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塩。~拳精、思い付きを行く(仮)~  作者: 天爛
チュートリアル的な
18/33

(18)夕食。

書き溜めすると言ったな。あれは嘘だ。



……ごめんなさい。

 ベッドの上で目を覚まし、VRギア外す。軽く伸びををしてからコメカミを軽くトントンと指で叩く。

 するとタイミング良く夕食が出来たとの声がかかった。

 ソルトちゃんからログアウト前にヒュムリングを装備して、遠近感を調整しといた方がいいとアドバイスを受けており、実際にそうしたから違和感は余りなかった。


 部屋を出てリビングへ向かう。すでに夕飯が用意されているはずのリビングはなぜか真っ暗だったけど、それに気づかず扉を開けるとパンパンと軽快なクラッカーの音がした。


「「ハッピー・バースデー!」」


 そう言えば誕生日だったね。


 部屋はすぐに明るくなり、目の前には3人分の夕食が並んでいた。


「父さん達、今日も遅いんだ……」

「今日ぐらいはと思うんだけどねぇ」

「仕事だし、しようがないよ。あっ、そう言えばあのプレゼント。父さん達も一枚噛んでいるんでしょ? ありがとうって言っておいてよ」


 ファーストロットの最後の1個を取り置きとか関係者以外しかできないだろうし、それをわざわざ誕生日まで渡さないなんてサプライズ好きな父さん達らしいし


「お兄ちゃん、自分で言ってあげなよ」

「それは明日言うよ。でも今日は今いないことに対する意地悪とサプライズ返しの仕込みだね」

「分かったよ。喜びつつも寂しそうにしてたと言っておくよ」


 う~ん、微妙に違うけどまあいっか。


「まあ、今日は遊びたいってのもあるしね」

「ふふっ、よほど気に入ったみたいねぇ。それ言ったら2人とも喜ぶよ」

「だろうね。だからこれは明日まで秘密ね。僕は不貞腐れて寝てるって事で一つ」

「あいよ。じゃあいただこうかね。おあがりなさい」

「うん「いただきます」」


 そう言っていったん会話を止め、夕食に橋をつける僕ら3人だった。



 とうに慣れた3人での夕食を終え、今はお茶とケーキでのまったりタイム。

 放課後にナイト達と誕生パーティを済ませたのはばあちゃんにも伝えているから、いま僕らの目の前にあるのは本格的なケーキではない。お菓子売場とかで何個かのセットで100円で売られている一口チョコケーキ3個ほどだ。

 別にケチっている訳じゃなく、これも僕が好きな物の一つだからであり逆に本格的なケーキを食べる機会をなくしたばあちゃんに申し訳ないとも思ったりする。

 まあ、そんなチョコケーキを温かいお茶と交互に口に運ぶ。うん、これはこれで至福の時だよね。


 そうしてまったりと時間の中、何ともなくアリスに尋ねた。


「ねぇ、アリス。どうすればいいと思う?」

「ん? 好きにすればいいと思うけど?」

「そっか」


 今回の2人のやり取りはそれだけ。

 うん。なんかツーカーなやり取りになったけど本当に通じているのか少し心配だ。


「……塩でのロールのことだよね?」

「うん」


 おぉ、どうやらうまく通じていたらしい。アリスもアリスで自信がなかったっぽいけど。


「経験から言わせて貰うと余り維持張っていると余計にイジられたりするよ? ……あと、『トルテ』ならあたしとか自分の名前を自分で呼ぶとかも似合うとは思う」

「『僕』でいくよ」


 イジられるのもイヤだし、そうでなくとも今のままだといずれストレスになりそうだし。趣味(ゲーム)でストレス溜めるなんて本末転倒だしね。


「うん。私もそれがいいと思う。……少なくともぼれ様はない」

「ですよねー」


 うん。それは分かってた。


「そういや、アリスは塩の中でも僕の事『お兄ちゃん』って呼ぶよね。なんで?」

「……『お姉ちゃん』って呼ばれたいの?」

「いや、それはないけど。ほら、トルテは女性型アバターだし違和感とかないのかなって」

「それはないかな。ナイトさんも言ってたけど不自然なぐらい違和感なかったし」

「あはは……」


 本日3回目になる乾いた笑ひ。『い』が『ひ』になるくらい乾いてるねもう。


「それに……」なんかお姉ちゃんって呼んちゃうと、お兄ちゃんがお兄ちゃんでなくなっちゃう気がするし……

「えっ?」


 声が小さすぎて最後の方がぜんぜん聞こえなかったんだけど、なんて言ったんだろ。


「な、なんでもない。まあ、どっちにしろ、私にとってお兄ちゃんはやっぱりお兄ちゃんだよ。ネカマする気ないならこれからもお兄ちゃんって呼ばせて欲しいな」


 そう言ってくれるアリスに僕は是非にと返事を返す。


「こっちこそお願いするよ」


 ただでさえ女の子に間違われやすい容姿なのに、アリスにまでお姉ちゃん呼ばわりされるのは例えゲームでもイヤだし。


「あと、妖精サイズのトルテはちっさいからお姉ちゃんって言うより妹っぽいしね」

「ぐふっ」

という事で一人称アバター側も『僕』で行くことにしました。


あと、塩の設定資料とかキャラ紹介とかあった方がいいですか?

書くとしたらどんな感じで次のどれでいいと思いますか?


①塩シリーズの別作品として投稿

②本作中の別話として投稿(先頭固定で随時更新)

③本作中の別話として投稿(タイミング見てその都度、新規投稿)

④後書きに小ネタとして

⑤その他


良ければ、ご意見ください。

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