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~足の怪我と心の傷~

ーーーー2日目ーーーー


修学旅行2日目。


「ふわぁ~~」

「あ、ゆこちゃんやっと起きた」

「おぉ、ひなちゃんおはよう」

「おはよう。まだ玲央起きてないんだけどね、、、。」


今日は、奈良を観光する日。だから、朝から移動するの。

「れーおー!起きて!遅刻しちゃうよ!」

「玲央、遅刻しても知らないよー。」

「ん~、、、」

まったく起きそうにない。どうしよこれ、、、。

今の時刻は6時。大広間集合は7時だけど、私達は配膳するから、6時半集合。

これ絶対間に合わないな、、、終わった、、、。

「ん~もう!知らないっ!ひなちゃん、私男子のとこ行って健康観察してくる!玲央のことよろしくね!」

「え、ちょっとゆこ~!」

私は勢いよく部屋を出ていった。


階段を下りて、男子の部屋へ向かう。

これ配膳当番って知らない人だったら完全に変態って思われる、、、

「ゆこ?」

うっわ最悪。タイミングわっる、、、。

「あ、史悠、、、」

この人は山下史悠(やましたしゆう)。小学校からの友達だから、何度か話したことはある。

「何してんの?あ、当番?健康観察?」

「あ、そうそう!健康観察しに来ただけだから!じゃあね!」

私は急いで成瀬達の部屋へ向かった。


コンコン

あ、聞こえたみたい。足音がする。良かった、、、

ガラッ

「ん?ゆこじゃん!どした?あ、その前におはようのハイタッチしよ。」

「ちょ、成瀬!人いるから、、、」

「んじゃあ部屋入れ。カードも中にあるし。」

「え、ああわかった、、、」

男子の部屋の中とか、、、なんか緊張する~!

「あ、えっと、失礼します、、、」

「ん?あ、ゆこ!?おおおおはよう!」

「え、あ、照おはよ、、、元気?」

「う、うん。元気、、、」

「颯太は?」

「俺も元気だよ~」

「はーい。ありがとう」

成瀬がカード探してる、、、見当たらないのかな?

「成瀬?カード無いの?あと元気?」

「俺も元気!カードどこいった~?」

「ん~もうなにしてんの、、、って、あと20分しかないじゃん!」

「あと20分もあんなら大丈夫大丈夫!俺たち準備万端だし!」

「ちょっと照と颯太も探して!早く!はいはい!」

「え~面倒いな~、、、」

「ほら照、探すよ」

「はーい」


10分探したら、なんとか見つけることができた。見つかってよかった、、、!

「よし、じゃあカードも見つかったことだし、私は戻るね」

「あ、ちょっとゆこ!忘れてない?」

「え?」

「ほら、おはようのハイタッチ。」

「あ、、、」


私達はお互い笑顔でハイタッチした。


「今日も頑張ろうな!ゆこ。」

「うん、頑張ろうね!成瀬!」

私はドアの前まで行って、

「じゃあ、また。」

「おう!」

成瀬と幸せの会話を交わした。





「うお!さみー!」

「うぅ、、、寒い、、、」

「お前寒いの苦手なのか?」

「苦手だよ!逆に得意な人とかいるの!?」

「俺得意だぜ!」

「絶対嘘でしょ、、、」

私達が今いるのは、奈良県。今日も班で観光するんだよ。


「あ、見て!鹿さん!」

「鹿さんって笑 お前可愛いな笑」

「鹿せんべいないかな!?あるかな!?」

「お前鹿見た瞬間やけにテンションあがるな、、、」

だって鹿だよ!鹿!普段見ないんだから、そりゃテンションあがるでしょ!

「あ、成瀬!あったよ!鹿せんべい!買お!」

「はぁ!?あんなんに金使いたくねぇよ!」

「なぁんでぇ!買おうよ!」

「まあまあ成瀬。彼女の為だろ?」と颯太。

「え~じゃあゆこが買ったやつ鹿にあげるわ」

「お前最低だな」


私達は5分間自由に鹿と触れ合うことにした。私はもちろん成瀬と一緒に行動する!

「あ、成瀬!いたよ!鹿さん!」

「だから鹿さん呼び可愛いからやめろ。」

なんか、、、カップルみたい、、、っていうかカップルじゃん私達、、、



私達はそんなこんなで、奈良を満喫した。今日は何も起きなかったから良かった!だって、成瀬がずっと手を繋いでいてくれたから。

「ねぇ成瀬」

「んー?」

「修学旅行が終わっても、2人でどこか旅行に行きたいな、、、って」

「それ俺も思ってた!!どっか行きてーな」

「ね!、、、あ、バス着いたから、また後でね。」

「おう。次会うのは、、、部屋、、、かな?」

「え?」

「自由時間の時に、俺たちの部屋で4班のみんなで遊ぼうぜ!トランプあるから!」

「ほんとに!?やったー!じゃあ、16時ぐらいに行くね!」

「おう!じゃあな!」

「うん!」

そう言って、私達はバスに乗り込んだ。


「あ~楽しかったぁ」

「ゆこ、今日大分テンション高かったな。」

「え、そう?笑」

「うん笑 楽しんでるな~っていうのが凄く伝わった。」

「照は?楽しかった?」

「うん、もちろん。あ、俺まだ諦めてないから。」

「え?何を?」

「お前のことだよ。成瀬がちょっと気抜いた瞬間に俺奪うから。」

「奪うって、、、誘拐犯じゃん笑」

「誘拐犯とか言うなよお前」


なんだか照とも距離が縮まったと言うより、仲良くなれた気がする。ちゃんと友達って言える関係になれた気がする。




「あはは笑笑 ゆこ弱すぎ笑笑」

「お前すぐ顔に出るから分かりやすいんだよな笑」

「まあまあゆこちゃん、次は勝とう!この男どもに!」

「う、うん、、、、、、泣」

私達は、今成瀬たちの部屋でトランプをしている。5回ババ抜きをしたんだけど、今のところ全敗、、、。私そんな顔に出やすいのかな、、、?泣

あ、、、待って、、、帰ってきてからもまた先生にカード提出しに行かないといけないの忘れてた、、、タイミング良いんだかなんだか、、、わかんないや、、、

「あ!私カード出しに行くの忘れてた!みんな元気だよね!うん!行ってきます!」

「おい!ちょっとゆこ!?」

私はダッシュで自分の部屋に戻り、カードに記入して保健の先生がいる部屋に向かった。


「あぁやばいやばい怒られる、、、」

あれ?同じ部屋に向かってる人がいる、、、

「あれ?けいちゃん!?」

「あ、ゆこ、、、?」

「もしかしてけいちゃんも?出し忘れた、、、?」

「え、仲間?笑 マジ?笑」

「うん仲間笑笑」

「マジかよ笑笑 あ、でもさ、今先生いないっぽいんだよね」

「何かあったのかな?」

「さぁな、、、」

「ちょっと旅館の中探索してみる?」

「そうするか」

あぁせっかくの自由時間がもったいないよ!

今の時刻は16時半。私達の班は、17時に旅館の売店でお土産を買うことになっている。あと30分で見つかるかな、、、

「ごめん、私明日まとめて先生に出すから、やっぱやめとく!」

「あ、俺もそうしよっかな。じゃあお互い部屋戻るか。」

「うん、、、!」

私はその後、無事に班のみんなと遊ぶことができた。


「よし、お土産も買い終わったし、そろそろ配膳行こうか!」

「え~まだ早くない?配膳、18時からっしょ?」

「でももう17時50分だし、丁度いいんじゃない?ほら、玲央!行くよ!」

「え~早いだろって~」

「早く終わらせちゃえば雑談できるしいいでしょ!」

「あ、確かに!早く行こうぜ!」

「玲央ったらもう、、、」



私達は夜ご飯を済ませ、大浴場に向かった。

「今日も楽しかったな、、、ってもう明日には帰らなくちゃ行けないのか、、、。」

お風呂の中で独り言を呟く。

っていうか確か男子に聞こえちゃうんだよねこれ、、、

そうそう。今回は2泊3日の旅行だから、明日の朝にはこの旅館を出るんだよ。時の流れって本当に早いね。

「ゆこちゃ~ん?なんか言った?」

「え、ああなんでもないよ!気にしないで」

聞こえてたか、、、

「おーい!ゆこさーん!聞こえてますよー!」

ってそっちも!?しかも成瀬だこの声、、、((

「ちょ!勝手に私達の会話を聞くなー!!」

「さぁせぇん!!」

ったく男子ったらもう、、、

この浴場、上の部分が少しだけ開いてて、男子の浴場と繋がってるんだ。だから、声が大きいと全部丸聞こえ。

「ふふ笑あの声、さては成瀬だな?ゆこちゃん、よくわかったね。あ、彼女だし当然か!」

「ひなもいいからそういうの!」

「あはは笑ごめんごめん笑」

はぁ、、、恥ずかしい思いした、、、もう!!

「ゆこーーー!!!」

ん?また成瀬?もう何今度は、、、。

「好きだよーーー!!!」

「へっ!?」

ちょ、ちょっと!変な声出ちゃったじゃん!!なんかあっちから笑い声聞こえるし!!

「わ、私先に出るね!!」

「あ、ちょっとゆこちゃーん!?」



「もうバカ成瀬のバカ!!!先生いたら大惨事だったよ!!たまたまさっき先生いなかったからセーフだったけど、、、。大恥かいたよもう、、、泣」

泣きそうになりながらパジャマに着替える。

ほんと凄いことするな成瀬、、、、、、。呆れちゃうよ、、、。

まぁ正直そのぐらい好きってことが伝わったから嬉しかったけど、、、、、、。

って何考えてんの私!しかも夜健康観察しに行かなきゃだし、、、。さっさと終わらせよ、、、。

「ゆこちゃーん?って、、、もう着替え終わったの!?」

「あ、ひなちゃん、、、。いやもう早く部屋戻りたくて、、、笑」

「え~一緒に戻ろーよー!玲央もいるし!」

「わかったわかった!笑いいよ!」


そうして私達は着替えを済まし、部屋に戻った。

「ひなー玲央ー。私男子のとこに健康観察しに行かないといけないから、一旦部屋出るね。」

「あ、おっけー」「あいよー」

その返事を聞いたあと、私は部屋を出た。


「はぁ、、、なんか気まずいからさっさと終わらせよ、、、。」

「あ、ゆこじゃん!昨日も会ったね」

「あ、史悠、、、!偶然だね。」

「またあいつらんとこに健康観察?」

「うん、そうだよ。」

「ふーん、、、。そっか。気をつけてね」

「え?あ、うん、、、」

なんかいつもと様子がおかしい、、、なにかあったのかな?

まぁとりあえず部屋入ろ、、、

コンコン

あ、足音聞こえる、、、

ガラガラ

「あ、ゆこ。健康観察かな?」

「あ!照だった!良かった、、、」

「ん?どうかした?あ、もしかして風呂の時の?」

「う、うん、、、気まずくって早く終わらせよーと思って、、、」

「なるほどな笑ちなみに成瀬なら今保健の先生がいる部屋にいるぜ。後で行ってみたら?」

「え、、、?なんで先生の部屋に?」

「足を怪我したんだよ。大した怪我ではなかったけどな。」

「そうなんだ、、、」

「まぁ俺はあいつの彼女って自覚があんのなら行った方がいいと思うけど。あ、体調は俺も颯太も大丈夫だから。早くあいつのとこに行ってやんな。」

「うん、、、わかった。ありがとう、照。」

「あいよ」


成瀬、、、怪我しちゃったんだ、、、大丈夫かな、、、。

成瀬の体調聞くのと、カード届けに行くので何にしろ行かないといけないんだけど、、、。

とりあえず行くしかないよね。早く行かないと先生にも怒られちゃう。


私は保健の先生がいる部屋の前に着いた。

「よし、、、。」

コンコン

扉をノックすると、奥の方からかすかに先生の声が聞こえた。

ガラガラ

「あら、ゆこちゃん。カードかな?」

「はい。あ、でも、まだ成瀬の体調聞いてなくて、、、。あと怪我、、、大丈夫かお見舞い、、、というかそういうので来ました。」

「あらそう!お見舞いに来てくれたのね。まあ大した怪我ではなかったけれど、、、せっかく来てくれたんだし、中入って!あ、私丁度他の先生に用事があるから、私が戻ってくるまで良ければ見ててくれない?」

「え!?あ、いや別に大丈夫です、、、!」

「ほら、なにかあったら困るし!じゃあ、よろしくね!」

「え、ちょ、先生!?!?」

、、、ふぇ?どういうこと、、、?つまり、、、看病をしろと、、、?

「、、、失礼します、、、」

とりあえず、中入って体調聞かないと、、、。

「え、、、ゆこ?お前だったのか。」

「あ、、、ごめん。その、、、」

「あ~もういいよ。それは。俺こそごめんな。でも、俺がお前のこと好きな気持ちは誰よりも強いから。それだけはずっと変わんねえから。な。」

「、、、うん!ありがとう。あ、体調は大丈夫?あと、怪我は、、、?」

「体調は大丈夫。怪我も大したことない。つーか、、、怪我のこと聞いたのか?誰かに。」

「あ、ごめん、、、照から聞いたの。」

「そか。全然大丈夫。謝らなくていいよ。」

「うん、ありがと、、、」

、、、なんか気まずい空気になっちゃった。怪我のこと、、、知られたくなかったのかな?

とりあえずカード置いて、なにか話題を見つけなきゃ、、、。先生いつもどこにカード保管してるんだろう?

「ねえ成瀬。先生いつもカードどこに置いてるか知ってる?」

「んえーと、、、確かその半透明の箱の中だった気が、、、」

「あ、ほんとだ。ありがとう!」

「んー」

ガラガラ

「あ、先生!」

「ごめんね長い間待たせちゃって。もう大丈夫よ。ありがとう。」

「はい!」

成瀬に挨拶しとこうかな。

「成瀬、また後でね。」

「おう。じゃーな」

「うん!」



ふぅ、、、なんとか乗り越えられた、、、。なんかどっと疲れが、、、。

今日はもう早く部屋に戻って寝よう。明日は朝からバスだし。

そう思って部屋に向かおうとした時。

「お、ゆこ」

「あ、けいちゃん」

「カード届けに?」

「うん、そうだよ。けいちゃんは?カード持ってないけど、、、?」

「丁度今お前んとこ行こうと思ってたんだよ。」

「え、、、?なんで?」

「いやぁ実はさ、今俺と同じ部屋のやつらが説教くらってて。話し相手いなくてつまんなかったからさ。男子でも良かったけどどうせならお前にしよっかなって。」

「そうなんだ、、、。んーと、今8時で消灯は10時だから、、、。30分ぐらいなら話せるよ。」

「お、じゃあ話そーぜ。世間話でもなんでもさ。」



それから私達は20分ほど話した。けいちゃんとは、クラスが離れた小学5年生の頃から全然話してなかったの。でも、意外と話が合うから、話してて楽しい。、、、あ、そうそう!実はけいちゃんは生徒会長なんだ。だからちょっと話しずらいんだよね。でも話しやすい人で良かった。


ある程度会話が弾んだ8時半頃のこと。

「あ、じゃあそろそろ時間だから、、、またね!楽しかった。」

「付き合ってくれてありがとな!俺も楽しかったよ。じゃーな。」

そう会話を交わして部屋に戻ろうとした時。

「あ、、、」

「あれ?成瀬?もう怪我は大丈夫なの?」

「え、あ、まぁ、、、もう気にすんな。大丈夫だから。」

「そっか。痛めないように気をつけてね。」

「おう、、、サンキュ。、、、、、、ん?照?」

「やべっっっ、、、、、、!」


ん?照?もしかして、、、私達の会話盗み聞きしてた、、、?

「とりあえず、また明日な。最終日だし、思いっきり楽しもうぜ。」

「うん!またね。」



結局私はその後、成瀬や照の行動については何も分からないまま2日目を終えた。

こんにちは!ゆちゃです!

今作も読んでいただき、ありがとうございました♡

さぁ、今作では少しゆこと成瀬の間に壁ができたままでの結末となってしまいました。こんな些細なことで喧嘩してしまうことも、よくある事だと思います、、、。


そして、最後の方に出てきた照の謎の行動。あれは一体何だったのか。

ゆこと成瀬は無事、仲を取り戻すことが出来るのか、、、。


気になる次作は、12日に投稿予定です。

そして、次作でこの「修学旅行編」は終わりを迎えることになります。

別の○○編が出るかどうかはまだ未定ですが、またゆこと成瀬の物語を書こうと思っています。

お楽しみに。

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