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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第2章「般若レディと優雅な目標(仮題)」
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第49話「閉鎖空間」

 電撃蜂撃破の次の日も当然ログインをした。今日は、みんなに相談をしようと思

っていた。私がログインすると、そこにたけのことだいこんがすぐさま駆け付けた。

何をしていたのだろうか。

「わんころが、森の中でも動けるように訓練とか抜かしおるから苦労したんやで。」

「オマエノタルンダセイシンヲキタエナオサネバナラナイ。」

「余計なお世話なんやでー!ワイはいつも役に立つ蛇なんや。」

「そうかそうか、じゃあブッチがいないみたいだし、それまで草刈りするか。よし

だいこんよ乗せてくれ。」

「こっこの仕打ちとかたまったもんやないで!くそやったるで!!!」

「おっ!?気合入ってるな!薬草を集めまくるぞー!」

「やったるで!」

 それから、巨大化しただいこんの背に乗り、いつも通り草刈りをしていく。やっ

ぱりこれだよなぁ。これをしているとなんかこう生きているって感じがするよ。草

刈りこそ私の生きがいだ。

メッセージ:薬草を手に入れました。


ああー。このメッセージが心地いい。ひたすら草を刈るだけで手に入るなんて最高

だよね。今日はだいこんも気合いが入っているからか、訓練の成果なのか知らない

けれど、さくさく草刈りが進んでいる。今日も沢山集めて、それをいくつか火薬草

にしていって・・・。あああ、この間の蜂共のせいで大分なくなったんだよなあ。

すげーくやしい。前回薬草は5000くらい集めたんだっけ?もっと集めないとかな。

でも9999が限界だったら嫌だなぁ。限界がなければいいなと思うけれど5000個持っ

ていられる時点ですごいことだとは思っている。普通は、ここまで持つようなこと

がないのかもしれないけど。

「それにしても、ここの草はすぐに生えてくるとかちょっと異常やと思うで。」

「おっ。その話か。それについては、ブッチが来てから話そうと思っているから

後でたっぷり話してやるよ。」

「姉御なんか色々気づいとるんやな。すごいやないけ。」

「まあねー。」

 この知識が取り柄だからな。とりあえず、話すことは溜まっている。頭の中でこ

れはこうじゃないかきっとこういう理由でこうだって考えるのが止まらない。だか

らそれをさっさと話したいのに、ブッチの奴遅いなあ。


「あっそれとさ、おーい。たけのこ!」

「?ナンデショウカ?」

「たけのこも、だいこんに乗っかって草刈りしたほうがいいと思うからおいでよ!」

「エッ!?」

「わんころ!お前も年貢の納め時やでさあ乗っかるんやで!付き合ってもらうん

やで!そこでのんびりだらだら程度の草刈りじゃだめなんやでええええ!」

クワッ!と目を見開きふんぞり返りながら偉そうに語るだいこん。おいどうした。

たけのこはなんか

「ミナデクサカリニムチュウニナッテシマッテハ、ブッチドノガキタトキ、コマリ

マス!ナノデワタシハココデカリヲシマス!」

 確かに草刈りが楽しすぎて忘れてしまうよなあ。うんうん、たけのこの言う通り

だ。ここはだいこんと一緒に草刈りを楽しむとしよう。

「な、なんやと!?ふ、ふざけおって!」

「よーし!草刈りの続きやるよだいこん!」

「ファー!!!もうええわ!やったるで!オイッチニッサンシッ!!!」

 気合十分のようだ。ブッチが来るまでにいっぱい集めておくとするか。これから

も絶対に危険が増えると思うから、どんどん草刈りをするんだ。


「・・・。あれは出るにでられないんだけど」

「!ブッチドノ。イタノデスカ。」

「ログインしたら絶対、まずは薬草でも集めてから色々話そうとか言われると思っ

てたから。まあ案の定と言うか。」

「ソレデ、ドウシマス?」

「もうちょっとだけ待とう。巻き込まれないために。」

「ハイ・・・。」


 それから私とだいこんは、1時間ほど草原を周ってひたすら草刈りをしていた。草

刈りに夢中になって、ブッチが来ていたのも気づかなかったようで、声掛けをされた

ところで草刈りが終了になった。もう、気づいていたのならもっと早く声をかけてく

れても良かったのにな。

 話す前にまずは、ブッチには軽く草むしりでもしてもらおうと思ったのにな。

「それで、何か話したいことがあるんだって?」


「私達が今いるここ、つまりこの大地、生物の上って考えられないかな?」

 他のプレイヤーがやってくることはない、他のプレイヤーが支配している地域か

もしれないという考えがあるとしたら、それもまたあるかもしれないということだ。

「・・・ありえない話じゃないね。俺がプレイしてきたゲームでも実は大地が生物

だったなんてオチが結構あったし。その生物が目覚めた時、この地は滅ぶとかいう

のがセットっていうのが多かったなあ。」

 嫌なセットだな。この大地のモンスターが寝ているかどうかは知らないけど。

「ねっこちゃん、まぁ仮に生物だったとして何かやりたいこととかあるの?」

「私の、推測をいくつか話そう。まず結論から。ここはモンスターの背中の上、そ

んでそのモンスターの主人と言うか支配している奴がいる。そしてそいつがここを

管理しているので、私たちはここから出られないかもしれない。」

 モンスターテイマーみたいな奴の可能性が高いかなあ。

「逆に考えてみようか。俺たちみたいなこういうキャラクターに対して、保護して

いる可能性もありそうじゃん。」

 む、逆にここにバリアでも貼られていて、外敵から侵入を拒んでいて安全かもし

れないってことか。そうか、そういう可能性もあるか。


「いやねっこちゃんとしてはここから出ていきたいというか沢山のプレイヤーと交

流したいのかもしれないけれど、現状どうやっても難しいと思うんだ。」

「ただねえ。納得がいかないのはさあ、世界中のプレイヤーがいるのにどうして私

達だけがここにいなきゃいけないのってことだよ。選ばれた人間!みたいなノリで

いけば楽しいけど。」

「姉御は選ばれし者なんやで!薬草に選ばれたんやで!薬草に選ばれたんやで!薬」

「ダマレ。」

たけのこにどつかれて撃沈するだいこんだった。


「目的としては、ここを管理しているかもしれないとかいう奴に合わなきゃいけな

いってことだよね?」

「そいつも一人のプレイヤーだと思うけど、何がしたいんだろうねえ。」

「こういう時に突然姿を現してくるのがテンプレートだよ!」

「そうか!よしこい!」

・・・・。何も出なかった。よし話を続けるぞ。

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