しあわせ供養
ひび割れた空
ひび割れた時
しあわせにするはずだった
君は遠い空の向こう
しあわせが死ぬこともあると
思い知らされた夜
君は冷たく背を向けた
僕は白けて黙りこんだ
嫌いになったわけじゃなくて
こんがらかった気持ちを
持てあましただけだったのだけど
今にして思えば
ひび割れた空から
ひび割れた時から
生きるはずのしあわせが
今でも呼びかけてくる
ふと見上げてしまう空
忘れてくれるなと
たまには思い出してくれと
死んだしあわせが
痩せ細ったもどかしさが
はかなく僕を締めつける
取り戻すことはかなわない
手を伸ばしてももう届かない
ひび割れた空
ひび割れた時
しあわせになるはずだった
僕たちは遥か夜の向こう