表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻の姫君  作者: 紘仲 哉弛
第2章 ゼロ番の主力
52/150

追伸

 思いの外、長く滞在したヌーア族の要塞。ラウダ達は惜しまれながらも、この地を後にする。ガリは涙を溜めながら人々と握手を交わし、ラウダは子供達に囲まれた。


 ピーノはそれらの人々を静かに見つめていた。


 (えにし)と呼ばれるものは何とも不思議だ。偶然に立ち寄ったこの地だが、ここに来たことで小さな変化が起き始めている。


 ラウダの迷いは一つの方向に動き出し、ウンブラとガリの心にも違う色が出始めている。


 人生において、偶然の出会いや出来事がその後を大きく変えることがある。最初は水面に投げかけられた小さな波紋であっても、やがて波を起こし、大きなうねりへと変え、突き動かす。


 その偶然は、本当にたまたまなのだろうか?


「ヴィサスの良心よ、最後まであの子達を見守るのだぞ」


 カカルはピーノに冷ややかな視線を向けた。


「はい、必ず」


 表情を変えることなく、その人形は丁寧に会釈した。


「お前の筋道通りに行くかのぉ?」


 老婆の非難にも似た声色にも、人形は表情を崩さない。


「さぁ?どうでしょう??あのお方の血を引く者。想定内には収まらないでしょう」


 ピーノは僅かに微笑んだ。


 それを見逃さないカカルは、微妙な表情を浮かべた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その他の作品はこちら 作品一覧 良かったら読んでみてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ