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アノニマスターオンライン  作者: 超電撃豚豚丸
第1章「般若レディと仲間たち」
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第10話「川に行くだけ」

私は多くの物を失ったら、それを全部取り戻さないと

いやそれ以上に取り戻さないと我慢ならないタイプだ。

そんなわけで本日も草刈りオンラインじゃなかった、<アノニマスターオンライン>

が始まったよ。狂喜乱舞じゃなかった、一心不乱に草を刈り続けた。

もう鎌を使う天才にでもなった気分でぶんぶん振り回している。


メッセージ:薬草を手に入れました。


これが心地いい。この草刈りもだいぶ慣れてきて、もう薬草400個も集まった。

残り500個集めれば前と同じ量になるんだ。ふふふふふふふふ。

「・・・・・・・」

たけのこが死んだ目をして爪で草を刈っている。どうしたというんだ全く。

たけのこも草を刈ると薬草が手に入るので、頑張ってもらっているんだけれど

もう気力がないみたいだ。そろそろ森で黒豚でも狩らなきゃだめかな。

タイミングを見て森と草原をうろうろしている。

いつもの繰り返し。いやー私ずっと草原と森にいればいい気がしてきた。

おっといかんこれでは本末転倒だ。他にも色々行ってみたいという気持ちはある。

というかオンラインなのに他のプレイヤーと全く出くわさないんだけどなんでだろう。

やはり般若レディでのスタートはかなり奇特ということなのだろうか。

まぁそのうち誰かには会えると思って頑張ろう。


そういえば今日になって今さらなことが発覚した。

「ねぇ、たけのこ。そういえば水はどうしているの?」

「ミズデスカ?」

「うん。喉が渇いたりしないの?」

「ブタノチヲノンデイマス」

「・・・・・・・・。え?」


つまり、黒豚から血をすすって水分補給しているというのだ。そんな馬鹿な!

「このあたりに川とかないの!?」

「コノソウゲンヲスコシアルイタトコロニアリマスヨ」


あるじゃないか!血より水だろ水!吸血鬼じゃないんだからさぁ!

ん?ちょっと待てよ、そういえば私も水分はとってなかったわけだけど

私の場合は設定ってことになるのかな。どうなんだろう。

まぁあまり細かいことは気にしないようにするか。

思うがままにやっていこう。


「じゃあ川に一緒に行こうか」

「ハイ!!!」

なんだよそんなはしゃいじゃって!そんなに草刈りが嫌なのかたけのこぉ!

私は草刈りが生きがいなんだよ!まったくもう!


ただ草食系の私と肉食系のたけのこがうまい具合にマッチしているから

草原と森でだらだらできるのかもしれないと思うと一緒にいるのは悪くないという

気持ちになる。たけのこはAIが作りだしている人格、いや狼格なのだろうけれど

本当の友情みたいなものを感じられる。いやぁやっぱりいいねもふもふは。


今回もたけのこを先頭にしてついていくと、川にたどり着いた。

とても綺麗な川だ。飲めそうだけど、大丈夫だろうか。

いや、実はこれ聖水みたいな効果があって私が飲んだらダメージ受けるとか

そういうのがあってもおかしくない。それだけ綺麗な川だし。

私の見た目は般若レディだし、邪悪なもの扱いされるかもしれない。


「とりあえず一口だけ」

軽くすすってみた。水だ。ただの水だ。いや水だけど美味い水だ。

なんだよ驚かせやがって。だけど本当にただの水なんだろうか。

何かに使えないんだろうか。

そうだよ。今更だけど私、職業は錬金術士を選んだんだよ!

すっかり忘れていた!こういう綺麗な水は何かに使えると思う!思うけど

瓶とかないから持てない…。

アイテムは手に入ると自動でアイテムインベントリってところに入ってそこから

出し入れ自由になるけれど、そうならないってことは何かに入れなきゃだめって

ことなんだろうな。こればかりはしょうがない。

現状は困ってないし手にはいらないならあきらめるしかない。


ひとまず、新しく行けるところが増えたというわけで良かった。

草原、森、川、この3つをだらだら行き来してプレイしてくとしよう。

のんびりプレイし過ぎかもしれないけれど、せかされているわけでもないし

マイペースで頑張ろっと!

毎回、1話ごとの文字数がどの程度がいいのか悩みます。

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