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プロローグ
その日、私の23年の短い人生は幕を閉じた。
ロクな人生じゃ無かったと自分でも思う。決して裕福では無いが笑顔の絶えない家に生まれ小、中、高校生と嫌がらせを受けることはあっても虐められる事も無く。思い返してみれば心にあるのはずっと「死にたい」の一言だった。
そして今日私は車に跳ねられた。全身が痛い、目の前が赤い、酷い耳鳴りがする、今頃母さんはどうしてるだろ、わたし死ぬのかなぁ、やっと死ねる‥
自分の血であろう物で真っ赤に染まったコンクリートの地面がスローモーションの様に近くにつれそんな考えは全て消えていった。
いやだ、まだ死にたく無い!明日も会社なんだ!私の何が悪かった?明日から改めます!だからコレまで祈った事なんて無いけど神様どうか助けてください。死にたく無い死にたく無い死にたく無い死にたく無い死にたく無い死にたく無い死にたく無い死にた
「グシャッ」っと空き缶を潰した様な音を最後に私の意識と人生はそこで途絶えた。
淡人です、今回は数ある小説の中からこの1冊にアクセスして頂きありがとうございます。
毎週月曜更新ですのでぜひお付き合い下さい。