11話:ダンジョンアタック
いろいろごちゃごちゃしてきました〜
こんにちは。ゲームを悪く言う方も時々いますがゲームのシナリオはワクワクドキドキするだけでなく時に苦悩を、時に悲しみを抱かせる…ゲームシナリオはドラマや映画に通づるところがあるのでしょう
◇◇◇
ここは魔族の迷宮らしいが魔族のことは出てから考えればいいと俺は考えている。それより、思った以上に階下は入り組んでいるのでそっちにまずは気落ちした。まぁ、当たり前といえば当たり前か…
「精霊たちには魔物が出たら人間より自分を優先するように言ったから大丈夫だと信じたいな〜」
そんな思考を切り替えて魔物討伐に集中することにした
「巨大蟻が多いな。マナが多いから原始魔法の行使は楽だけど」
そんなことを考えながら『第34番魔法。刺突槍』で掃討を続ける
原始魔法を使って分かったことは純粋なマナの塊であること。マナがあれば無限に使えること
リンク・ハイブレイブは高威力過ぎたのだと思いながら地下の第7階層まで来た。ここにカタザキ侯爵の賢人精霊がいるはずだ
「おーい。侯爵の賢人精霊さーん。どこだー」
「こちらですカズヤ様」
岩陰に隠れていたようでひょこっと顔を出してくれた。
「お、無事だったね。すまないけど俺の賢人精霊がまだ見つかってないんだ。侯爵様を見つけるのとエルを探すのを平行していいかな?」
「構いませんよ。あの子が大切にされていて嬉しいですし、侯爵様は魔族のフロアにいるでしょうし」
「そこいらへんの迷宮に関する知識も教えてほしい。頼めるか?」
「移動しながらでよければ…」
「構わない。どのみち急いだ方がいいだろうからな」
賢人精霊との会話は比較的単調で楽な反面、エルが恋しくなる。なぜかそう感じる。
(俺もエルとの会話が楽しいんだろうな)
迷宮は魔族を守る殻らしい。そこに魔物という自分の器を形成する肉片とマナという血液を徐々に魔族が吸収するらしい
「それにしてもカズヤ様は原始魔法を先程からお使いですが身体に負担などは?」
「え?いや特には?もしかして力の代償を気にしてくれてる?」
「えぇ、貴方様の賢人精霊たるエルから聞きましたよ?肉体が若返るほどの原始魔法を行使したと…」
「今んところは絶好調かな。これだけ大気中のマナが多いから」
「確かに原始魔法は大気中のマナが潤沢だと行使しやすいですが…原始魔法の特徴をエルから聞きましたか?」
「いや?」
「全くあの子は……私が御説明致します」
原始魔法とは原始の神である7柱の神が行使した魔法と伝えられているらしい。原始の神々が魔神やその他の脅威と戦う際に使用したので「原始魔法」と呼ぶようになった。今現在地上で行使出来るのは俺以外だと三亜神と森精種の一部だけ。
「原始魔法は常に代償を支払います。それは自然界のマナではなく、体内にある精神のマナです」
「え?つまり、俺は今この一瞬で既に精神すり減らしてんの!?」
「いえ、支払うとは言いましたが実際は蓄積されるのです。精神を壊すまで」
「さらっと怖いこと言ったよ!?」
「仕方ありません。原始魔法は通常は神域魔法ですから」
「じゃあ、俺が若返った理由は?」
ここからは推測と言われたが俺の場合はこの世界への転移にズレが生じたので原始魔法を使用した際にそのズレを神が直したのでは?という話だった。簡単な話が18歳の時には自殺してないとおかしかったそうだ。さっぱり分からん
そんなこんなで地下15階層に到達。倒した魔物は数知れず。無視した人間も数知れず。仕方ないよね!
「賢人精霊さんや。ここから下はリンクを伸ばしてないからそこの行き止まりで確認していいかな?」
「構いません。慎重になるのはいいことです」
結論だけ言えばあと5階層潜れば魔族の間だったのだが……精霊からの情報だと残る精霊はたった5人。人間や亜人は全て魔物に喰われたそうだ。あと、魔物は巨大蟻ではなく鋼鉄蟻だそうだ。そして、カタザキ侯爵とエイナム執務官、そしてエルは魔族の間で檻の中に閉じ込められてるようだ。エルと交信出来たのは嬉しいが、惨状を見るのはやるせなさがこみ上げそうだ
「賢人精霊さんよ…ここまでくるのに無視した領民たちは無事かな?」
「どうされました?」
「階下は侯爵とエイナム執務官以外は喰われたそうだ」
「なるほど…ならば急ぎましょう。魔族を倒せば迷宮内の人間たちは地上に出れます」
「分かった……行こう」
(ぜっっってい許さねぇ)
(あら?今カズヤ様の瞳に変化が…)
そこからは怒涛の勢いで魔物を殺戮した。『第56番魔法。上位散弾刺突槍』でむごい殺し方をして。喰われた人たちの仇でも取るかのように容赦なく。
そして着いた。最下層である魔族の間「アルベキドの部屋」へ………
◇◇◇
さぁ、カズヤ。見せてみなさい?あなたの心の闇を
次回は魔族との決戦編!
私に書けるのか!