ついていないことに定評がある主人公と変態四人衆
友達っていいですよね。一緒に遊んだり、落ち込んでいたら励ましたり、ほんといいですよねぇ~……友達欲しいなぁ…
はぁ…まったくねぇさんのせいで遅刻しそうだよ…」
結局あの後、5分くらい似たことがあったが朝ごはんを食べることができただけでも良かったと思いながら学校への道を歩いていた。学校へは文化祭などで何度も言ったことがある、そのため見慣れている道のため基本迷わないだろう。新学期早々工事とかで通れなかったら話は別だが、
「まあそんな看板見かけないから大丈夫でしょ」
あとはここを曲がれば学校までは一直線…
「工事中につき通行禁止」
「……………不幸だ…」
俺のカンは見事に当たった。
なにも不幸は今に始まったわけではない。というより人間不幸が全くないという人はいないだろう、みんな何かしら不幸を感じているはずだ、だが俺の不幸に出会う率は異常だ、例を挙げると
・近道をしようとすると不良にからまれる
・あえて遠回りすると猫や犬のけんかに巻き込まれて散々な目に合う
・特売の日に買い物に行けば特売品がすべて売り切れ(しかもお昼に行ってもないのだ)
・アニメを録画したら野球中継などで時間がずれて結局撮れていない(実話)
・久々にゲームをしようとしたらメンテナンス中(実話)
・昔やったゲームをしようとしたらデータがトンでいたり(実(ry
・今目の前で起こっていること
など、毎回ではないがこれらの出来事のエンカウント率が異常なのだ。
「俺何か神様に恨まれるようなことしたかな……」
とある高校生は右手に異能の力を殺せる幻O殺しなんて便利なものもってるからついてないらしいのだが、残念ながら俺は異能の力を殺せるどころか異能のいの字もない。つまりは本気でついていないだけだ。
「……とりあえずほかの道行くか……」
もはや溜息すら出ない……
「ま……間に合った……」
あれから特に何も起こらずなんとか入学式に間に合った。といっても後2分でクラスに行かなければいけないのに何組かなんて知らない…
「……とりあえず見に行くか……」
四の五の言っていても何も変わらないのでクラス分けの紙まで歩いて行った。
ドンッ!
「オ~ッスりくやん~。この前のみんなで秋葉行こうぜィツアー以来だニャー」
「誰かと思ったらシスコンキングじゃないか……」
このシスコンキングと呼んでいるこいつは御門乃夕春。ただの筋肉マッチョではない変態だ。幼馴染で悪友でもある。中学ではここにもう二人いて「変態四人衆」などと不名誉なあだ名をつけられていた、許さん。
こいつの家族構成は姉二人、妹一人に両親という構成だ。世の中には「姉持ちに姉萌えはいない」「妹持ちに妹萌えはいない」というが、こいつは真逆で姉と妹を恋愛対象として見ているいわゆるシスコン(しかもかなりの重度)。別に変と思うような考えは持ってはいないが、自分から
「俺と妹とねーちんたちは家ではラブラブなんだニャ~♪うらやましいだろう~」
とか普通に教室で話していた(もちろん俺たちと話しているとき)せいで、女子たちから敬遠されていた。
「おいおいりくやん、高校では流石にそのあだ名はまだ早いぜィ」
「まて、お前今まだ早いって言ったか!?」
ほんとこいつはバカだと思う、後々自分からばらしそうだ…
「オイーッス!バカどもー!」
「オ~ッスブラコンクイーン。今日もいい天気だぶるぁ」
「何か言ったかしら?」
「お……おはようございます……鳳華様……」
「ん、よろしい♪」
さらっと夕春に鉄拳制裁(蹴りも付いたお得セット)を加えたのは「変態四人衆」の一人、小宮鳳華。家が武闘全般を扱っている道場を経営しているせいもあってとにかく武術が群を抜きまくっていた(剣道九段、柔道紅帯、空手黒帯、もはや化け物じゃないかな…)。中学入学後すぐに友達になったやつの一人だった。ノリもいいし面白いやつだった。ただ欠点は今みたいに気に入らないとすぐ手が出ることだった、手が出る前に話で解決できた事件は一度もなかった。家族構成は兄一人で弟が一人そして両親である、そして夕春にも呼ばれていた通り重度のブラコン、学校に兄弟の写真を持ってきて自慢したり惚気ていた。そのため「変態四人衆」と呼ばれていた。
「てか……中学では普通に呼び合っていたのに何でダメなんだにゃぁ……」
「あんたと同じ理由に決まってんでしょ、入学初日にそんなこと知られたらクラスメートと気まずい距離を感じちゃうでしょう?」
「まあ…ですよね……」
「おっはよぉ~みんなぁ~元気にしてたぁ~?」
「おっはぁ~ぜ……あいやん~」
「おはよう愛子」
「夕ちゃんも鳳華ちゃんも陸ちゃんもおはよぉ~☆」
「(よく耐えたな夕春)」
「(流石に俺やみやっちのあだ名とは次元が違うからな……)」
「(まあ……怒らないだろうけど言ったら周りから変な目で見られること間違いなしだな……)」
四バカの最後の一人、美也乃愛子。笑顔がかなり可愛くて中学でもかなり人気があって男子からも人気があったが告白する奴はいなかったらしい、それもそのはず、彼女は中学生にしてビッチだった、しかもかなりの数の男とヤったらしいが、それでも不満らしくクラスメートにすら手を出そうとしてくるのでみんなから絶っちゃんと呼ばれていた(絶倫からきているらしいがそんなにやっていたのかと何度も思った…)。息を吐くように自主規制コードに余裕で引っかかるようなことを言うし(てか避ける気が毛頭ない)何でもないようなことでもその時その場にいたかった奴にはほぼ確で誤解されるようなことを言われるので男子が告白する勇気がでないらしい(一回あったけどその時に周りから体が目当てと思われ敬遠されていたためあの告白は嘘ですすみませんと誤ったという事件以降告白する者はいなかった)。それとゲームがうまくてアクションや格闘ゲームをやらせたら右に出るものはそうそういない(この前も格闘ゲームの世界大会で10連続目の防衛に成功したとか)。
「もぉ~いつもみてい呼んでくれないなんてぇ……距離感じちゃうからいつもみたいに呼んでよぉ…」
「入学式の日に悪い意味で有名人になんてなりたくないぜィ……」
「悪いけど私もパスさせてもらうわ……」
「右に同じく」
「うえ~ん!みんなが冷たいよぉ~」
「なんといわれても俺はあっちのあだ名では呼ばないぜぃ」
「そういえば夕ちゃん……昨日は激しかったね……」
「誤解しか生まないこと言うのはやめろい!」
愛子は核爆弾投擲した。効果抜群だ!夕春は見事他の新入生の視線を集めることに成功した。
「あっはっはっは、夕も馬鹿だね~そんな風に誤解されそうなことするのは愚の極みよ、私くらいしっかりしていれば」
「そういえば鳳華ちゃん、先週ありがとねぇ~」
「ああ、別にいいわよ、どうだったかしら」
「すっごくよかったよぉ。おかげで私……新しい趣味に目覚めちゃったみたい……また一緒に…シよ?」
愛子の連続投擲!クリティカルヒット!鳳華も見事に視線を集めること成功した。
「お前も同じようなことになってるニャー」
「うんごめん夕、私でも無理だったわ。」
「……二人とも何があったんだ。」
後から聞いたけど夕は一緒にやった格闘ゲームの時で鳳華は乙女ゲームを勧めただけらしい。
「そういえばクラス分けどうだったぁ?」
「ありがたいことにみんな同じクラスよ。」
「流石に中学とは違って毎年同じクラスってわけじゃないから一年間だけど一緒だと嬉しいぜぃ」
「これからもよろしくな。」
とりあえず誰も欠けずに新生活が送れそうで何よりだと思った。
濃いメンツが集まったなぁとか言えない。
第二話、読んでいただき誠にありがとうございます。いやぁ~R15なのに危ないこと書いてなくて申し訳ない、でも今回登場したキャラのおかげで問題なさそうですよかったよかった。
さて、今回から高校編に入ります、まだ新キャラが登場する予定ですのでお楽しみに(下ネタキャラもあと一人くらい出したいな)。後次回はまだ話が出来上がっていないので投稿ペースが遅れます。本当に申し訳ありません(遅くとも1週間に一度は出す予定です)。それではまたお会いしましょう、お相手は作者テリーでした。またねぇ