第40話 お疲れ様
Merry Xmas‼
今回もさりげ無くこなすサトシ無双です。
暴力シーンは控え目と思いますので大丈夫かと思いますが、気になる方は飛ばし読み願います。
お読み下さりありがとうございます。
改稿1:なるべく読みやすく改稿してみました。
あくまでもなるべくです。
内容は変えておりません。(21年2月18日)
『良かったわね。色んな人に愛されて』
最後、ちょっと怖いんですけど...
今まで人から好意を持たれるなんて感じてなかったから、そう言われて自分的にはとても嬉しいんだけど...
ジト目で見られるのも慣れてないから勘弁して下さい...
再び、実験的な四種類の結界に目を向ける。
あいも変わらず、悪魔達は結界を破ろうと突っ込んできている。
雄叫びを上げながら特攻している。
攻撃手段が無いから物理的な破壊を考えているのだろうが...
何故こうも突っ込んで来るんだろう?
雑魚だから?
いやいや、魚でも罠が見えてれば避けるよ?
これは、何か意図的なものを感じるな。
皆の状況を確認してみよう。
氷姫、水姫ペアの所は?
やっぱり猪突猛進。全員死ぬ覚悟の玉砕。
龍族の圧倒的パワーと数量で殺されると分かっていても突入している。
水圧で切り裂かれている奴、氷柱が串刺しになってる奴。
それを間近で見ても向かってきている。
焔姫、小夜姫ペアの所は?
言うまでもない、同じだ。
臆する事なく、何も疑わず唯只管に進軍している。
地獄の業火に焼かれて燃え尽きる奴、魂を引き剥がされている奴、蒸発する様に消えてしまう悪魔達。
それでも尚、ジオストロ神国に向かって進軍している。
おかしい...何か臭う。
「(死神様〜‼聞こえますか〜?)」
『(はいはい、聞こえますよ〜)』
「(今、大丈夫です〜?)」
『(はい、いけますよ〜)』
『何でしょう?』
目の前に、フードを目深に被って、デスサイズを肩に担いだ死神様が突然現れる。
「来たっ⁉早っ‼そして、近っ‼」
『死神宅配は親切・丁寧・迅速が命。
私は優秀ですから。
近いのはサービスです、はい。』
...何のサービス?
「嬉しい様な嬉しくない様なそんな売り文句...
と、それはさておき、あそこの結界でわしゃわしゃ死んでいってる悪魔って、死神様から見てどう見えます?」
『元が人間、という落ちは無いですし、サトシさんの中でもその路線は外されていますね。
という事で、本命‼
ズバリ魂がより上位の悪魔に縛られてますね』
突っ込んでは消滅していく悪魔達を見やり断言する。
ガブロの記憶で見た総勢集めて何か喋ってるあの時か?
魂を管理している神が言うんだから間違いないだろう。
「悪魔が悪魔の魂を縛る事って有るんですか?」
『想像ですが、この世界で起こっている事の目的地を考えると、
一、強大な悪魔の呼び出し
二、デモンズゲートの召喚の数押し
三、もっと大胆に万魔殿の一部移設?
と、まぁ魂の使われ方がこれだけ想像できますね』
「どれもヤバそうじゃないです?」
『ここは阻止しといた方が無難って位、この世界に、あぁ、三の場合は他世界にも災難が降りかかります。
沢山集めて他世界への足掛かりとする橋頭堡とする考え方も小ズルい悪魔なら有り...ですね』
「この世界の住人と悪魔の魂を使って大業を成す...かぁ
ところで村の解放はどうです?」
『順調ですね。
死者の葬送はもうあと三割って所ですかね。
喧嘩売ってくれやりやがった奴は多分逃げの一手になってますが、包囲網を作ってるので捕まえられますね。
悪魔の方は...
サトシさんの聖・闇属性か白龍、黒龍が倒せば問題無いでしょう。
従って、あの領域実験は聖属性のみ残して後は撤去。
増やすなら聖属性か、獄炎の結界かですね。
コストを考えたら聖属性をお勧めします。
ここには白龍様がいらっしゃいますしね』
「有難うございます。
聖属性の結界を増やして、ここは聖姫に任せて、氷姫、涼姫の所を片付けてきます。
早く片付いたら焔姫と小夜姫の所にも行きますんで。
申し訳ないんですけど、小夜姫に伝えてくれますか?」
と言いつつ、早速聖属性の結界を4倍程度の大きさに拡張する。
『いやぁ、本当にヒジリさんは器用ですね。
じゃあ、向こうの仕事復帰のついでに黒龍の所に寄っておきます』
「ては、宜しくお願いします」
「じゃあ、聖姫、色々教えてくれて有難う。
ちょっと海に行ってくる‼」
『まぁ、私が対処すれば、なんてことも無いんだし?
軽く海水浴に行く様なノリってどうかとも思うけど?
残り少なくはなってて、出番が少なくはなってるんだけど?
仕方ないなぁ、ここは任せて‼』
完璧にキャラ戻ったな...良かった良かった。
早速、氷姫と涼姫の所に沖合に転移する。
「お疲れ様、二人共」
『サトシさん⁉お疲れ様です』
『あら?何か進展有りまして?』
二人にも悪魔の魂の説明をする。
『なるほど、死しても礎という考えがあるから、あんな様でも突っ込んで来るんですね』
『私達二人は浄化とか奈落とか出来ませんものね...』
「そこで、俺が残り片付けるって所で進めてみましょう‼」
『お手を煩わすのも心苦しいのですが、仕方ありません...』
『あら、賢様の御威光を見れるだけでも至福ではなくて?』
『確かにそうでは有るのですが...』
「まぁ、まぁ。新しく教えてもらった技も練習したいしね」
言い終えて、直ぐに聖属性の結界を追加で張り付ける。
話している内に元の結界にびっしり集っていた悪魔が瞬間的に蒸発していく。
『お見事ですね。白龍の方にも?』
「ええ、彼女は聖属性ですから、ここよりも結界は小さ目ですが」
『大きさはさておき、神威が強大。
残り数も非常に少なくなってきてますわ。
何と申し上げて良いのやら...
例え結界の体でも普通の人間でも、絶望的ですわね...』
涼姫が指差す方を見てみると、一生懸命黒いオーラを出して何とか結界を突破しようと試みる一匹の悪魔。
武器持ちの脳筋かな?無闇矢鱈に突っ込んでくるのも相当減った。
悪魔の数は残り千体位?
ここら辺りでトドメの一撃かな?
陸地の何万という数の悪魔に対し考えた光陣をここで再発動。
まぁ、数も少なくなってる事だし一瞬の発動で良いでしょ。
半球から無限とも思われる数の聖光弾が解放される。
その時間は数秒程か。
悪魔達から噴出する血で辺りが見えなくなる、とか臓物で視界が悪くなる、という事もなく一瞬でただ静かな元の海に戻っている。
凍っていた悪魔も血を吹き出して漂っている悪魔も等しく塵と化す。
まだ、魚は戻ってこないけれども、上方からの太陽光がゆらゆらと差し込んで幻想的な光景。
自然って普通はこうなんだよな。
『...やっぱりサトシ様です』
『...そんなカタカナでは駄目よ。
威厳を損なうわ。
氷龍、貴方何処の国の人?
聖様、もしくは賢様でしょう
私の氷ごと浄化したのよ?』
『良いのよ。書いてるわけじゃないんだから分からないわ...』
...まぁ、無事に終わったから良いんだけど。
涼姫の突っ込む所はそこで合ってるのか?漫才?
やっぱり仲良しだったんだな。
「新たな敵も来ない様だし、二人はどうする?ここで見張る?」
『サトシ様、出来れば一緒にお供したいのですが』
『賢様、海の復活もしなければいけませんが、呼び出した眷属にでもお願いして、私もお供したいですわ』
「じゃあ、一緒に行こうか。
先ずは残り少しの聖姫の所ね」
三人まとめて転移...
『おおぅっ、やっぱり早かった‼
こっちももう少しだから‼』
見ればもう残り数百といった所か。
じゃあ、クラーケン?の時と同じ位の大きさの奴で...
緊迫してないから、改めて出来た光陣を見ると...
でかいな‼こんなに張り切ってたのか?
じゃあサクッと終わらせよう。
大砲の玉の様な光弾がガトリングされる。
『これは...反則ですよね?』
『ええ、これは敵からしてみれば脅威以外の何物でもないですわ』
『サトシって、何気ない顔してこんな技出してくれるから...
体が火照ってくる...』
...聖姫?最後が非常に締まらないんですが...
敵は一網打尽。
凍っていた悪魔も白煙とともに消え去り、辺りは陽光に包まれ穏やかな田舎の風景を取り戻す。
「聖姫、どうする?
ここでこの街を守る?
それとも一緒に小夜姫達の所に向かう?」
『サトシがあの二人にちょっかい出すといけないし?
どうせ、行かないって言ったらここで一人留守番になるんでしょ?
炎龍も黒龍もこの程度でやられる様なタマじゃないんだけど?
でも、サトシが行くなら行く‼』
『あなた、ツンデレって言うよりもヤンデレ?』
『氷龍、貴方は何処の国の人ですか?
白龍は完全に病に犯されています』
「二人共、酷いな‼でも否定は出来ない...」
『えぇ〜〜〜‼そこは否定でしょう‼』
「じゃあ、落ちもついた所で行きますか‼」
今度は四人で転移。
ふと思い出したが、よくテレビの演出で瞬間移動したかの様にロケ地を変える編集方法。
演技するタレント。
あれが現実に出来てるかと思うと、何気に嬉しい。
「本当、この瞬間移動っての?転移っての?面白いよね?」
『いや、こんなにバンバン転移出来るのサトシだけだから』
『移動神界とでも名付けましょうか?』
『氷竜、それは失礼でしょう。安易過ぎるわ。
名付けるなら...聖家』
『何皆して、他人の戦場に来て盛り上がってるんだヨ?』
『とうとう、主様が来てしまったか...半分は片したけどなぁ』
見れば、うん、凄まじい光景だ。
何とも言いようのない、もう恐怖だけしか感じないんじゃないかっていう龍達とかなりの高温の炎を纏った龍達が暴れまくってる。
これこそ、この世の地獄とか、この世の終わりって言う世界だよね?
『相当な数の眷属呼んだつもりだけド、総攻撃っぽくて数が多すぎテ...』
『言い訳じゃないんじゃが、これで今の妾達の最速じゃ。
面目ない...』
「いやいや、何謝ってるの?
二人でこの数抑えてるんだから、凄いよ‼
軽くホラーの光景だよ?
多分、あいつ等の計画があって、国を残してたんだから。
それが総攻撃なんだから、二人が居なかったら今頃この世界は落とされてるよ?」
『サトシ、優しいナ‼』
『主様は全部が優しさでできておるのか?』
半分じゃない所が決め手なんだな...きっと。
『上に立つ者は慈愛の精神も必要ですね』
『氷竜、今後の展開を考えると断罪の精神になるのでは?』
『仕方ないから、世界の修復の準備をしといてあげるわ‼』
もう、皆好き勝手に言ってくれてるな。
でも多分、これはまだ全軍の一部と言っていいだろうな。
あと三カ国有るし、向こうの手が早まる事を考えるとサクッと倒して、両国の結界を新仕様に張り直したいかな。
「皆、フォローしてくれる?」
『焼けた大地の瞬間冷凍ならお任せを』
『枯れた川に水を戻しましょう』
『私は燃やす手伝イ?』
『妾も其方かの?』
『私は動植物の復活を担当するわ。唯一の聖属性のこのワ・タ・ク・シが‼』
『『『『白龍、ウザいっ‼』』』』
...何とも賑やかで良いなぁ。
ほのぼのするよ。
さて、一丁派手に花火を上げますか‼
『焔姫に小夜姫、呼び出した眷属で悪魔達を囲う様に移動する様に支持して‼』
『リョッ‼』
『何か悪い?良い?予感がするのう...』
「皆の力貸してもらうよ‼」
残り地空合わせて10万強。
今ならきっとできるんじゃないかな。
ここに居る皆と眷属達の力を合わせて。
囲われた悪魔達の程よく中心に瞬間移動。
と同時に...
『異界顕現...』
リッパーの時は、ティアさんから数十秒しか保たないと警告?を受けたけど...
今なら出来る気がする。
裏の異世界が瞬時に構成される。
悪魔達の漏れ...は無い。
囲ってくれてる龍達も誤って入ってるという事もない。
これなら、思い切り行けそうだ...
イメージするのは「煉獄の業火」
悪魔達をも苦しめる「地獄の業火」
裏世界一面に広がる「獄炎の原」
そう、この大規模獄炎で異界が破壊されるかどうかの試験も兼ねて。
突如、俺を中心に黒い炎、獄炎が荒れ狂う。
瞬時に獄炎が異界全体を掌握する。
そこには悪魔の強い、弱いは関係ない様だ。
苦しむ間が無い程、全ての悪魔が瞬時に焼き尽くされていく。
自分を中心に円が拡がる様に。
その光景を前に、ふと思ってしまう。
これをやったのは本当に自分なんだろうか?
神様達なんだろうか?
これは夢なんじゃないだろうか?
他人事の様にこの光景を眺めてしまう。
そりゃそうだろう。
だって、数日前の誕生日までは特段取り柄の無い、
家族の安否を追い求めるただの大学生だったのだから。
家族の事以外は何の変哲もない、少々寂しい日常からの一転。
自分が自分でない様に思えても仕方がないか。
あぁ、幸せ過ぎて、嬉し過ぎて、否定したいのかもしれない。
そんな事を考えている内に全ての悪魔が燃え尽きた。
現実逃避はこれ位にしとこう。
『現世再会』
裏世界の解除。
綺麗さっぱり悪魔の居なくなった焼け野原の周りを地も天も埋め尽くさん限りの龍族が囲んでいる。
その中心に居るのは俺だ。
味方と分かってなかったら現実逃避したくなるシチュエーションだ...
皆の眷属をここに集めたのね。
涼姫は半分程こちらに連れて来たみたい。
加えて、聖姫も呼んだみたい。
その数は五千といった所か。
光り輝く龍ってこんなにも居るんだな。
世界はまだまだ未知に満ちている。
因みに焼け野原にしたのは俺じゃなく、主に焔姫の一択だ。
そこは押さえとかないとね。
「お疲れ様。これで一段落ついたよ」
サトシ達は、悪魔達の猛攻にも意味が有った?という方向で動きそうです。
ですが、その前に戦後処理が残っていますね。
色々やる事も有る様ですし、悪魔達も寝るまでは大人しくしてくれてると有り難いです。




