表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第2章「般若レディと優雅な目標(仮題)」
75/473

第75話「全部開けよう」

 残り8個の宝箱を開ける前に、エリーちゃんに罠が仕掛けられていないか確認し

てもらった。盗賊のスキルに「中身判定」というものがあるようで、それによると

残り全部アイテムが入っていることが分かった。これで一安心だ。

「私と、くろごまが2個ずつで4個とるから、エリーちゃんは4個とってくれない?」

「えっ。そんなに貰っていいんですか?」

「判定してもらったし、ここでずっと頑張ってたんだしいいよー。」

「そんな、ううっ。ありがとうございます~。」

 泣きそうな顔をしている。私達も貰うんだから遠慮はいらないんだよねー。あっ

でもこれでもっとがっつりよこせやーなんて言われたら素直に渡す気がなかったけどね。

一応、私達が先に来たっていうのもあるからまぁいいじゃないかってことで。


「どれ開けたいとかないので、適当に開けていこう~。」

「かしこまりました。」

「はーい!」


もうさっさと開けてしまうことにした。まずは私から。


メッセージ:メリケンサックを入手しました。

メッセージ:ライトコンタクトレンズを入手しました。


メリケンサックは分かるが、ライトコンタクトレンズってなんだよ。装備してみる

か。


メッセージ:メリケンサックを装備したことでスキル「狂戦士」を使えるようにな

りました。


メッセージ:ライトコンタクトレンズを装備したことでスキル「照眼」を使えるよ

うになりました。

 

 狂戦士って言うと、敵が死ぬまで戦い続ける的なスキルっぽいな。多分私自身の

性能が向上する代わりに、回復が出来なくなるようなデメリットなどありそうだ。

これは使いどころが肝心そうだな。

 照眼ってこれでしょうめって読むんだろうか? 明らかに照明ってことなんだろ

うけれどつまり目から光がでてくるってことなのかな。ふぅ。目から光を出したり、

口から火を吐いたりってなんなんだよ。次は耳や鼻から何かでてくるんだろうか。

勘弁してくれ。


「マスター。私は、こちらの2つでした。」

 くろごまが差し出してきたのは2つ。瓢箪と、黄色い機械だった。なんだろうこ

れ? くろごまは、ゲームキャラクターなのでアイテムを手に入れてもメッセージ

が表示されないようなので、一旦私が受け取ってみる。


メッセージ:封印の瓢箪をを手に入れました。

メッセージ:イエロードローンを手に入れました。


 瓢箪は、敵の能力を封じる効果がありそうだなって西遊記にそんなアイテムあっ

た気がするんだけど。イエロードローンってこれさあ、つまりその、筋斗雲のこと

だよね。黄色くて空飛べる道具っていったらそうかもしれないけどさあ、これはち

ょっとどうなんだい。イメージが壊れないか。

 ひとまず、瓢箪は首掛けできそうだったので、くろごまに返した。もう1個のイ

エロードローンについても返してみたのだが、持ち運ぶには邪魔だったので私が持

つしかないかと思ったのだが、くろごまが受け取ったあと、突然消えた。

「え!?」

「マスター。どうやらイエロードローンは、私の意思で自在に出せるようです。」

やっぱり筋斗雲じゃないか! 何がイエロードローンだよ! なんでこういうとだ

け横文字を使うんだ。おかしいだろ!


「まぁいいものが手に入ったから良かったね。これで戦いが少しは楽になりそう。」

「そうですね。この黒如意棒があれば百人力です。」

 強いボスがでてきても案外行けそうな気がしている。あの毒狸にも一泡吹かせる

どころか楽に倒せるのではないかとも思える。


「エリーちゃんは何かいいのでたー?」

「はいー!私はこんな感じです!」

あっ、もう全部4個開けちゃってたか。最後の1個開けたら何かでるかもと懸念して

いたけど大丈夫だったか。


「デビルリュック、ねこ耳カチューシャ、風のミサンガ、あとニーソックスでした。」

「狙いすぎじゃん!」

「ひっ。」

 思わず腹が立ってしまった。色々なゲームをプレイしてきたが、女キャラの露出

がやたらと多いものがある。そんなんで戦いに出たら死ぬだろう。戦場を舐めてい

るのかと言わんばかりだったり、そんな目立つ恰好していたらいい的だろとかそん

なことばかり思っていた。

 いや、ニーソックスはまあ肌の露出控えているとは思うけどさあ、だったらタイ

ツにしろって思うんだよね。肌を隠せと。熱帯雨林とかでヒルにでもやられそうだ

ぞなんて思ってしまうし、そうじゃなくても露出があれば虫刺されなんかがあって

もおかしくない。


 けど、あまりに狙いすぎているというのも正直気に入らないというのがある。完

全に私の好みで言ってるけど。

 エリーちゃんのキャラはサキュバスだから合っているといえばそうだし、悪気が

あってやっているわけでもないだろう。そもそも私だってジャージなわけだしな。

そろそろジャージ以外が欲しいけどなんとかならないものだろうか。

 

「ああごめんね。なんかこう狙ってる感があるなーって思って。」

「なんか私もそう思うようになりました。キャラクターを選ぶときは露出度が控え

めで、ちょっと可愛い小悪魔みたいな感じだったのにこうなるなんて・・・。今も

本音を言うと少し恥ずかしいですよ。」


・・・。黒い服の胸元がハートの形でくり抜かれていて露わになっているとかもう

確実に狙ってきているだろうなとしか思えないね。というか、私も般若レディを選

んだ時は和服でかっこいいじゃんって思っていたのにこれだしな。詐欺だよ!


「まぁ。お互い大変だったってわけだね。一応、アイテムゲットおめでとう。」

「ありがとうございます! ねこますさんのおかげです!」

「いや、私は何もしていないんだけどね。」

「宝箱を譲ってくれてありがたかったですよ!」

「うんじゃあ、これからはびっしばっし働いてもらうからね!」

「はい! がんばります! やっと仲間とプレイできますし!」


延々と一人プレイを繰り返していたんだものね。ここらでチームプレイの楽しさを

教えてあげるとするか。よし、それじゃあこの部屋からでるかな。

どんなアイテムを手に入れるようにしようかなと考えるのが楽しいです。

オンラインゲームでは、レアアイテムが手に入るときは本当に興奮しますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ