パラレルワールド
次の休みの日颯太は図書館にきていた。前に決めた通りパラレルワールドについて調べるつもりだ。恵那はこの日会社の同僚と遊びに行く予定があったため颯太一人の時間がちょうどできた。この時間を利用してパラレルワールドについて調べようと思った。
パラレルワールドに関しては最近話題となっており身近でもパラレルワールドに転生される事案が複数報告されている。そのため一気にパラレルワールドについて人々の関心が高まっている。
そして近年のパラレルワールドに転生する仕組みを研究している渡辺祐太氏という研究者がいるがその人の理論が多くの知己で受け入れられていた。
颯太はパラれれるワールドについての本を探しているとちょうど渡辺氏の本があったのでそれを読んでみることにした。
颯太は席につきその本をめくって本を読んでいた。
しばらく読み進めているとパラレルワールドに転生される要因がいくつか書かれていた。
そこにはパラレルワールドに転生される瞬間には時間軸と空間の歪みが発生して別世界線に飛ばされると書いてあった。そして人物がパラレルワールドに飛ばされる要因として時間軸と空間の歪みが発生しているときに身体または心に強い衝撃をが加わるとパラレルワールドに飛ばされると書いてあった。そのため交通事故や強い心理的ストレスがかかる時にパラレルワールドに転生される可能性が高いと記されていた。
それを読んだ颯太は恵那は前の世界で身体または心に強い衝撃が加わりたまたまその時に時間軸と空間の歪みが発生していてこの世界に転生されたのだと分析した。
そして本を読み進めていくとパラレルワールドに転生される一番大きい要因は前の世界で転生された本人は死亡する瞬間だと言うことも書いてあった。
人が死ぬ時は身体にも心にも大きな負荷がかかる事になりそれがパラレルワールドに転生するだけの大きな力になると書いてある。そして交通事故など身体的にも大きなダメージを負う死因の場合はさらに転生する可能性を高めていると書かれていた。
それを読んだ颯太は少しだけ悲しくなった。もしかしたら恵那は前の世界で亡くなってしまいこの世界に転生されてきたと考えるとなんとも言えない感覚になった。しかしその確証はないのであまり悲観視しない事にした。
そして本はパラレルワールドに転生された際の記憶についても書かれていた。
颯太はこの部分にすごく興味があった。何せ恵那がパラレルワールドに転生されたとしても周りの記憶がどうして変わってしまっているのかが一番の疑問だったからだ。そのため颯太はその部分についてどうしても知りたかった。
本には記憶についても書かれていた。
パラレルワールドに行った本人の記憶は残っているのが大半だが転生された世界との生合成を取るために前の世界の記憶は基本その世界での記憶に書き換えられるらしいとのことだった。
そのため基本的には前の世界の記憶は残っていないらしい。しかし例外的に前の世界の記憶が残ったまま転生されることもあるらしい。そう言うケースは前の世界で急激に強い身体または心に負荷がかかった時に起こりやすいと書かれていた。
そして周りの記憶についてだが周りの記憶についても書き換えられるケースは約50%の割合で起こりうることだと書かれていた。しかし前の世界の人と親しい関係にあった人などは記憶の書き換えは起きにくいとも書かれていった。つまり前の世界で親や兄弟、結婚相手、恋人の関係にあった人物はその記憶が転生先の人には知らない状態で転生されるケースが多いと書かれていた。
これを読んで颯太は納得した。恵那は転生されて50%を引いて周りの人の記憶を書き換えていたが自分の記憶は書き換えられていないと考察した。
そしてこのことから前の世界での自分と恵那は親しい関係。つまり恋人であったと確信できた。
しかし一つわからないことがあった。それは恵那は前の世界の記憶を引き継いでいるかどうかだった。颯太と彼氏だったという記憶は引き継がれているがそれ以外の記憶は引き継がれているかわからなかった。それは恵那本人に聞かないと確かめられにことだった。
しかしそれを聞くと覚えていても覚えていなくても恵那はいい思いをしないだろうと考えた。そのためこのことは聞かない事にした。
本を読んで色々考察をすると色々とわかってきた。考察の結果から恵那はパラレルワールドから転生されてきたのは間違いなくて前の世界での記憶は颯太と彼氏だったことは引き継がれているがそれ以外の記憶と自分が転生されたかどうかはわかっていないとい言うことが分かった。
この本のおかげで色々なことが知れて本当に良かったと思った。そして恵那についてもっと分かったと満足していた。
本は最後に転生前の世界に戻れるかどうかについて書かれていた。本によると転生した本人が前の世界で死んでいなかったらまた大きな負荷が掛かれば戻れる可能性があると書かれていたがパラレルワールドは無数に展開されているため前の世界とは違う世界に転生されてしまう可能性が高いと書かれていた。
そして前の世界で死亡していた場合は前の世界には二度と戻れないと書いてあった。前の世界で死亡しているのに戻れたらその世界で生合成が取れなくなってしまうので戻れないとのことだった。
颯太は恵那が前の世界でどうなっているかまではわからなかったがこれからも恵那との時間をもっと深めていこうと改めて思った。そうする事によりお互いのためと思っていた。
颯太は本を読み終わると席で少しくつろいでいた。そして恵那に今すぐに会いたくなってきた。恵那は夕方には帰ってくるとのことだったのでそれまで時間を潰そうとしていた。早く会いたい気持ちを抑えて颯太は図書室で様々な本を読んだ。
小説を2つくらい読んでいると日も傾き始めていた。颯太は2つ目の小説「青空の向日葵」を読んでなんとも言えない感覚になっていた。この本は主人公がある時ヒロインと会って付き合う事になったがヒロインは様々な問題があり一時は自分の命を落とそうとまで考えていたが主人公や周りの人の助けによりその問題と立ち向かっていくが最終的には交通事故になくなってしまう話だった。
その話を読んでもし恵那がそうなってしまったらと考えるだけで心が病んでいった。そうならないためにも恵那のことを大切に守っていこうとも思った。
颯太は少しして図書館を出た。それと同時に恵那からないんが入っていた。
「颯太くん今から帰るね。私が1日いなくて寂しかったでしょ。すぐに帰るね。」
颯太はラインに返信をして家に向かった。夕陽が車内に差し込んでいきなんかエモい感じになっていた。春の暖かな陽気と夕日のコントラストがさらにエモさを醸し出していた。そのエモさの原因は先ほど読んだ「青空の向日葵」の影響も関係していると思った。
家につき玄関を開けると恵那が玄関で待っていてくれた。
「ただいま。」
「おかえり。」
とお互いの挨拶が聞こえ恵那は颯太に寄り添ってきた。
「颯太くん1日どこにいたの?家にいるかと思った。」
恵那は少し寂しそうに言った。恵那は颯太は家で待っていると思ったので帰ってきた時そうたがいなくて寂しかったようだ。
「ごめんね。図書館で本を読んでいたんだよ。」
颯太がそういうと恵那は少し疑問そうな顔をした。
「颯太くんって本読むのあまり好きじゃなかったよね。それなのに図書館に行くのなんか珍しい。」
颯太も恵那の言葉を聞いて疑問を感じた。颯太は本を読むのが好きではなくてむしろ本を読むのが好きなほうだった。恵那と出会う前までは休みの日は基本本を読んで過ごす時間が多かったからだ。
これもパラレルワールドから転生させてきた際に恵那の記憶が完全に書き換えられていないで前の世界の自分との記憶が残っているせいだと思ったので特別気にしないようにした。
「うん。まあね。たまには本を読むこともあるよ。」
「そうなんだ。まあいいことだと思うよ。本っていろんな世界に連れてってくれるし。」
「そうだね。本っていろんなことを教えてくれるしいろんな世界にも連れてってくれる。その本一つ一つに作者の思いとかも詰まっていてそれを読み解いていくのが本当に楽しいんだよ。」
「なるほどね。颯太くんのイメージなんか変わったかも。」
「なんでだよ。」
二人は本について二人で話していた。恵那も颯太が実は本が好きだということを理解してくれたようで颯太は少しだけ安心した。
これからもこう言った小さなすれ違いは起きるかも知れないがそこは寛容に受け入れようと颯太は思った。
二人は夕食を食べ明日何するかも話していた。二人とも明日も休みで一日会いていた。
季節は4月に入ってすぐで街中には桜が満開になっていた。そのここを受けて恵那は花見を提案した。
「颯太くん。せっかくならさこの前買った洋服着てお花見行こうよ。ちょうどお花見で有名な神社の桜も満開だし私も神社に行って神様にお参りしたいからさ。」
「恵那ちゃんって神社好きだっけ?」
「うん!神社行くの好きだよ。神社に行くと神様のご加護を授かれる気がして。そこでいつも日頃の感謝とか伝えているるよ。」
「なるほどね。ならそこに行こうよ。俺も神社は好きなほうだしお花見もできて神社にも行けるのは最高じゃん。」
「ありがとう。あともう一つ行きたいところがあってお花見をしながらご飯も食べたいから神社の近くにある公園にも行きたい。お弁当作ってそこで二人でご飯も食べたい。」
颯太は恵那の意見に全面的に賛成した。二人で神社にお参りして公園で桜を見ながらお弁当を食べるのは本当にデートをしているようで楽しみだった。
「うん。なら早速お弁当の材料買いに行こうよ。私手作りのお弁当は美味しいよ。」と恵那が言うと二人はお弁当の食材を買いに近くのスーパーに行った。
スーパーに着き二人は色々な食材を見て回った。
「お弁当といえばお稲荷さんだからお稲荷さんは確定として颯太くんの好きなゴーヤチャンプルも入れるとしてあと唐揚げと野菜系も入れないとね。」
恵那は食材を見てお弁当に何を入れるのかを瞬時に考えていた。そしてそれを作るための食材をかって買い物かごに入れていった。
「恵那ちゃんすぐにお弁当のおかず決められてすごいよ。俺の好きなものもちゃんと入れてくれてありがたいよ。」
「でしょ。私最強だからすぐに決めれるからね。」
「どう言う最強だよ。まあある意味最強だとは思うけど。」
「何それ。ウケる。」
二人は楽しく会話をしながら買い物をした。そしてお菓子コーナーに行ってお菓子も少しだけ買ってレジに向かった。
レジでお会計を済まし二人はスーパーを出た。袋に入った食材を颯太がもち空いた手の方で恵那の手を握った。恵那も颯太の手を握りしめて二人は道を歩いていった。
家に帰り二人は食材を冷蔵庫の中にしまい軽い夜ご飯を作って二人で食べた。明日のお弁当を豪華にするために夜ごはんは控えめにしていた。
ご飯を食べながら二人は明日のお花見が楽しみすぎてわくわくしていた。
お腹が膨れた二人は後片付けをして一緒にお風呂に入った。
一緒にお風呂に入って二人で湯船ねリラックスしていた。もう恵那に自分の裸を見られてもなんとも思わなくなっていた。恵那も羞恥心など完全に捨てた様子でお構いなくお風呂に入っていた。
二人はゆっくりお風呂に入ってその後ベッドに入り就寝に入った。明日の花見デートはきっと楽しいものになる。二人はそう確信して眠りについた。




