1/2
プロローグ
何気ない日の一日。
何か特別な力があるわけでもなく、
どこか優れているわけでもない。
そんな花が好きなだけの、平凡な僕の目に見慣れない生き物が映った。
その生き物はまるで小さな小人のようで、でもどこか可憐で。
神秘的な美しさを持つ、妖精のような少女だった。
「ねえ、あなた私が見えるの?」
自らを花の妖精と名乗る不思議な少女。
僕はそんな少女のことを、花弁少女と呼ぶことにした。
これは、花が好きなだけの僕と、
多種多様な花弁少女達との、不思議で儚い物語である。