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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第2章「般若レディと優雅な目標(仮題)」
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第98話「戦闘狂対決と全員集合」

 ひれ伏す私の前に、トラゴンの攻撃を受け止めるブッチがいた。相変わらず廻し

に腹巻きをつけただけの姿だった。顔は勿論、サイコロだ。サイコロプスのブッチ

が、今、ここにいる。


「でかい猫だなあ。なかなか力があるねえ?」

「俺の一撃を受け止めるとはな。俺の名はトラゴン。貴様の名は?」

「マブダチだよ!」

「そうか、マブダチ! このまま戦いを続けるぞ。いいな?」

「そうそう!君のマブダチ! いいよ。面白くなりそうだね。」


 真剣にマブダチとか言ってるトラゴンに笑いそうになったが、戦闘狂同士という

意味ではあってるような気がしなくもない。ブッチもなんか嬉しそうな感じがする

し、一応この場は任せるか。


「ね、ねこますサマ!」

「おおー! 姉御やんけ! おひさやで!」


 そこへ姿を現した、一本角を持つ狼のたけのこと、白蛇のだいこん。離れてから

そこまで日にちが経っているいるわけじゃなかったけれど久々に会えたのですごい

嬉しくなった。


「おっおおお! 二匹とも無事でよかった! って再会を喜ぶ前に!」

「アノ、ネコデスネ。」

「ねこやな。」


そうだ、流石にブッチだけに任せるわけにはいかない。それと今ここにいる仲間は

他にもいるのだから、うまいこと連携しないといけない。


「はいはい! 全員すぐ覚えな! こっちの黒い猿が、くろごま! そっちの鼠が

ねずお! そこにいる女の子がサキュバスのエリーちゃん! そんでもって、この

狼がたけのこ! そしてその蛇がだいこん! みんなでそこにいるサイコロプスの

ブッチを援護だ! やるぞ!」


 とにかく最初に種族と名前だけ紹介しておく。みんな私の事は知っているので敢

えて名乗らなかったが、一応ここで宣言しておく。


「おい、トラゴン! ここにいる全員でお前を倒すからないいな!」

「ほう。やれるものならやってみるがいい! なぁマブダチよ!?」

「みんなが援護してくれる前に俺がお前を倒す勢いだけどね!」

「やってみせろ!」

 お互い肉体を駆使して戦うタイプだ。ブッチは何度もトラゴンの攻撃を防ぎなが

らも張り手やらで攻撃をしていた。トラゴンは高速で移動してブッチの死角を狙う

などするが、見えないはずの位置でもまるで見えているかのようにブッチは死角の

攻撃を回避している。


「俺の攻撃をことごとく回避するとは! だがまだまだだな!」

「浮遊!」

「ぬぐっ!?」

「どすこーい!」


 早速連携させてもらった。一瞬でも動きが止められればその隙をつける。

「その浮遊ってププッ。」

「どこを見ている!」

「あがっ!?」

 おい、今こっち見て笑ったな。そんなんで油断してどうするよ。お前の攻撃が頼

りなんだからそんな気を抜けた戦いをされても困るんだぞ。折角相手にダメージを

与えたのに、こっちも食らったら意味がない。

 というか浮遊で笑ったってことはあの時の事を思い出したな。くそっ。なんだか

腹が立ってきたぞ。


「くろごま! ブッチと連携! ぶっつけ本番だけどやってね!」

「わかりました! 助太刀いたしますぞ!」

「あいよー!」


ブッチの直接的なサポートはくろごまに任せる。とりあえず私は薬草を食べて回復。

攻撃は、鎌で真空波を使ってみるつもりだ。エリーちゃんの魔法と一緒に後方支援。


「だいこん。巨大化して私達をのせて、そんでもってあのトラゴンの周りをぐるぐ

る回るような感じで近づいて!」

「ええー怖いんゴ」

「サッサトヤレ!」

「角でどつかんでくれや! わかったやるで!」


巨大化しただいこんに乗る。おお、久々の乗り心地だ。私達は全員だいこんの背中

に乗り込み、ここから後方支援だ。


「たけのこ。隙をみて飛び掛かる。相手の動きを撹乱狙いね。ねずおは、ほとんど

チャンスは無いけど、あの噛みつきが結構ダメージに入るようだから、タイミング

を見計らって狙って!」


 大体こんな感じでいいか。っと。ブッチとくろごま、そしてトラゴンの接近戦だ

けど、やはりブッチが恐ろしいくらい戦えている。なんであんなに早いトラゴンの

攻撃を回避できるんだよ。絶対おかしいって。ああ! そうか忘れてた。あのサイ

コロの目か。でも見えているからってあれはやばいな。


「マブダチ。貴様のような強者がいるとは思わなかったぞ! 久々だ、この高揚感

は! はっはっは! もっとだ! もっと俺を喜ばせろ!」


ああ。あっぱり戦闘狂じゃないか。こういう奴って大体ゲームに一人くらいはいる

んだよなあ。大体キャラが濃いせいでみんなから記憶されるんだよなあ。


「とかいいながら、手加減してるよね? 俺には分かるよ?」

 な、に。トラゴンまさか。変身とかするタイプのモンスターなのか。ありえない

話ではないと思うが、こんなに強いのにまだ強化されるとかマジでブッチがこなか

ったらやばかったよ。

 

「ほう、気が付いていたか。だが、この状態でもかなり本気で戦っているぞ。」

勿体つけやがって。何なんだこの野郎。最初から本気で来いよまったく。

「ちなみに俺もまだ本気を出しちゃいないぜ!」

え?お前もかよ!


「はっはっは! そうか! そうか!ならば見せてやろう!俺の真の姿を!」

「真空波!」

高速で飛ぶ風の刃がトラゴンの全身を斬り裂く。直撃したはずなのにあまり血がで

ていないようだ。


「はっはっは!効かんぞぉ!」

「うるさい! 狐火!」

「ライトニングスピアー!」

「黒如意棒!」


 私達は一斉に攻撃をし始めたが、トラゴンには効いている様子はない。敵の変身

シーンで攻撃しないアニメを見て苛立ったことがあったので、そんなことをしてい

ル敵がいたら攻撃を仕掛けようと思ってやったのに効果がないとはずるいな。

 もしかして、私が今まで見てきたアニメも実は変身中は無敵みたいな設定だった

のかもしれないな。

 

「はっはっは。まあそう慌てるな。まだまだ楽しみはこれからだ!」

「CMの後もまだまだ続くよ~!」

「気が抜けることを言うなああああああ!」


ああもう、こいつはこんな奴だったよまったく。

ブッチは勝手に喋ってくれるキャラなので書いててすごい楽です。

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