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平凡を超えた超越者  作者: 髭猫
第二章 異世界初体験
45/54

第45話 これからヨロシクね

 いつもお読み下さり有難うございます。

 手違いで年始にアップできてませんでした。


 遅ればせながら、

 あけましておめでとうございます。

 本年も宜しくお願い申し上げます。


 今回、次回と死神様からの視点で展開していく事となります。


改稿1:なるべく読みやすく改稿してみました。

   あくまでもなるべくです。

   内容は変えておりません。(21年2月18日)


『...まぁ、良いんじゃない?

 どうせいつかは自分で創って覚えちゃうでしょ...』



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 私は見た...

 この世にあってはならない事を...


『それ、持ち上げて握れちゃいますか?』


 それ...神だって承認されてなかったら持てないのに?

 流石に神は断罪対象とはならないが...


「はい、普通に持てちゃいましたけど...

 駄目でした?」


 すっごい普通の事の様に返してくれるな...

 それ、私の鎖なんですけど...


 どうなってる冥界セキュリティ‼


『も、勿論(もちろん)、駄目なんて事はないっすよ?

 か、身体に異常は有りませんか?』


「ええ、全然大丈夫ですよ」


 片腕をグルングルン回してる。

 もう片方はグッパを繰り返してる。


 そりゃまぁ、私から見ても貴方に異常は無いけどさ...

 何か無邪気だな...


 そりゃ、受けるわ。産まれたてって感じだもん...

 擦れてないところも高得点なのかも?


「それじゃ、捕獲に行って...」


 まだ逃げる気配は無いからちょっと待とう‼


『使い方分かる?神力を注いでみて』


 これで、拒否られなければ確実に使える...


 何事もなく普通に彼に()()()()()()()()()()()...


 あ〜そうですか‼

 私との思い出よりその子が良いのねっ⁉

 ...帰ったら新しい鎖を貰おう...


 と思ったら、彼の手元から鎖が伸びてきて手首に絡みつく。

 そして、引っ張られる様に引き寄せられる。


「やっぱり、死神様の鎖ですね。

 一緒に居たいみたいに動いてますよ?」


 いや、そんな機能無いですからっ‼

 意思なんて無いですから‼...無いんですよね?


『取り敢えず、これでヒジリさんのイメージでコントロール可能ですよ。

 実体が有りませんから自由自在です。

 分割も長大短小も。

 試してみて下さい』


 しっかり巻き付いていた私の手首から離れ、糸の様に細くなったり、かと思えば腕の様に太くなったり。

 輪が一つになったり、全身を覆うほど長くなったり。


 ...無いわ〜。

 これまで苦労して修得してきた変幻をここまでできるなんて...

 私もセンスが有るって言われてた筈なんだけどなぁ...


 完全にコントロール出来ている...

 神威のコントロールとは別物だからエイレーネさんは関係無いし、完全に彼のセンスね。


 おぉ、透明化までしてる‼

 私はそこまで習熟するのに結構掛かったのになぁ...



 それにしても...

 素直だなぁ...



 一通り試し終えたのか、手応えを掴んだようだ。

 そこから、分割して、伸ばして、透明化して、飛ばす...

 やりたい放題だな...


 程なくして、


「捕まえました。引き寄せますね?」


 ...ここから5キロは離れてたよね?

 制御範囲も精度も格段だし。

 手元で扱う専用の道具なのに...


 程なくして、引き摺られている芋虫の様に悪魔がやってきた。

 今にも細々に千切られそうな位雁字搦(がんじがら)めとなっている。

 あの食い込みは痛そうだ...


 それにしても上級位階の悪魔をさっさと捕まえるとか、どうよ?



「さて、貴方の名前は?」



 喋れるの?この状態で?


『...』


「喋れる筈だよ?少し緩めてるから」


 この状態でそれを言う?意外と鬼だな?

 いや、この場合は神か...


『私は第三北方軍軍団長のキメイエスだ。

 新参者のフィザブラとは違い、由緒正しき魔族だ』


「その由緒正しき魔族がこの世界で()()()()()?」


 ストレートだなぁ...

 やっぱり素直な子なんだ...


『ふん、捕まえたと思って調子に乗りおって‼

 何をされようと話すわけないだろうが‼』


 まぁ、大体そうなるわよね...

 さて、どうするかしら?


「でも...逆に良かったよ。

 キメイエスさんにも有るよ?

 魂の誓約、死んじゃう系の奴、知ってた?」


 えっ?有る?

 感覚を研ぎ澄まして初めて気付いた。

 魂奥深くに刺さってる禍々しい剣の様な誓約...

 何...この子?


『な、馬鹿な‼俺はそんな誓約などしていない‼』


 まぁ、大悪魔同士、普通ならそんな誓約しないでしょうね...

 でも実際有るし...


「じゃあ証拠を見せるから...」


 これは?魔力で誓約を顕在化させようとしてる?

 神格を持ってたら魔力なんて放出出来ない筈なんだけどなぁ...

 魂に人間部分があるから出来る事かしら?

 何...この...人?


『ば、馬鹿な‼何故この様な物が俺に張り付いている⁉』


「要はあまり信用してないし?

 捕まっても安心だし?

 魂刈り取って別の目的にも使えそうだし?」


 揺さぶりも上手いわね。

 上級悪魔相手になんて豪胆...

 下級天使や落ちぶれた神なんて足止めにもならない位なのに...

 何...この...格好良い?人?


『...』


 黙り込んじゃった...

 そりゃそうよね。こんな小僧にやられっ放しなんだから...


「解いてあげるよ?あぁ、誓約の方ね。

 鎖はまだ駄目だね。

 見て分かったからだけど、貴方を殺す気なんて無いから。

 悪魔は悪魔なんだろうけど、何か他とは違うみたいだね。

 戦うなら、神とか天使とか...後は同じ悪魔とかでしょ?

 人間なんて本当は相手したくない。

 強者を欲してる...他の悪魔より頭良いのに。

 武闘派悪魔だね。略して武魔?」


 辺りが騒然とする。そりゃそうだ。

 この世界を壊滅させようとしている大悪魔の一人を半ば許してる発言だ。

 しかし、これは効く‼落とせる‼


 それにしても何だ?武魔って...

 ネーミングセンスは今一だが...良い‼

 寛大さの後のボケがまたツボに入る‼

 真面目なボケが更に魅力を増幅させている‼

 何...この...実は魅惑?の人ではない神⁉


『ハッハッハ‼面白い事を言う‼

 もし本当にこの誓約を解除する事ができたなら...

 その時は貴様の奴隷にでもなってやろう‼』


「奴隷なんて要りませんよ...

 ただ、ボスの素性と目的が知りたいだけですから...」


 辺りが騒々しい中、解陣が始まる...

 予想は掛けた奴より大きな魔力で破壊する...どうだ⁉


 予想は遥か斜め上を行った〜‼


 誓約の陣をなぞる様に聖光で上書きしている‼

 しかも、完全に相克する様に闇の文字が完全に消える光の文字の強さ‼

 エイレーネさんが居るからってそれは無い‼

 このテクニック...

 何...この(たくみ)の神‼


『マジかっ⁉魔王の誓約だぞ⁉有り得んだろう...

 仕方無い...

 今から、貴方の奴隷だ...あぁ、閣下の名前と目的だったな。

 先ずは我々が受けた命令から。

 私がここに居るのは、アンデッドの拠点開放をしている敵の偵察でした。

 フィザブラの方は、貴方様の方の偵察ですね』


 既に上級悪魔が貴方様って言ってるよ?

 私もサトシ様にした方が良いのか?


『で、ボスの話は...

 死神の遮断の結界を解陣しては貰えないでしょうか?

 これから、奴と直接話しますから。

 話す内容は皆にも聞ける様にしましょう。

 ただ...人間には無理ですが。

 そこは許してほしい』


 このクラスの悪魔が話す言葉なんて聞いたら人間なんて十中八九死ぬからなぁ。

 それは仕方ないでしょ。


「彼女達にも状況分かって欲しいし、俺から同時通訳して伝えるよ。結界だけじゃなくて鎖も解いてあげる」


 なんて優しい...この世界は貴方に(かしず)くだろう...

 いや、既に治神が落ちているからもうなっているか...


「何かボスと話すみたいなので、結界外してあげて下さい」


 私の張った結界も本当は自分で解陣できるのに...

 私のプライドとかも考えてくれての事?

 何...この気遣いの神?


『では、外しますね。念の為警戒はしてて下さいよ』

 ここを起点に円状に散開させた分身で発動させた結界を解く。


『では、通信を始めます』

 悪魔から黒いオーラが()り紐じょうに延びていく。


 大丈夫か?

 これ使って逃げる事も出来る気がするんだが...

 まさか、それも踏まえて逃げられないと?

 何...この武?神?


『おい、聞こえるか‼バラム‼オイッ‼』


 ...いきなり口調が変わった?

 本気で悪魔の軍団を離れる気か?敵の頭はバラム...と。

 こいつも大物だな。

 念の為、少し離れて様子を伺う。


『おお、キメイエス‼直接とは驚いたな‼まさか緊急か?』


『ああ‼緊急だ‼予想以上に早くアンデッドの拠点は制圧されていっている‼』


 もう全て解放したが、嘘を付いて話を伸ばす気か?


『そうか...もうアンデッドは捨てた方が良いな』


 もう、遅いけどね?


『他国の戦況はどうなっている?』


 それは欲張り過ぎでは?

 信用されてないのに話してくれないでしょ?


『南方の一国は落ちた。明朝処理する予定だ。

 同時に聖壁を張っている生意気な国を、全軍で一気に叩く。

 キメイエスは戻って合流して欲しい』


 話した...案外抜けてる?


『ではそうしよう...などと言うと思ったかっ‼』


『どっ、どうしたいきなり?』


『貴様、我らに秘密で誓約したな‼一方的に‼

 我等の信頼を裏切りおって‼

 一人高みに立ち、我等の命を礎に復活させる気か⁉』


『...バレた?』


『バレた?じゃないわ‼

 悪魔の風上にもおけん奴め‼

 信念無き大望はそれはもう私欲だ‼

 この我をも()めおって‼

 我はもうお前には付いていかん‼

 できれば、その汚い首を叩き切ってやりたいところだ‼』


 周囲の空気が覇気で震える程怒ってたんだ...

 即座に結界を張って人間達を護る彼...

 人間なんて彼が守ってなければ終わりだったね...

 彼...良いねぇ...


『次、相見えたら覚えておけ?もう魔界にも戻らんからな‼』


 なるほど、怒り心頭で通信を切った、違和感なく。

 やっぱり上級だな、頭がキレる。


 このキメイエス、ボスに大胆な啖呵を切っていても死期は近くにない。

 私の食指が動かないのが何よりの証拠。

 ひょっとしてそれもサトシには分かっている?

 彼...友達になってくれるとかないかな?


『これで、奴に貴方様の事を気取られずに袂を分かちました。

 現状もできる限りは引き出せたでしょう。

 我が知りうる事と合わせれば、対処は容易となりましょう』


「有難う、協力的な人で良かったよ」


 悪魔に礼を言う人は初めて見たかな?

 天然要素も入ってるな...

 決して黒竜には言えないけど、(たま)んない...


『ご存知かと思いますが、悪魔の世界の規律は契約で成り立っております』


「そんな話も聞いた事があるね。

 人間と契約して欲望を満たす代わりに魂を...

 悪魔崇拝者に力を貸す代わりに魂を...

 魔女に魔力を授ける代わりに魂を...

 とかとか?」


『先程我が口走った事も契約となります。

 例え、我が実現不可能と思って大言したとしてもそれは守らねばなりません』


 上級悪魔を奴隷にとか神話史上初じゃないの?


「契約って言われてもねぇ。

 俺は誓約破棄できると確信してたし...

 でも、契約を大事にする気持ちも大切にしてあげたいし。

 じゃあ、百歩譲って配下ってのはどう?」


『こちらも百歩譲って配下兼奴隷で手を打って頂けませんか?』


 そういうの、手を打つって言うの?

 っていうか、止めるべきではないの?

 周りは固唾を呑んで見守っているけど?


「筋が通らない事は嫌いなんだ...流石、武魔‼

 良いよ。じゃあそれで。

 俺の名前はヒジリサトシね。

 それで、え〜っと、期限はいつまで?」


『お代は既に頂いておりますので、無期限で。

 しかし、一つ忠言を。

 契約の際、願いを叶えたのはマイロードです。

 条件を叶えて貰った方に決めさせるのは、全くの逆です』


 すっげぇ突込みどころ満載だわ〜。

 武魔ってのをスルーしてる所とか?

 マイロードって...今時聞かねぇ、とか?

 あと、悪魔が正論言うとか?

 忠臣かっ⁉とか?


「以降、気を付けるよ...

 キメイエスが入って、パーティーに前衛が出来たよ。

 攻撃の幅が広がるねぇ」


『殿、私の名前なのですが、それは真名と言いまして、魔導の世界では知られてはならない名前でして。

 出来れば仮名を頂ければ...

 あっ、出来れば武魔は避けて頂きたいのですが』


 もう、ここに居る皆がアンタの本名知ってるよ...

 武魔はやっぱり避けたいんだね...気持ちは解る。


「あっ、そうだね。

 昔読んだ本でもそんな事が書いてあったよ。

 真名知られちゃうと操られたり、瞬殺されたりするんだよね、

 武魔、駄目なのか〜、気に入ってたんだけどな〜。

 じゃあ...

 ザンキなんてどう?その大刀が格好良いし‼」


 武魔...気に入ってたんだ...

 一周回って可愛く思えてくる...


『ザンキ...良い名を頂きました。

 ザンキ、斬キ、斬姫‼イメージ出来ました‼』


 キメイエスは変幻していくのだが...

 なるほど、そう来たか...

 彼の世界の中世ヨーロッパだな、元ネタは。


 男だった筈だが金髪女性に変身。

 悪魔の闇のイメージは払拭されシルバーに輝く胸当てと腰当て。

 黒いインナー越しにでも分かるバッキバッキに割れた腹筋ではあるものの、胸当ての大きさは半端ない。

 西洋だわ〜...

 今のサトシさんにも格好的には合ってる。


 女性らしい太ももが露わとなって、黒いタイツが続き、膝から下は再びシルバーの膝当て以下。


 どの角度から見ても悪魔には見えない...

 悪魔?ん?悪魔じゃなくなった?

 反則だろ、その変わり様は‼


『マイロード、有難うございます。

 感激です‼この姿で以前の力を超えました‼

 むしろ、斬姫が真名かもしれません‼』


 それはないっ‼


「思うんだけど...何故に女性姿?

 ...男のままでも良いよね?」


 サトシさん、ごもっとも。

 しかし、彼も男形が良かったのか?

 まぁ、こんだけ女形が居ればねぇ...


『キメイエスとバレれば、奴なら、バラムなら必ず即死させてくるでしょう。

 なので真名は最高機密。この姿は最適。

 こちらの大半の手勢は未だ未知‼

 数では劣勢ですが、質では無敵‼』


 やっぱり本質は武魔なんだな...後半関係無いし。

 まぁ、良いんだけどね...


「いや、まぁ斬姫が良ければそれで良いんだ...

 これからヨロシクね」



サトシさんは何処までもサトシさんでした。


仲間になりそうな人をどうやって見極めているんでしょうね?その目が欲しいです。

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