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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第4章「人間の大陸」
202/473

第202話「次はどこへ行こうかな」

とても短いので明日、修正予定です。よろしくお願いいたします…。

加筆修正しました!(2019/6/12追記)

 加速が使えなくなった。正しくは使い切ったとでも言えばいいんだろうか。唐突

だが、私はスキルって何回程度使えるんだろうというのを検証したくなってしまっ

た。思い立ったらやってみたくなるのが私の悪い癖だけれど、気になってしまった

のでやってみた。

 結果として30回使えた。万全の状態から始めればよかったのだが、そうじゃない

状態で使って30回だ。とても微妙な回数だが、なんとなく自分が使えるスキルの指

標ができたような気がした。まぁ、これが実はスキルごとに使える回数が設定され

ているなんてなったらあまり意味がないんだけどね。

 

 それで、だ。30回も使ったので大分進んだのではないかと思ったら、大して進ん

でいないような気がした。私はどれだけ遠くに来てしまったんだと思った。ここか

ら戻るのに長くかかりすぎだなあと思う。

 いっそ隕石拳を使って戻ったほうが早いんじゃないだろうか。使ってしまえば、

この荒れ地となった場所が更に荒れていくんだろうけどね。それでも、隕石拳でい

っきに移動できるというのは便利だし、いつかは移動スキルとして使えるように昇

華させていきたいな。周りがどうでもいい場所だったら場合によっては今でも使っ

ていいかなとまで思うが、どうでもいい場所ではないので今のところは使えない。


 ひたすら歩く、歩くだけのゲームプレイ。これはちょっとどうにかしないと飽き

てくるなあと思った時に、エリーちゃんから連絡がきた。ずっと移動しかしていな

かったので、今日はもうログアウトしようと思いますということだった。確かに、

このままどれだけ時間がかかるのか分からないことをずっとやり続けるのも大変だ

と思ったので、私もログアウトすることにした。

 

 みんなと再会してからにしようとは思っていたけれど、このままだといつまでた

っても終わらずにいることになるだろうしね。ここで一旦区切って、また後日プレ

イするというのでも何の問題もなかった。というか、早くしなきゃいけない事情は

別にないので、いつやってもいいわけだし。今日は、絶対にここを攻略しないとい

けないという気持ちがあるのはいいことだけれど、それはそうしなきゃいけない理

由があればこそだ。今、そんなものはないので、気楽にやっていきたかった。


 この樹海というか荒れ地になった場所で、今さら何かでてくるということもそう

そうないと思うし。油断しているわけでもなんでもなく、蟻を倒したばかりで、更

に強敵が出てくるっていうのもなさそうだなって思っている。

 私の予想なんて覆されるのが常だけれど、大型のボスと連続で戦っているので、

これ以上それが続くというのも、ゲームとしてのバランスが悪いって思うし。そん

な経験則な意見だけれど、そんなものだろうとだと、私は思っている。


 というわけで、ブッチ達にはログアウトするメッセージを入れてから、ログアウ

トを実行した。

 次のログインは、明日以降になると思うが、今日は本当にもう十分楽しめたので

すっきりしたタイミングで終わらせた。


「ふぅ…。疲れたなぁ。」


 ゲームで疲れたなんて言うのもどうかと思うが、はしゃぎすぎて疲れたという意

味だ。あれだけがっつりプレイしたらそりゃそうなるか。

 なんといってもVRだし、現実にいるのと大して変わらないと言えばそうだしなあ。

あと、肉体的な疲労についても全くないわけじゃないし。


「うう。ちょっと今日ははりきり過ぎた。長時間プレイするとどうしても疲れてし

まうなあ。」


ベッドの上でごろごろだらだらしてしまう私だった。なんだかきりがいいところで

やめるのが難しくなってきた気がする。草刈りしている時だったら、いつやめても

良かったんだけれど、樹海やら何やらを継続して攻略すると、どうしても安全を確

保したり、ある程度落ち着いたところでやめたいので、そのタイミングが掴めない

となかなか終わらせることが出来ないな。

 長時間プレイし過ぎるのは自重したいと思っているのになかなか思い通りにいか

ないもんだなあ。これがオンラインゲームをやるってことの宿命みたいなものだか

らしょうがないんだろうけど。

 

 それにしても、海底洞窟から出た後に樹海だったので、たけのこ森林にいたとき

と大して変わり映えがしなかったなあ。いつもの場所って感じがしたし。そもそも

樹海っていうのが森林よりも広い範囲って意味があるから本当にそのまんまって感

じだった。

 私としては、早く新しい場所に行きたいとは思っているんだけれど、なかなか先

に進めなくて焦らされているような気持ちになってきた。というか街にはいつにな

ったらたどり着けるんだよ。もう樹海で逃げて戦って、ひたすら敵との戦いばかり

やっていた気がする。


 …なんでだああああ!? そうだよ。そういえば今日ずっと戦いっぱなしだった

じゃないか! 私、戦う必要なんてなかったはずじゃないか。そういう面倒くさそ

うなことは、ブッチに頑張ってもらう予定だったじゃないか。うわ、これじゃあ実

は私も戦闘中毒ってことなのかな。うう、なんてことだ。敵が沢山でてくるからい

っぱい戦っていくうちに、自然とそんなことばかりになってしまった気がする。

 

 元々、さっさと街にでも行って調合用のアイテムとかそういうの買えるようにな

りたいなーなんてことを言ってたはずじゃないか。こ、これじゃあ本末転倒だ。な

んという様だ。これからは極力戦闘を避けていきたいな。ジャガーコートちゃんと

は戦わなければいけなくなるだろうけれど、それ以外は戦いなんてしたくなあい!

 毎日平和に草刈りしていた頃を思い出さないと私! 戦いばかりしていたら、も

ういつの間にかやつれてしまう! そ、そうだよ。今こうして疲れているのだって、

何度も戦っていたからじゃないか。そんな殺伐とした世界に身を置きたいわけじゃ

ないんだ私は! うああああああ。ベッドでごろごろごろごろと自分のうっかりや

ってしまったことを嫌悪する。


 魔者か。そうか魔者か。それが喧嘩をふっかけえられる原因だよな。これを私が

ブッチに与えてしまうようなことができればいいんだよな。称号を持っているだけ

で自然と敵が集まってくるなんていう、エネミーホイホイとでも言わんばかりの能

力なんて私には不要だし。確かに強力なスキルは手に入ったけれど、戦わなければ

そんなものいらないし。むしろ錬金術士としてのスキルが欲しいよ。


 ああもう、本当に何やってんだろうな私。今日は本当に楽しかったからいいけれ

ど行き着く先が戦闘狂、修羅の道っていうのは嫌なんだよなあ。私が過去にプレイ

してきたオンラインゲームなんて、四六時中モンスター狩りをしている人がいたけ

れど、私はそんなことをしたくはなかったし。長時間プレイして自分のキャラを強

くしたいなんてこともほとんど思わない。


 だってさ…。苦労してレベルアップさせても、将来的にはそのレベルアップが楽

になるアップデートが実施されるしさ。サービス開始から年数が経過すれば、必ず

何かが前より楽になるから、それを苦労してやる意味がなくなるんだよね。だから

私は、それを見越してあまり頑張りすぎないように、<アノニマスターオンライン

>もプレイしているというわけだ。

 …だったんだけれど、今日はすごい頑張ってしまった。これもあと1年や2年もす

れば、あの頃は大変だったんだよなあなんて思い出に代わってしまうだろうな。


 オンラインゲームをプレイする時は適度な距離感を持っておかないと、熱中しす

ぎて、時間を浪費するばかりになってしまいかねないので、それはこれからもっと

注意しないといけないな。今は、確かに<アノニマスターオンライン>にはまって

いるけれど、ずっとプレイなきゃいけない義務も何もないし。

…なんか、現実に戻ってくると冷静になれるもんなんだな私。あれだけ今日はゲー

ム内で楽しんでいたのに、こうやって現実に戻ればゲームについてのことを多少は

客観的に見られていいのかもしれないなあ。

 

 そうだなあ。プレイし過ぎたら、ちゃんと休むってことを決めよう。そういった

一定のルールを決めておかないと、今後どんどん駄目になっていきそうな気がする

し。オンラインゲームじゃなければ終わりというのがあるけれど、サービスが続く

限り終わりと言うのが見えないオンラインゲームでは区切りが大事だ。レアアイテ

ムを求めて長時間プレイしたり、ほんの少しレベルアップさせるだけで、現実でし

なきゃいけないことをほったらかしにするようになったらおしまいだし。


 今日みたいに熱中した時があってもいいけれど、それを何度もやるようになった

らもう危険信号だね。ゲームに縛り付けられているってことだ。今日の事は、いい

教訓になったなあ。一応プレイする前にもこうしておこうとか考えていたはずだっ

たけれど、結果として冷静さを失っていたと思う。


「あぁ、毎日仕事が休みだったらいいのになあ。」


これは現実逃避じゃなくて本当に思ってしまう事だった。でもだめだな。そんなこ

とになったら無収入で生活ができなくなってしまうし。働いて稼がないと、遊ぶこ

とはできなくなる。だからそんな夢のような生活は所詮夢でしかない。

 尤も、結婚などすればどう転ぶかは分からないけれど。


「超大金持ちと結婚して、一日中ぐうたらゲームをすることができる。って全然だ

めだな。そこまで落ちぶれたくはないし。」

 私はゲームが大好きだけれど、それだけをやっていたいわけでもないので、ある

程度メリハリはつけないと嫌になってくる。きっちりやることやってからじゃない

とむしろそれが気になってゲームどころじゃなくなるな。


「ふあああぁぁ。」

大きなあくびがでた。なんか色々考えていたら眠くなってきた。恐竜だの猿だの、

蟻だのもう戦いすぎたよ。今日は頑張ったな私。自分自身を褒めてやらないと言け

ないね。あー本当にもうだめだ。瞼がとても重たくなってきている。あ、そうだ。

今日敵を倒した記念に明日は何か美味しい物でも食べようっと。よし、それじゃあ

今日はもう休むとしよう。おやすみなさい。

オンラインゲームは夢中になりすぎないようにプレイするというのが

私のモットーでございます。

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