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#25

【作者より】


昨日は更新できなくてごめんなさい。

 あれから二、三日経過したあと、中間テストの問題用紙と回答用紙が少しずつ友梨奈達の手元に戻ってきた。

 すべてのテストが返却されたあとは上位五十位までの順位が貼り出されるまでの期間は少なからずある。


 そして、数日後――――。

 エリカ達は友梨奈を自殺行為に陥らせる計画が今、始めようとしている。


「ねぇ、木野さんってさぁ……あの人、今回の中間テストでカンニングしたらしいよ?」


 エリカは自席の近くにいる女子生徒にこのように話しかけた。


「えっ!? 本当!?」

「本当」

「マジで!?」

「最悪じゃん!」


 そして、彼女の周囲に「友梨奈がカンニングをした」という噂が広まり始めていた。


 一方の友梨奈はクラスの一部で彼女のことで噂していると察し、噂になるようなことをした覚えも心当たりがなく、なんだろうと悶絶している。


「……はぁ……」

「友梨奈。最近、溜め息が多いよ?」


 友梨奈は溜め息をつくと柚葉が彼女に近づきながら問いかけてきた。


「んー……なんか陰口を叩かれているような気がして……」

「それで、か」

「うん」


 日に日に溜め息が多くなってきており、友梨奈はその噂話の内容はもちろんのこと、果たして彼女は噂話(それ)を知っているのかどうか気になっている模様。


「ねぇ、柚葉?」

「ん?」

「早紀が教室にきてる」

「本当だ! 珍しいね!」


 彼女は柚葉に訊いてみようとしたが、偶然にも早紀が教室の前に姿を現し、まひろを呼んでいることに気がついた。


「あっ、まひろちゃん。友梨奈ちゃんと柚葉ちゃんは教室にいる?」

「いるよ。木野さんと荒川さん、お客さんだよ」


 彼女は彼女らの方を振り向き、手招きをしており、友梨奈達は返事をし、そこへ向かった。

 まひろは心配そうに「あたしも一緒にいた方がいい?」と早紀に訊いてみる。


「うん。できればね」

「分かった」

「早紀、ごめんね」

「遅くなっちゃった」

「いいよ。今日の朝、中間テストの順位が廊下に貼り出されたみたいから、みんなで見に行こうと思ってねー」


 早紀が楽しそうに話していた。

 友梨奈達が通っている私立花咲大学付属中等学校では定期テストの上位者五十名が廊下の掲示板に貼り出されている。

 なお、同じ点数だったという人が出ることもあるため、その場合はあいうえお順で早い者が上の順位となるのだ。


「早紀。みんなで見に行こうって言っていたけど、凪や秋桜寺くんはどこへ行ったの?」

「多分、掲示板の方にいるはずだけど……」


 早紀は凪と聡を探してみるが、彼らの姿はなかなか見つからない。

 なぜならば、一学年二百人以上いるため、一斉に掲示板に行ってしまうと全くそれが見えなくなってしまうからだ。

 そのため、時間をずらして見に行く人も少なくない。


 早紀はもちろんのこと、友梨奈と柚葉、まひろの三人で探し、彼は掲示板から離れたところで待っているようだった。

2017/12/31 本投稿


※ Next 2018/01/01 5時頃予約更新にて更新予定。

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