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自作小説をなるべく低予算で古書(魔導書)っぽく、ハードカバー&革装丁……風の布装丁で自主製本するエッセイ 【病毒の王】/製作記(写真あり)  作者: 水木あおい
ろうそく

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ろうそく&燭台2 ~燭台~



 太い蝋燭が据え付けられた燭台っていいですよね。(挨拶)



 見るからにファンタジーで魔法のアイテムとかも好きなんですけど、無骨な日用品も好きです。


 そんなわけで、鉄製の燭台を作っていきましょう。



 鉄製とか言いつつ、例によって紙製なんですけど。





・試作



 『試作一号機』が作られ、廃棄された話は省略します。


 ごめん試作一号機……。お前は試作機としての役目を完全に果たしたよ……。



 というわけで、『試作二号機』を作ります。



 一号機で疲れたので、二号機はシンプルに。


 なんとなくでサイズを決めて、それっぽい形をクッキーとティッシュの箱で作ります。


 サイズや形状のデータを取る。

 頭の中のシミュレーションも大事ですが、現物があって、初めて分かる事もあります。



 そして、『試作三号機』へ……。



 この試作三号機が、正式に『燭台』になります。


 ありがとう試作二号機……。お前は試作機としての役目を完全に果たしたよ……。





・燭台




挿絵(By みてみん)



 切り出したパーツはこんな感じ……。


 素材は、謎の黒厚紙です。

 ……いえ、単になんだったのかもう分からないだけですけど。

 箱……? 仕切り……?



 ……由来よりも、そこに黒厚紙があるという事実が大切だと思うんですよね。



 ほどよい薄さと色合いであれば、なんでもいいんですけど。


 市販品なら0.1mm厚あたり?


 今回は、市販品のストックを切らしてたのでー……。




 円の直径は12センチ。


 右側は、中央から直径8センチの円が切り抜かれています。

 左側は、中央から直径4センチの円が切り抜かれて、円にして4~8センチの合間を切って曲げやすく……。




挿絵(By みてみん)



 ホッチキスで固定して、マステで仮留めします。


 ……何かに似ている気がして、もやもやしてたんですけど、今分かった。


 キッチンの排水溝だ。




挿絵(By みてみん)



 持ち手は固めで細めの針金を仕込んでいます。


 さらに厚紙で挟む。(写真右下)



 固定はグルー。



 厚紙で、グルーと針金をサンドするように。


 最後に、アイロンでグルーをもう一度溶かして平たくします。


 そんでドライヤーであたためながら曲げていく……。



 厚紙が『折れ』たりもする。なんだって?



 針金とグルーの強さについてこられなかった……。

 グルーで補修します。

 グルー万能論。




挿絵(By みてみん)



 とりあえず完成。


 貼り合わせのグルー部分は、クッキングシートを当てて、アイロンで平たくしてあります。





・塗装



1、少しだけ水で薄めた銀アクリルを、メラミンでぽんぽんと。端とか。


30分ぐらい乾燥


2、だいぶ水で薄めた茶アクリルを、つまようじでカリカリと。↑の銀に合わせて。


30分ぐらい乾燥


3、だいぶ水で薄めた黒アクリルを、メラミンでぽんぽんと。全体に。


4、コーヒー液に混ぜたアンティークメディウムを、布でぽんぽんと。("古書"と"書見台"のあまったやつ)


30分ぐらい乾燥?


5、最後に、(廃棄予定の)水で薄めた茶アクリル(が余っていたの)で、軽ーくティッシュに吸わせてぽんぽんと。



 ……割と適当だったりします。(特に5)





挿絵(By みてみん)

※1、少しだけ水で薄めた銀アクリルを、メラミンでぽんぽんと。



 後である程度隠れるので、わりかし大胆にぽんぽん。


 端はこすったりもします。




挿絵(By みてみん)

※2、だいぶ水で薄めた茶アクリルを、つまようじでカリカリと。



 錆び表現。銀の上にのせるといい感じな気もする。


 死ぬほど錆び錆びにしてみたいと思いつつ、死ぬほど錆び錆びのアイテムを作る予定がないのが悩み。




挿絵(By みてみん)



 合間に、鋲っぽいものをくっつける。


 "古書"の鋲の穴を打ち抜いた時の、くりぬかれた丸い厚紙を取っておいて、スティックのりで貼るだけです。


 2と3の合間。




挿絵(By みてみん)

※3、だいぶ水で薄めた黒アクリルを、メラミンでぽんぽんと。



 この時のメラミンスポンジはちょっと大きめが使いやすい。


 錆び表現や金属剥がれ表現を全部潰してもいい、ぐらいの勢いで。


 よほど濃度を濃くしていないなら、潰しきれないものが残るものです。





・接合




挿絵(By みてみん)



 まず、なんとなくのっけてみる。


 固定してしまうと動かせないので、どの角度で見たいのか……など考えながら、くるくると回していい雰囲気になる所を探します。




 ……ところで、このグルーは、もっと透明なグルーが欲しくて買った物でした。


 一応、商品名は『透明グルー』だったんですよ。


 でも、いざ使ってみると、完全に乳白色だったという過去があります。


 しかし、そのおかげで、ろうそくっぽい。




挿絵(By みてみん)



 接合は、ホットプレートで。(写真はホットプレートでの加熱を終えた直後)



 私は、心おきなく作業するために、食卓から引退した『非食品用ホットプレート』を使用しています。

 でも、一応食品用でも許されそうな作業。


 クッキングシートを引き、燭台を置き、『丁度いい位置に』ろうそくを置いて、加熱。


 そうすると、じわじわ溶けていくので、『丁度いい所で』止める。



 私の場合、ばっちり傾きました。



 熱が加わるとなー。どうしてもなー。


 ピサの斜塔かな?


 ……再加熱していくと、段々と溶けて短くなっていくので……私には、再加熱する勇気はなかった。


 本当のろうそくみたい、なんて思いつつ、本当のろうそくは下から短くなったりしない。


 とりあえず、しばらく放置して、しっかり硬化するのを待ちます。





・底に穴をあける。




挿絵(By みてみん)



 裏から見たところ。



 ……どことなく歯車っぽい。


 さて、グルーが溶けて穴を塞いでいますね。



 ここまで溶けるとは思ってなかった。



 ……少しは溶け出すと思ってたんですけど。

 まさか穴が塞がるとは。




挿絵(By みてみん)



 『力まかせに破壊する』って言葉がぴったり。



 グルーがかなり分厚かったので、彫刻刀を突き立てて十字に切り込みを入れて、ゴリゴリと切り出す。




挿絵(By みてみん)



 奥にあるのは発光ダイオード。(最初、接合が甘くてすっぽ抜けた)


 ……なんか氷河の洞窟とかそういう感じ。


 完成してしまってからでは、中々見られない光景なので、こういうのは作り手だけが見ている景色です。



 ……虫系モンスターが待ち構えているようにも見える。





・合体



 中身の『延長したろうそくライトユニット』を『燭台+ろうそくガワ』とを合体させます。


 差し込んだだけなんですけど。


 底はマステで仮留め。……バラせるようにした方がいいので。


 実際、初期はもっと接触が悪かったので、何度か抜いて、また差し込んで……としています。


 ろうそくライトのカバーも、軽くグルーで止まっているだけなので、引き剥がそうと思えば引き剥がせる。


 中身のライトユニットをいい感じに隠すために、"古書"の見返し紙……に、使われなかった紙の切れ端をくるくると巻いて差し込んでいます。(補修に使用したのと同じ紙)





・仕上げ



 塗装パートと重複しますが、仕上げにコーヒーメディウムを全体に。


 基本的に、他の作業の残りですね。


 なんとなく古びさせたい。





・完成




挿絵(By みてみん)



 太い蝋燭の『とろり』とした雰囲気がうまく表現できたと思うのです。



 綺麗でスタイリッシュなアイテムも、それはまあ、好きか嫌いかで言えば大好きですが、それはそれとして、薄汚れたファンタジックなアイテムも大好きだ……!


 魔法のある世界で、魔法の使われない、日用品が使われているのが。


 テクノロジーの発達した世界で、最先端とはとても呼べない手作業で作られた品が、日常的に使われているのが。


 幻想でも現実でも、そこに当たり前が息づいているのが。



 そういう空気感が、大好物です。





・点灯



 ……実際に見る方が素敵だとは思うんですよね、こういう光るアイテムって。


 特にろうそくライトの揺らぎとか。


 ……元々のシンプルなビジュアルとかも、暗い中ではよく分かりませんし。




挿絵(By みてみん)



 それでも、ぼんやりと揺らぐ蝋燭の美しさを伝えたい。



 なので、なるべく心の目で見て下さい。


 個人的なこだわりなのですが、この「ろうそくの炎の部分が明るく、グラデーションがかかるように暗くなっていく」ビジュアルは目指した所。


 いわゆる『ろうそくライト』の中には、グラデーションなしに、いきなり暗くなる部分がある品物があります。


 それは、ライトユニット(と、そのガワ)が光を通さないから。

 


 でも、本当のろうそくは違います。



 透明度や太さ、さらに芯の太さ(炎の強さ)にもよりますが、みっちりと詰まっているから、下側は暗くなります。


 でも、炎を透かして、上側は明るいのが、『本当らしい』。


 これは、"古書"のオマケアイテムだけど。


 それでも、こだわりたかった。



 とりあえず、満足です。





・費用



 正式な合計額は不明です。


 再利用品が多くて、グルーの合計量が分からないためです。


 針金・厚紙・塗料、他全て、(計上なし)のレベル。


 ……このグルーは人によっては捨てるやつですし、計上なしでもいいのかもしれません。


 確実なので言うと、追加で使った7本、1本6円計算の42円に、ろうそくライト2個セットの1個、54円(消費税8%時代の買い物なので)の、96円……かな?



 ……端数切り上げで、とりあえず100円と計上してみましょうか。


 ほぼライト代では? という気もする。





 次回は「羽根ペン&ペンスタンド1 ~羽根ペン~」です。


 見た目は今回より華やかですが、今回と同じく、低予算路線が続きます。


 ……ずっと低予算路線では? って気もします。




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このエッセイを読んで原作に興味が湧いた方は「病毒の王」もよろしくお願いします。

― 新着の感想 ―
[良い点] 蝋燭の上側が光で少し透けている感じが本物の蝋燭感があって良いですね コーヒー塗装が使い込んだことによる煤汚れのように見えるのもポイント高いです それにしても何故こんなにも厚紙が金属っぽく…
[良い点] 出来上がりのロウソクが歪なところが良いです。 また燭台の『鋲っぽいもの』の細やかさが好きです。 これがついた途端に金属っぽく見える不思議。 [気になる点] アノ状態から発光ダイオードと機械…
感想一覧
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