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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第2章「般若レディと優雅な目標(仮題)」
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第90話「オーク」

「はいみんな! 今回注意するポイントを紹介するよ!」

 これから長い塔攻略になるので改めて、私の考えていることを伝達する。まずは

階段を降りる時の注意だ。これまで大して気にかけていなかったけれど、階段を降

りる時は、手をつないで降りるようにしたいということだ。


 ばらばらに降りた場合、各々が違う場所に飛ばされることがありそうなので、こ

れを回避するための策だ。ダンジョン攻略ゲームなどでは、こういったことがよく

あるので、それが取り入れられたら、仲間とはぐれてしまい探すのが困難になる。


 多分手をつないでいれば、なんとかなるんじゃないかと思っているのでそうしよ

うというわけだ。


 次に、モンスターと戦うか否かだけれど、弱そうな敵で奇襲をしかけられそうな

場合は、積極的に戦うことにした。ミノタウロスみたいな強い奴に関してはできる

だけ逃げたい。

 逃げられないようなモンスターなら覚悟を決めて戦うことにはする。


「後は、「最悪の時」について説明するよ。」

 これには、くろごまが納得いかない様子だった。私やエリーちゃんをかばうなと

いう話だ。私達は復活することができるので、真っ先に逃げ出さなきゃいけないの

はくろごまとねずおだ。

 

 この塔からの脱出する方法だが、最下層まで下りればいいという考えがあるが、

塔の外壁から飛び降りれば一発解決するかもしれないというのがある。降りただけ

なら死なない可能性はあるかもしれない。

 何より、飛び降りる時にくろごまやねずおを抱いていれば、私達は死ぬが、彼ら

は助かるというのがある。


 極力やりたくはないが、色々な方法があるので、その時々で取捨選択していこう

ということで話はまとまった。


「ねこますさんって色々なパターンを考えていてすごいですね。」

「色々な展開を経験してきただけなのですごくないよー。苦い思い出が人を強くす

るってだけだからね!」


 ただ数をこなしてきただけなので全くすごいと言えないだろう。意地悪なゲーム

を沢山プレイするとなんとかしてそれをかいくぐってやろうという気持ちがあるの

で、あらゆる手段を模索する癖がつくようになる。


「場数を踏まないと分からないことが沢山ありすぎですよ。二重の罠とか引っかか

った時は悲しくなりましたよ。」

「騙されて人は成長するのだよ。」

「えっ!? 第一ご主人が、騙されたことなんてあるチウ?」


ねずおがなんか言ってる。おいおい、そんなの山ほどあるっての。

「ん? なんか気配感知に引っかかった奴がいる。」

 何か変な感覚が私を襲うが、それが気配感知だとすぐに気が付いた。マンティス

パイダーの触角が早速役に立ったようだ。


「ちょっと大きな反応っぽい。強い奴かもしれない。3匹くらいか?」

 気配感知は、丸い点みたいなものが見えるような感覚が発生する。なかなか面白

い感じがするけれど、丸い点はどんどんこちらに近づいてきているようなので警戒

しないといけないな。


「ミノタウロスじゃないと思うけど、ちょっと強いモンスターがきそう!」

「では、私が先頭に立ちます!」


 くろごまが、前線に出る。やはり私を守りたいという気持ちが強いようだ。それ

はありがたいのだが、正直に言うと困る。将来的には、身を投げ売ってしまいそう

なところが危ういなあ。これは要注意だ。


「あっ、ドラゴンフルーツは私も食べました。あれって魔力も回復するみたいなの

で、魔法が結構撃てますよー!」

お気楽な感じの、エリーちゃん。いやいやミノタウロスじゃないからって油断しな

いでね? どんな奴がくるか分からないんだから。


「噛みつけばいいんでチウ?」

「隙があったらね。」

 猪突猛進っぽいところがあるんだなねずおは。あ噛みつく以外何かできそうなこ

とがないからそれでいいんだろうけど。


「ブフィイイ!!!」


 ああ、これ、間違いなくこの鳴き声はあれだよ。いやもう、なんか鳴き声だけで

特定できるのもなんだけど。


顔は豚のような、体は人間の豚人間、いわゆるオークと言う奴だ。鉄の槍を持って

こちらに迫ってきている。その数は3匹。迎撃しないとな。


「ファイアボルト! ファイアボルト! ファイアボルトオオオオオオ!!」


はえ? エリーちゃん何いきなり魔法を撃ちまくっているんだい。ちょっと無駄打

ちし過ぎじゃないか。これはもしかすると。


「あれは女の敵です! きもいです! 死んで欲しいです! オークとかマジで気

持ちが悪いので死んで当然です! 焼け死ね!」


おお。オークが嫌いだったのか。そのオークは炎に包みこまれていて、じたばたと

もがいているんだが。

「ブギギギギギ!??」

連発したもんだから、3匹ともすごい苦しんでいる。


「エリー殿。まさかそれほどこのオークめが憎かったのですか。」

「この世から一匹残らず消滅させたいです!」


 オークってなんか色々言われているモンスターだからなあ。女子供に暴力振るっ

たりなんだのだから、嫌われてもしょうがないけれど、エリーちゃんのこの尋常じゃ

ない嫌いっぷりは何かあっただろうか。


「ファイアボルト! ファイ・・」

「いやもういいから! 無駄打ちしすぎ! 私が戦うから安心して!」

「うう~。ねこますさーん。」

 私に抱き着いてくるエリーちゃん。お、ちょっと可愛いぞ。なんだい。そんなにこ

のオークが嫌なのか。


「ブヒィ~。」

エリーちゃんの魔法の連打でオークはその場で倒れ、焼き豚になった。香ばしい匂い

がしてきた。あぁなんか食べたくなってきたな。けどこんな抱き着かれているんだけ

ど、どうしたもんかね。

定番モンスターが出てきましたが特に何かがあるわけではありませんでした。

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