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平凡を超えた超越者  作者: 髭猫
第二章 異世界初体験
53/54

第53話 配下からはバラムと呼ばれております

 お読み下さりありがとうございます。


 最近、ニュースを見ていると思うのですが...

 コロナワクチン以外明るいニュースが入ってこない様な...


 明るいラノベを目指して、今日もヒジリさんは気合を入れます‼


「兎にも角にも、悪魔達を何とかしないとね...」


『サトシ様?

 ここは氷の一族にお任せを。

 集結しつつある悪魔に奇襲をかけたく。

 これまでこの世界が受けた屈辱を返す時が、今です』


 クリステスさん?実は過激派だったの?


『あら?クリステス?

 冷たい貴方が熱くなって笑いを取ろうと?』


 カリディアさんも?チョット怖いよ?


『体温が低い分、心は熱い...そんな話も有りますよ?』


『落ち着いて。

 相手は四十万強の悪魔とそれを率いてきた大将。

 私達がどれだけ力を付けたとしても、一筋縄ではいきません。

 数では圧倒的に負けているのですから』


『何か策が有るの?』


『先ずはサトシ様の認知度を高める方が先。

 ジアンスロ、トリセイレ、カテロアは既にサトシ様をお認めになっております。

 ここに、ゲリラ化したダークエルフ、未だ侵略を防いでいるエルフに接触する』


『ゲリラ化しているのであれば少数なのでしょう?

 エルフも防衛特化だから今まで何とか持ち堪えられたというもの。

 今、この段階で共同戦線を張る意義は無いわね。

 それよりも我等と我等が率いる妖精が出る方が現実的では?』


『甘いわね。

 戦の成果を上げるには士気が重要。何かを信じる心はそれだけで兵を強くする。

 この大陸に誰もが見上げる一つの御旗が立てば、兵力が少なくても戦力としては増す。

 サトシさんが希望として認知されれば、また奮い立って戦えるわ。

 戦後の事も考えるとその効果は計り知れない』


 二人とも、少し熱くなり過ぎてるよな〜...

 自分達の世界って気持ちも分かるのだけど...


『白熱してる所を申し訳ないけど...』


 もう、この世界の人々は十分に戦ったよ。

 相手は悪魔だ。

 仲が悪い隣国がどうのこうのなんてレベルじゃあない。

 

『これ以上、この世界の住人に戦わせたくないのが本音。

 この一年程、死を覚悟して戦ったり、実際に死んでしまったり、目の前で大切な人に死なれてしまったり...そんな事が日常となってしまっている』


 多少の争い事は有ったとしてもまだ平和だった頃を思い出して欲しい。


『はっきり言ってしまえば、この世界は死臭で満ちている』


 そう、そして...

 

『恐らくはそれが悪魔の狙い。

 負の感情を糧とする悪魔なら、今のこの世界は格好の食卓。

 おまけに死すら利用している』


 これは物語ではない...

 現実にこの世界は食われている...


『そして、俺はそれが許せない。

 そして、この世界の住人がこれ以上の苦痛を受けるのに耐えられない。

 俺と俺の友人で対処する。

 この戦いはこの世界の住人が死ぬ確率を零にする戦い。

 皆も救われて、俺も辛い想いをしなくて済む。

 お互い良い事ばっかり。

 それが俺の意思』


『『サトシ様...』』



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



『敵の首魁(しゅかい)が視えないまま、策を弄してみたものの...成功するかどうか。

 二重三重と貼ってはみたが。

 敵が視えないというのはどうにも落ち着かん...』


「ご報告申し上げます‼」


『首尾は?』


「全て破られました‼」


『...端折(はしょ)るな...』


「はっ...」


「先ずは、こちらで懐柔した魔物を使ったアマゾネス拉致、罠までの誘導、ここ迄は成功しました」


『アマゾネスの人質は?』


「死体が無かった為、奪還されたかと...」


『魔物は?』


「死体が無く、しかしその魂は回収出来ました」


『つまり、全滅。跡形もなく...』


 何だ⁉何をした?

 転移でもさせたのか?


『その後、狙い通り地上に出た訳だな?』


「はっ、地上で待機していた石化部隊の内、コカトリス、バジリスクの全数の死体を発見。魂も回収しております」


『死に方は?』


「切り刻まれておりました」


 地下では死体が無く、地上では斬殺?

 これまでは斬殺など無かったぞ...

 これは?


『ちょっと待て。あの蛇女の姉妹は?』


「死体もなく、魂も回収されておりません‼」


 はぁ、仲間に引き入れたのか?

 どうやって?

 デフォルト石化だぞ?どう考えても危ないだろ?

 自分が良くても周りが黙ってはおるまい?

 これで自滅してくれれば儲けものか...


『で、引き離した隙を突いた岩石ゴーレムは?

 首尾よく魂を集められなかったのか?』


「遠方よりゴーレムの魔力を追跡していたのですが...」


『嫌な予感がするな?』


「魂を吸収する事無く、複数のゴーレムが合体した後...突如消滅しました」


 魔法生命体を合体させるまで分解した...

 というのも大概だが、消滅した?


 合体までさせて、更には一瞬にして葬った?

 分解した奴と消滅させた奴は別、か。

 二手に別れて対処したか。


 そして、強敵は二柱以上確定...


 これ迄の被害から予測される能力は、ジアンスロでは【結界】【火属性魔法】、斥候兵を倒し戻った【転移】もか。

 いや、この時から二柱以上居たのか...


 トリセイレでは最低でも【聖属性魔法】【氷属性魔法】【神族か天使の軍団召喚】。


 死の拠点陥落では【魂送還】。

 そう言えば、キメイエスは俺にキレて...どうなった?


 カテロアでは【石化解呪】【石化無効】後は【風属性魔法】か【斬撃】。

 ゴーレムはどうやって一撃で?

 合体したゴーレムなら一瞬で消滅する事は無い筈。

 ...これはまだ情報不足だな。


 しかし...何だこりゃ?

 全て一柱ならとんでもなく高位だぞ?

 想像したくはないが、破壊神...か?

 いや、破壊神にしては能力にバラエティがある...



『やっと見付けた...ここで、何をやっている?』



『なっ‼何故お前がここに⁉』


『ここ迄好き放題されて黙ってはいられない、という事を分かってもらえるか?

 ましてや、魔王クラスが裏で暗躍してるのなら尚更の事...』


『ここで俺を殺したらどうなるか分かっているのか?』


『分かってるさ。

 かと言って、一つの世界を良い様にされる理由にはならない。

 違う次元に居たからこの件とは無関係...今更そんな言い訳は言わないよな?』


『そうか、お前が絡んでいたとはな...

 なるほど、納得がいった...』


『それは盛大な勘違いだ。

 お前を見つけた以外、一切手出しをしていない』


『なんだと?』


『少し、今後の話し合いをしよう。

 あぁ、そうそう...

 昔の好みで一つ予言をしてやろう』


『俺に予言とは、面白いな...何だ?言ってみろ』


『そこに禁があれば犯したくなる。

 禁に夢見るは理想郷。

 理想郷は夢の中だけに存在するもの。

 夢の中の君は......』


『...頼む、最後を教えてくれ...』



『予言はできなくても想像できてるだろ?』



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「皆、お疲れ様〜‼怪我は無い?」


 これまで上空に待機していた人質奪還組、カリディアさんにクリステスさんと共に緑が戻ったカテロアの門の前に降り、皆を(ねぎら)う。

 後方で待機していた聖姫も合流する。


『あぁ、サトシ様もよくご無事で』

『何か色々言いたい事も有るけどサ、良かったヨ‼』

『いきなり、離れて行きおった時はどうしたものかと思ったが』

『サトシが何処かへ行くと女が増えるのね。これから気を付けなくては』

『賢様のお力が知れませんわ』


 良かった、皆の調子が戻って来た。

 龍神組は戻ったのだが...


『私を置いていったのは、何故?力不足なの?私では...

 死神なのに?妻なのに?魂を狩る事しか出来ないから?

 ゴーレムも硬くて何もできなかったし』


 いや、妻ってのが分かりません...


「もしもし美那さん?

 向こうの手を予測すると二手に別れる事はしょうがないよ。

 むしろ、この場合は龍神様と一緒にカテロアを任せた感じ。

 大丈夫、次の一手は一緒だよ」


『次からは声を掛けて下さいね。

 離れ離れになるのはもう嫌ですから』


『『『

 神様、悪魔、龍神様が複数?死神?人族?亜人族?

 皆女性?...妻?...たらし?

   』』』


 ...たらしって、人聞きの悪い...


「あぁ、皆に紹介しなくちゃね。

 こちら、ゴーゴン三姉妹の長女のステンノーさん、次女のエウリュアレーさん、三女のメドゥーサさん。

 で、説明要らないとは思うけど、風の龍神、颯姫」


『わ、私の名前を覚えていてくれたんですか⁉ステンノーです』

『メドゥーサと比べ、目立たないのに...エウリュアレーです』

『私、目立とうと思ってませんから‼

 あっ、皆様、身の周りの世話をしたくてついてきました、メドゥーサです』


『ゴーゴンっテ、蛇じゃないノ⁉』

『これはまた...流石主様じゃのう...』

『賢様は手が広いですわね...』

『サトシ争奪杯が開催できるわね』

『見の周りの世話...ローテを組まないと』

『ん』

『ここでも、ん、だけかい‼

 まっ、さっきの見れば誰でもついて来よるわ。

 凍結世界?この大木?有り得へんわ』

『マイ・サトシ様の慈悲に感謝しております』

『貴方...神の罰を消して問題有りません?』


 ...今、一番痛いのは颯姫と美那か。

 違う意味で痛いのは聖姫だが...


『(この世界の一件が落ち着いたら、【お話し】が有るでしょうね...

 議長が誰かで大きく変わると思いますけど。)』


 そんなに沢山出席なさるんですか...


「そう言えば、エイレーネ様はもう戻る時間では?」


 バダバタしてあまり意識出来なかったが、東の空が明るくなりつつある。間もなく日の出だろう。


『(言わなくたって分かりますよ?

 これから、速攻カチコミ掛けるんでしょ?

 城にある身体ではろくに戦えません。

 ここに居た方がお役に立てますから。気持ち良いですし。

 ああ、世界に介入しないの件はもう遅いですから。

 今更、一つや二つ増えた所で変わりませんよ...)』


 ...色々と突っ込みたい所があるが覚悟は決めた様だ。

 俺も覚悟を決めよ...怒られる...


 サリナ国王が戻って来てない様だが、猫又の移動速度を考えれば仕方無い。

 いや、居たら戦いに行くと言い出して聞かないだろうから、居ない方が良いか。


「皆、行けるかな⁉」


『サトシ様のご下命のままに...』

 氷姫...硬度が増したよ?


『サトシ、愚問だヨ?』

 焔姫は小さいのに格好良過ぎる。


『今度は消えない獄炎を見舞う』

 小夜姫?消えなかったら問題だから...


『ここに居ても暇だから、来て欲しいなら行ってあげるわ。

 ...仕方無くよ?』

 ブレない聖姫も見事。


『賢様って、せっかちね。でも素敵』

 涼姫...何も言うまい。


『最後の肥料』

 峰姫...そだね。肥料は大切だ。

 燃やされないように注意して?


『真打ち登場やな。オイシイとこ、もらうで‼』

 颯姫、オイシイとこは俺にも残しておいてよ...


『きっと、奴が来る‼

 オイシイとこは譲りません』

 あぁ、斬姫には因縁が有るか?譲るのも仕方無いかな?


『貴方、戦場の魂はお任せを』

 美那...ですよねぇ〜。頼りにしてます。


 ...戦闘組はここ迄だな。


『『『

 我々も...「さあ、役割分担をしよっか」

   』』』


「ステンノーさん、エウリュアレーさん、メドゥーサさんはこの国、カテロアの守備ね。

 何か大層な木が生えちゃったから、合わせて見張ってて」


 穏やかに暮らしたいのに戦場には行かせられない。

 それに神様の介入は〜なんて後から言われる恐れもある。

 大木に三柱の女神、似合うしね。


 雰囲気、納得半分って感じかな?


「後は、意表を突かれるといけないから、ジアンスロにアウリさんとオウナさんが戻って守備。

 トリセイレにイオナさん、イオニさん、イオネさんが戻って守備」


 トラウマの有る彼女達を最も激しくなる戦いに入ってもらう訳にはいかない。


 例え、戦えず無念であろうとも。

 

「で、カリディアさんはゲリラ化したダークエルフさんを探して集めて。

 で、クリステスさんはエルフさんの国の守護。行かせないつもりだけど、漏れたらお願い」


 ダークが付いてるけどエルフなんだから森の中だよね。

 カリディアさんならなら見付けやすい...筈。

 クリステスさんは氷の精霊なんだから、守備もいけるでしょう。


 うわ〜、クリステスさんの納得いってなさそうな顔...

 地図見ると遠いし、氷結世界の恩恵は小さくなりそうだから我慢してね...


 「んじゃ、順番に送っていくね」

 ジアンスロ組、トリセイレ組を順番に転移で送る。

 小異世界の転移もさせた事から、転移も自分が主体でなくてもこなせる様になった。

 これって、かなりヤバい能力じゃ?


 地図を見て、カリディアさんとクリステスさんも送る。

 地理が分かってる人に教えてもらうと早いわ...


「よし、終わった‼それじゃ決戦の地へ行くよ‼」

 

「待って〜‼」


 ...その声は...


「サトシ様、お待ちを〜‼このサリナも参戦させて〜‼」


「...却下で」


「そんな〜‼、置いてかないで〜‼」


 戦闘組と一緒に決戦の地に転移。


 すっかり女性らしくなっていようと、

 時代劇風になっていようと、

 三文芝居風になっていようと、


 初志貫徹は大事です。


 転移後、違和感に気付く...敵が居ない。

 ...転移は成功している筈だが?

 両横には斬姫と美那だけ。



 ここは...異次元結界の中‼‼‼‼



 罠を張られた‼‼‼



 瞬間、膨大な魔力を感じる。

 咄嗟(とっさ)に身構えると...


『そう、警戒しなくて良いですよ』


「お前は?」



『配下からはバラムと呼ばれております』

 


 とうとう、敵大将が出現しました。

 やっとです。

 でも、サトシ時間では三日目です。そう考えるとかなり早いです。流石です。

 兵は拙速を尊ぶ、サトシワールドは早い者勝ちの様です。


 

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