表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第4章「人間の大陸」
215/473

第215話「黒い鉄の扉」

今回短いです。

(6/25追記)修正せず、次回にまわしました

 ゴーレムが倒れた後もブッチは、何度も張り手で攻撃をしていた。時限式爆弾

みたいな自爆装置とかよく分からない物があるかもしれないしなんて言っていたけ

れど、そんなものがあるならむしろ、もっと早く爆発しているんじゃないかと思っ

た。私もこういう奴は倒した後も最後まで足掻いてきたりするから、完全に抹消し

ないと安心できないとは思っているが、ブッチはといえば、残骸になったゴーレム

も執拗に攻撃しているので私とはちょっと違うな。多分暴れたりないんじゃないだ

ろうか。


「ブッチ、その辺にしておいていいんじゃない?」

「いやいや、何を言うんだい、ねっこちゃん。ここからが本番だよ。こういうゴー

レムがもう一回動き出して真の姿を見せるなんてよくあるシチュエーションじゃな

いか。その真の姿を見せる前にどれだけダメージを与えていたかで、後々の戦いで

弱点ができたりとか考えられるよ!」

 あれ、ブッチにしてはやけに警戒しているな。何かあるのかな。


「自爆しようとしている敵を自爆させないようにするのが好きなんだ。何、自爆と

か諦めているんだこの野郎って。自爆する余力を残すくらいならもっとしっかり戦

えって思うし。」

「ブッチニキ、それは鬼やで。ブッチニキが強いんやからもう自爆するしかないと

か思うんやで。」

 だいこんの言う通りだ。大体もう勝てないから道連れにしてやるってことで自爆

を選択しているんだろうし。


「だからさせたくないんだって。自爆なんてしなければ、また動けるようになれば

俺と延々と戦えるだろうから、そんな楽に終わったら楽しくないよ!」

 そうだね、戦闘狂だったね。それならしょうがないね。

「それで、さっきから攻撃しまくっているけれど、そいつ復活しそうなの?」

「休止モードみたいなそういう状態かもしれないからね。そういう状態だとダメー

ジがほとんど通らない状態になって仮死状態で生きているかもしれないし。やっぱ

り確実に倒したってことでメッセージとかでないと何があるか分からないよ。」


 確かに、大体のモンスターを倒したら、そいつのアイテムが手に入ったりするな。

だとすると、ブッチは、このゴーレムが何も落としていないってことでまだ生きて

いるって判断しているのか。でも何も落とさないなんて事も結構あるはずだし、と

っくの昔に倒しているかもしれないよね。

「ねっこちゃんもやるよね? 完全に倒したってわけじゃないなら、思わぬ反撃を

くらいそうだし。」

「当然やるよ。そこまでやらないと不安だし!」


とどめはきっちり刺す。これをしなかったせいで、シリーズモノで新作が発売され

るたびに復活するラスボスなんかもいるし。だからこそ禍根を残さないように、き

っちりとどめをさすのがいいんだよね。


「じゃあ俺もきっちりこいつの後始末はやっておくよ。で、あそこにある出入口っ

ぽい扉だけれど、あれどうする?」

部屋の奥に、黒く大きな鉄製の扉があった。あそこを抜ければ、この神殿から出ら

れるかもしれない。が、あそこまで行ったらこのゴーレムが復活なんてことも考え

られるな。敵を倒したと思ったら、復活して襲い掛かってきたなんてレトロゲーム

じゃよくあったことだし。

 

「あの奥まで行ってゴーレムが復活したら嫌だなあ。」

「ねこますさん。ねこますさんがそれを言うと本当にそうなりそうなのでやめてく

ださい。復活したらまたブッチさんが頑張らないといけなくなるんですよ?」

「なんだって!? また何度でも攻撃していいサンドバッグが出てくるだって?」

 この余裕が恐ろしいなあ。私もこのくらい戦えたらいいんだけれど、ブッチ並み

に強くなる時がくるのかなあ。


「何か出てくるかもしれないし、先に色々やってみてからにするよ。というわけで

真空波!」

 黒い鉄製の扉に向けて、鎌を振りかざし、真空波を放った。一瞬大きく鈍い音が

聞こえただけで、何も変化はなかった。扉にダメージを与えたのかどうかについて

も分からない。扉型のモンスターってのがありえそうだなあ。まだ予想の範囲でし

かないけれど。


「ちょっと全力で殴ってみるか。」

それでこの扉が壊れたらラッキー、壊れなかったら、まあその時は鍵か何かがある

んだろうから探すとするかな。

「ねこますサマ。キョダイナイワニナルヤツジャナイデスヨネ?」

「あ、流石にあれじゃ無い奴ね。うんうん。で、ブッチ、私があの扉に近づいた瞬

間に何かに攻撃されるかもしれないからよろしくね。」

「あいよー! こっちは任せてくれ!」


 扉に攻撃を加えればいいだけだったらよかったんだけれど、攻撃したらその反動

で何かが来るかもしれないし、鍵なんかを使わないで攻撃したら罰を与えられるか

もしれないので、まずはやるだけやってみることにする。


「雷獣破!!!」

右手に電撃がほとばしる。これでそのまま扉を思いっきり殴りつける。扉を殴った

音が部屋中に響き渡ったが、壊れるということはなかった。特に罰なんかは与えら

れなかったので、こうなってくると、鍵を探せなんて話になっているのかもしれな

いな。面倒くさいなあ。


「すごい威力だよねそれ。でも全然効かなかった?」

「結構自信があったんだけどなあ。」

雷獣破くらいの威力のスキルで殴れば、何かが起きるかもしれないと思ったんだけ

れど、特に面白い事は無かった。


「ゴーレムも反応なしか。どういうことなんだろう。もっと攻撃しないと壊れない

扉なのかなあ。」

さっさと脱出したいって言うのに、この閉鎖的な状況から抜け出せないことに不満を

持つ私だった。

「ここから出る方法を考えろってことか。面倒だなあ。」


本当に面倒だな。まさか扉が破壊できないなんて思わなかったし。さっさと壊して先

に進みたかったなあ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ