204 副産物と主産物。
2024/12/9(月) PM3:42記
土曜,仕事を休んだ。
近所の鋳物工房主催で不定期に開催されるオープンスタジオに息子と参加するためだ。
過去の参加回を記事にしていますので,ぜひお目通しください。
今回は,スイートポテト作りと茶葉を炒ってほうじ茶を淹れる試み。
焙じ茶と渋柿,スイートポテトとドクターイエローで色を拾ってみましたの会。
私がやると良からぬ葉っぱを調合しているようにも見える不思議遊戯。
参加者の1人が自家製の干し柿を差し入れてくれたり,主催者が新鮮な檸檬をお土産に渡してくれたり,副産物も盛りだくさん。
このような体験型のイベントでは副産物と言えば物だけではない。
雑学や裏話,コツなど作業工程の合間に交わされる会話から得られる耳寄り情報も,歴とした副産物と言える。
今回は主に3点の収穫があった。
1つ目は急須の穴の向き。
嗜みのある方からは常識だろうとお叱りの声が上がるかもしれないが,私は知らなかった。
蓋の穴の向きは注ぎ口側が正だということを。
空気の対流により茶葉が攪拌され,お湯も出易いそうです。
簡単な茶葉の炒り方,お茶の淹れ方講座でもあるので,この手のノウハウは主産物だろという意見はごもっともだが,ゆる~くお菓子とお茶を美味しく食べましょう的な会なので,副産物と解釈しました。
2つ目は,主催者宅の棚に置かれていた本。
『The Ancient Egyptian Museum Exhibition』
県内の美術館で開催中の古代エジプト美術館展を観覧した際に入手したとのこと。
おそらく一般販売されていないため,会場に赴けなかった場合は貸して貰えないか交渉したところ,快諾してくださった。
今週末まで開催されているようなので目下,機を伺っている。
最後は,参加者の中にヤーレンズさん好きの同士を発見したこと。
ヤーレンズさんに無礼は承知だが,端正なお顔立ちからは想像に難い趣味嗜好だと思い,『ツキバギ~ヤーレンズのダダダ団~』というABCラジオさんの番組をレコメンドしておいた。
勿論,スイートポテトを食べながら,焙じ茶を飲むという主目的はきちんと果たし,雨に降られながら息子と会場を後にしたのである。
そんな帰りの車で,改めて実感する。
実店舗に足を運んでまでする買い物にも同じようなことを期待していることに。
人対人のやり取りの中で得られる体験や,洋服に纏わる四方山話などに私はきっと副産物的な価値を見出している。
モノも大事ですが,それ以上に重要なのはコト。
店頭で発する言葉には責任を持たなければならないと気を引き締め直せた休日でした。
以上,誰かの二番煎じになりませんように。