあって……。ええぃ!
何故私は、ロドニー・ロアの良いところ探しなんてしているんだ?!
とにかくその様な、外見のいい所を差し引くとアイツにプラス要因なんぞこれっぽっちも無いという……。数日前におごってくれた白鳥のアメ細工、美味しかったな……。
──だから、あいつの良い所さがしなんてするんじゃ無い。
だいたい何? アノ、アリー・ワンダって少女は?
突然現れて、ロドニー・ロアの事を様付けで呼ぶなんて、笑っちゃうわ! 何がロドニー様よ、滑稽だわ。
そしてロドニー・ロアのバカたれ! お前は変態確定よ!!
十代半ばの小娘になつかれて、とっても良いご身分ですこと!
ああいう時に突っぱねる事が出来無い所に、日ごろ何を考えているか分かっちゃうのよ!
私が男で、たとえ昔の知り合いの、私の事をとっても慕ってくれている女の子に、突然再会して私に抱きついて来たら。
私なら毅然とした態度で…振り払えら……れない……わよね……。
………傷を負わせるかもしれないし………。
何よりこころの傷を負わせるかもしれない。
同性として、年端もいかない少女にそんな傷を負わせる男は許さない。
……………。
何考えているんだろう私は。
そうよ、ロドニー・ロアの事を考えねば。ロドニー・ロア、ロドニー・ロア。
ロドニーは、顔が良くて、ブロンドの背中まである髪が綺麗で、いい匂いがして。
スケベだけど私以外には浮いた話しは聞かない。私以外のおんなには、目もくれない。
スケベだから、夜のアレは毎日してくれそうだし。子どもはたくさん出来るだろうから、大変かも。あ、でも子どもは嫌いじゃないみたいだし、子育ても手伝ってくれそう。
あれ? ロドニー、結構優良物件? ジャナクッテー!!!!!!
凄いモノを書いてしまった。
前回のお話しとの落差の激しい事!
では、また会いましょう。




