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49.5話 その後



合成魔キメラはあの後、どこかに飛んで行ってしまった。


ゲイルの群は被害が甚大な為、元のギルディアの群に吸収される事になった。


ゲイルは、今回の『私利私欲のために、群全体を危険に晒した』失態の責任を取らされ、族長の任を解かれ、ラディアの下に就く事になった。


正直、人質にまでされた自分としては、その程度で許されている事が気に入らなかった。


今回の事件の所為で、フォレストウルフ全体で、合成魔を指名手配すると言う案が(ゲイル主導で)上がったが、


『あれだけ雨のように岩が降ってきたのに、1匹も岩の下敷きになっていない事』


『ゲイルが先に決闘のルールを破った事』


『マッドワームの件でかなり恨まれるような事をしていた事』


トドメに、『瀕死のフォレストウルフを回復魔法で助けてくれた事』を伝えると、その案は霧散していった。



『なぁノイル、いい加減、ゲイルの事を許してやったらどうだ?』


ラディア叔父さんがそんな事を言ってくる。

それは無茶な話である。


『いくらお母さんが大切だからと言えども、私を動けなくして、人質として利用した事は許す気になれない』


そう断言した。


その返事を聞き、ラディア叔父さんも苦笑いを浮かべていた。


『それより、準備はいいですか?』


そう言って、戦闘準備を開始する。


『ああ、何時でもどうぞ?』


何処からでもかかって来い、と言わんばかりの余裕を見せ付けてくる。


そう、私はあれ以来、ラディア叔父さんに戦闘の手ほどきを受けているのだ。


『それにしても、あのノイルが、戦闘訓練をして欲しいなんて、どういう風の吹き回しだい?』


私は、あまり戦闘が好きな方ではなかった。

そんな私がいきなり『戦い方を教えて欲しい』なんて疑問を持たない方がおかしい。


嘘をついても仕方が無いので、正直に答える。


『自分の父のダメさを知ったので、いざという時に、私が群を守るために率先して戦おう、そう決めたんです』


そう言って、叔父目掛けて飛びかかった。



これで、一区切りつきました。

次からは三章の方を投稿していきたいと思います。

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