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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第4章「人間の大陸」
280/473

第280話「フライトチャレンジ」

ま、また頑張って明日追記します・・・。

8/29追記しました。

 上空に何かいるというのは分かったが、結局正体はつかめないまま地上に戻る事

になった。その後も十数回程度頑張ってみたが、やはり何も見えないままで、ただ

ひたすら雨に撃たれ続ける作業になってしまった。

「というわけで、ブッチと頑張ってみたんだけれど、現状、収穫はほとんど得られ

なかったよ。」

「俺たち結構頑張ったんだけどさぁ、何も見つけられなかったんだよ。何かがいる

はずなのになあ。」

 この豪雨を引き起こしている存在、それが何かが全く掴めない。文字通り雲隠れ

でもしているんだろうか。ひたすら雨を落とすだけのモンスターがすぐに発見でき

れば戦えるんだろうけれど、一体どこにいるんだよ。


「この近辺の上空を観察したんですね?」

「そうだよ。なのでもっと範囲を広げるならここから少し離れた位置に行かなけれ

ばけないんだよね。はぁ。」

だけど、どこまで行けばいいのか見当が付かないって言うのも大変だ。それに、モ

ンスターがどこかに移動されてしまう場合も問題だな。


「拙者もイエロードローンで行ってみてもいいでござるか?」

たけのこからの提案が来たが、イエロードローンがどこまで飛べるものになってい

るのか、私はよく分かっていない。だけれど、今は試せることは何でも試しておき

たいなあ。


「あたし達も何か手伝えることないですか?」

「何人かはここにたいきしてて貰いたいから特にすることは、ああそうだ。」

私は持っている布を取り出した。

「これ、一応タオル代わりにするから、濡れたら火の魔法で乾かしてもらえると

嬉しいかな。」

「分かりました!」

 というわけで、引き続きの探索の準備は出来てきているのだが、果たして何度も

上空に行く意味はあるのだろうかと思い始めてきた。ここまでやったらいっそ突っ

きってしまってもいい気はしてくる。まだ判断材料が少ないのでそこまでやるつも

りなかったが、この作業の繰り返しには飽きてきそうだ。


「上空が罠というか囮っていう考えもありそうなんだよねえ。幻覚を見せられてい

るって感じかなあ、」

「だけどそれだと上空に行くと気配感知が発動するって理由が分からないな。」

「そういうのもスキルか何かで偽装していてもおかしくないですね。」

あれこれ考えてみるが、要するに、いるかどうかも分からないモンスターを探して

叩き潰してこの雨を終わらせるのが私達の今の目的になっている。現状考えられそ

うな要素は大体話したつもりだけれど。


「なんだか宝探しでもしているみたいな気分になってきたよ。」

「宝! いいですね! 宝が出てくるならやりがいが出てきます! できれば金銀

財宝がいっぱいだといいですね!」

「雲をつかむような話だなあ。でもそのくらい浪漫を求める方が面白いもんな。」


浪漫か。そうか、今私達は空に浪漫を求めて昇っているのか。私にとっては、それ

よりも草刈りがしたいってだけなんだけれど、まぁいいか。

「空に上がっていくと気配感知で引っかかるから、真空波で四方八方に攻撃をして

みたんだけれど、うんともすんともなかったんだよね。」

 つまり、実際に周囲にはいなかったと言えると思う。まぁ私が攻撃をしてからよ

けたってことも考えられそうだけれど、あと、近くにいたのなら反撃してきてもお

かしくなかったと思うんだよなあ。

「そもそも、敵の目的はなんなんでしょうね。ここらでずーっと雨を降らせて、何

をしたいのか。それが気になりますね。」

確かに、敵の目的がさっぱり分からない。一週間もずっとただ雨を降らせ続けるだ

けというのは何がしたいのだろうか。それとも本当にただ雨を降らせるだけのモン

スターってことなのか。


「私に対する嫌がらせか!」

「ねっこちゃんは魔者だしありえそう。無駄に恨みを買っているんじゃないかな。」

 毎度おなじみの魔者。恨みを買っていそうなのは本当にありそうだから笑えない。

魔者だからと因縁をつけられてばかりだな。こんな雨を降らせているのも、私がここ

にいることが気に食わないとかいう理由だったりしそうだな。

「魔者の件は置いといて、これからどうするか、なんだけれど。これだけ広範囲に雨

を降らせている奴がどこにいるのか分からないのが不思議なんだよね。」

ゲームでは、大体こういう事をしでかす奴は威風堂々としていることが多いのにな。

さっさとかかってくればいいものを。


「んー。だったらねっこちゃん。巨大な石になるスキル、使わない?」

「それも考えたんだけどさぁ、あれを使ったら多分私一人だけどこか遠くに行ってし

まうから、あまり使いたくないんだよね。リスクが高すぎる。」

 このあたりのどこかにいるなら、あたり一面をぶっ飛ばしてしまえばいいというの

は誰もが考える事だろう。だけど、使い終わった後に無防備な姿を晒してしまうので

そこで反撃を食らったらおしまいだ。だからあまり使いたくないというのがある。

「そうかー。俺としてはあれを空に向かって使ってもらいたかったんだけれど。」

空に向かって隕石拳ってどうなるんだろう。隕石って言うくらいだし、空に向かって

放ったら、むしろ私は宇宙まで吹っ飛んでいってしまうなんてことになるんじゃない

だろうか。そうなったら困る、非常に困る。


「ソラニイルカモシレナイノナラ、サンショウドノノ、コウゲキマホウヲツカッテミ

レバイイノデハナイカ?」

「そうか! デスフレアがあるじゃないかサンショウ!」

イッピキメが良いことを言った。あの威力の魔法を使って貰えれば、かなり広範囲を

爆発させることができるじゃないか。って、これ、サンショウなら分かっていたはず

のことだったじゃないか、まぁ私も忘れていたけどさ!


「使ってもよろしいのでですか?」

「いいに決まっているよ。あれを使ってこの辺の空一帯を焼き尽くしていいよ! こ

んな雨を降らせまくっているモンスターに地獄を思い知らせてやるんだ!」

私から薬草を奪おうとする奴は絶対に許さん。誰がなんと言おうが許さん。本当なら

今頃は、草刈りに励んでいただろうに、それが出来なくなったのは全てこの雨を降ら

せている奴が原因だ。だとすれば、そいつは確実に息の根を止めてやらねばならない。


「よし、それじゃあブッチと一緒に行ってくるんだ。」

「え。俺も!? ここはサンショウが空に魔法をぶっ放して、地上に落下した奴を俺

が追いかけてとどめを刺すみたいな綺麗な流れにならない?」

「それでもいいや。じゃあ後は二人に任せようかな」

もう何度も空に行ったので、私は空よりも地上から攻撃に参加したい。多分、サンシ

ョウのデスフレアを撃ってしまえば、何かが変わると思う。これで変わらなかったら

隕石拳を撃ってもいい。いやも撃つことを確定しておこう。


「それじゃあ、サンショウに飛行を使うから、それで上空に向かってデスフレアを撃

って。あぁ、何連発してもいいからね。ひたすら撃ちまくってもいい。私から薬草を

奪う者は徹底的に痛めつけてやるんだ!」

 悪役っぽく言ってるが、決してわざとではなく、本音だった。ずっと雨を降らせる

という喧嘩を吹っ掛けてこられたのだから、絶対にやり返さないと気が済まない。そ

して最後は苦痛と絶望を与えてやるのだ!

「ねこますサマ。ワルイカオニナッテイマスヨ。」

「わんころ。これが姉御の本性なんやで。姉御は薬草を奪う奴は絶対に許さないんや

で。姉御からそれを奪おうとする奴は死を持って償わなきゃいけないんや。」

 その通りだけれど、ここは敢えて返事をしないことにした。


「私達は地上。空にはサンショウ一人が行くという作戦な。サンショウ、今から飛行

を使うから、そのままかなり上空まで飛んだら、デスフレアを放って。」

「かしこまりました。」

「敵が落下してきたりするのが一番よく見えるのは多分ブッチだろうから、ブッチは

索敵の方よろしく。]

「俺一人でも戦っていい?」

「勿論いいよ。なので地上で先陣を切らせるわけだし。敵と見直したものは徹底的に

叩きまくってね。」

 どこまでが味方、どこからが敵なのかは一切不明だ。私達からしてみればみんな的

という認識が消えないんだけどなあ。


「じゃあ善は急げだ。みんな外に出るぞー!」

私の合図で海底洞窟から走って抜け出した。そしてすぐさまサンショウに飛行を使っ

た。これで後は、落下してきたプレイヤーの回収だけかと思ったらすぐ様異変が起

きてしまった。

上空で巨大な爆発が発生した。その瞬間に、叫び声のような何かが聞こえた。きっ

と上手くいったのではないかと思われる。が、私はまだ何も成し遂げていないので、

後は残飯整理ならぬ残党狩りをしていくのがいいな。盗賊は絶対に許さないという事

で最終的には全滅させるのがいいだろうな。エリーちゃんは別だけれど。


「それじゃあ地上を全力疾走だ! いくぞだいこん!」

「ファッ!? まじか。それじゃあやばいやんけ。」

「大丈夫だって! まだまだなんとかなるはず!」

 ここで私は、だいこんに巨大化して貰うなりなんなりのやり方を考えていた。結局

のところ、この周囲全体が敵みたいなものなので、さっさと倒したくなるな。仮にこ

の大陸全土にいるモンスターだったりしたら恐ろしい事にはなりそうだ。とはいえ、

まだそうなる気配はないので、サンショウはちゃんと導入れてやらないとな。


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