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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第2章「般若レディと優雅な目標(仮題)」
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第93話「二匹のリザードマン」

 最上階とボス部屋以外では宝箱は発見できていない事に気が付いた。こんなに高

い塔なんだからあちこちにもっと色々あってもいいのではないだろうか。けち臭い

としか思えない。


 84階も気配感知のおかげで敵と遭遇しないで進めるが、めぼしいものは見つから

ない。塔の各フロアは結構広いので探索にも一苦労だ。そして階段もなかなか見つ

からない。


 ここで考えた。敵の近くに階段があるのかもしれないということだ。なるべく敵

を避けようと移動しているのだが、敵のいない位置には大体何もなくただの通路に

なっている。


 つまり、敵を避けて通ろうと移動しているから逆に時間がかかっているのではな

いか。ここはいっそ敵に突撃してみるべきじゃないのかと。


「ということなので、次の階ではとりあえずその方法で行こう。」

「階段を守っていると考えてよさそうですね。階段周辺の敵は何かを知っているか

もしれませんし、生け捕りに致しましょう。」

 それはいいな。情報を吐くまでボコボコにしてやらないとな。


「それいいね。そうしよう。」

「あのー。それがオークだったら燃やしますけどいいですか?」

エリーちゃんが話に混ざってきたが、いいですかじゃない!よくない!

「あー。半殺しくらいならいいよ。」

「瀕死まで追い込まないと怖いです。」

「分かった分かった。そこはストップかけるから!」

 

 もう生け捕りじゃないよね。それは死ぬよね。またオークが燃やされて死ぬのが

目に浮かんでくるからそこは気を付けようか。そういう情報を持っているオークが

いるとは考えにくいけど。


「あの豚また食べたいチウ。美味かったチウ。」

「ねずおちゃんがあのオークの中毒になっているのが許せません。オークめ!」

 いや、エリーちゃん。一番美味そうに食べていたのはどこの誰だか忘れたのかい。

思いっきりがつがつ食べていたじゃないか。


「とりあえず、この階層では極力敵と遭遇しないようにするからね。」

「かしこまりました。」


 なんてやり取りしていたのだが、少しして、急に何らかの気配を感じた。突然何

かが出現したということなのかもしれない。だとすると時間経過で出現する敵か。


 特定の場所にいるとそこから無理矢理追い出されたりするゲームがあったなあ。

稼ぎ行為をし過ぎることを防止するための措置だったっけ。極端に強い敵がでて

きたりするので、緊張しながらプレイしたことを覚えている。


 今出現した敵は自然と湧いただけの敵な気もするけれど、どんな敵なのかは分か

らないから気をつけよう。なんて思っていたのだが。


「グヘヘヘヘ。」

「ブヘヘヘヘ。」

 目の前から一匹、後ろから一匹、蜥蜴の顔をした二足歩行している剣士が姿を現

した。左手に曲刀を持ち緑色の鱗で全身が覆われている。蜥蜴人。俗に言うリザード

マンとやらか。こいつら、鉄製の鎧も纏っている。これは倒したらいいものが手に入

りそうだな。


 それにしてもぐへへなんていかにも悪役らしい笑い声をしやがって。頑張って声

を作ってだしている感があって笑いそうになっただろう。


「ライトニングスピアー!」

 あっ。早い。エリーちゃんは何かに腹が立ったのか、電撃の魔法を後方のリザー

ドマンに向けて放った。私は私で。


「おりゃあああっと!」

 電撃の鞭で前方のリザードマンに攻撃した。

 


私達の攻撃は、容易く命中した。そして


「ギャアアアアアアア!」

「グアアアアアアアア!」


 この叫び声を聞いて、こいつら馬鹿だろうなんて思ってしまった。なんかこう登

場の仕方からして馬鹿っぽさがあったし。そこらのチンピラがカツアゲでもしてき

たかのようなノリだった。


 多分エリーちゃんもだったと思うけれど、水棲系モンスターなのでどうせ雷が弱

点なんだろうと思って攻撃したら的中してしまったというだけだ。まさかここまで

直球で来るとは思ってもみなかったが。


「ギギギ。ヤッテクレタナ!」

「グググ。ユルサンゾ!」


 小物臭がするぞやめろ。ギャグキャラみたいなノリさえ感じる。うわあそれだっ

たらかなり厄介だな。こういうキャラってなんか死にそうな目に遭ってもちゃっか

り生き残ったりするタイプだし。うわー。うぜえ。


「えいっ。」

「ギギギギギギギ!?」

その場で一匹、突っ伏した。虚勢を張っていただけかよ。立っているのも辛いとか

そういう感じだったのか。


「オノレ、ヨクモドウホウヲ! グオオオ!」

 後方のリザードマンがエリーちゃんに斬りかかってきた。だがそこでくろごまの

黒如意棒が曲刀を弾き飛ばした。

 このリザードマン、見た目が強そうに見えるのに見た目だけなのかよ! もうち

ょっと健闘してくれよ!


「なんか馬鹿みたいチウ。」

ねずお、そういうことを言ってやるな。事実だけど。


「クッ。ユダンサエシナケレバキサマラナド。」

「えいっ。」

「ギャアアアアアアアアア!」

「キサマヤメロオオ!」

「えいっ。」

「グアアアアアア!」


 とりあえず二匹を何度も電撃の鞭で叩いておく。抵抗しなくなるまでこれを繰り

返す。リザードマンっていうともう少しかっこよさがあってもいいと思うんだけど

これはないよなあ。中堅モンスターっぽさが一切感じられないし。


「で、抵抗やめるか?」

「ハイ。ユルシテクダサイ。」

「モウテイコウシマセン。」


分かればよろしい。


妖怪道○記というゲームで地獄○という敵がでてくるのですが

こいつに触れると一発でゲームオーバーできつかったです。

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