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プロローグ ラスボスとしてログインすることになりました。


 半世紀前、世界初のフルダイブ型のVRゲーム機が登場した。多くの人々は歓喜し、多くのゲーム製作会社は新時代を担うであろうゲームを作ろうとした。

 

『プラス・フィクション・オンライン』

 

 1か月後にリリースを控えた超超超大作のVRMMOゲームだ。現実のようで現実と異なる多種多様な世界。人間味あふれるNPC。無限に存在する職業と選択。フルダイブ型のVRゲームの中でも最高峰ともいえるゲーム性に数多のユーザーはゲームがリリースされるのを心待ちにしていた。


 いまだ画面でしか見ることのできないそのゲームを、私は今、五感全てを使って感じることができる。


 きっかけは1年前。抽選で先行プレイに招待するというものに当選したことからだ。期間は1ヶ月。この1ヶ月を決して無駄にしないと心に誓い、寝ること、食べることすら極限まで減らし、空いた時間すべてを『プラス・フィクション・オンライン』に費やた。


 レベルも、スキルの数も、手に入れたアイテムの数も何もかも他プレイヤーを凌駕していると思っている。


 先行プレイ期間の終わりが差し迫ったとき、とある1通のメールが届いたのだ。


 要約すると条件を守ってくれるのならリリース日まで好き放題遊んでもらって構わないという内容だった。


 『プラス・フィクション・オンライン』をつづける上での条件は3つ。

 1つ目は職業を『戦闘職』にすること。2つ目は推奨レベル100以上のユニークモンスターを1体討伐すること。3つ目はリリース後には『ユニークボス』として振る舞い、多くのプレイヤーを討伐すること。それと条件とは別に手に入れたアイテムを保持する代わり職業、レベルを初期化するということになっている。


 平たくに言えば、この『プラス・フィクション・オンライン』というゲームにおいて『プレイヤー』としてではなく『エネミー』として遊んでくれということだった。

 

 想像の斜め上の条件に驚いてしまったけれどむしろ今までと違う遊び方ができると思うとわくわくした。


 よく考えてみると1つ目と2つ目の条件は3つ目の条件をうまく立ち回るためのヒントみたいなものだろう。むしろ大体のゲームにおいてよく思われていない『プレイヤーキル』を運営側からお墨付きで可能になったと思えばありがたいことこの上ないしね。

 

 特段悩むこともなく私はその3つの条件をのむことにした。

 

 こうして私は、皆が先行プレイの終わりを嘆く中一人だけ『エネミー』としての新たなゲーム人生が幕を開けることになる。

お読み下さりありがとうございます!もし面白いと思っていただけたらいいねやブックマーク、評価、感想、レビューをお願いします!同時刻にプロローグ2を、15:00頃に第1話、21:00頃に第2話を順次公開しますので是非楽しみにしておいてほしいです。

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