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18話 壁を登って



あのポンコツ女神のレイアが、主神ユーストレイアかどうかは置いておこう。


まぁ、ここに来た理由は何となくわかった。


しかし、特に使命も何もない、と言うかお呼びでない事が露呈した。


何にも縛られる事はない、と言う事がわかっただけでも儲け物だと思おう。


プラス思考重要である。


さて、レイアのとやり取りは意外と時間がを消費できたらしく、窓の外はだいぶ暗くなってきていた。


そろそろ移動するか。


取り敢えず王都の外に出よう。

そう考え王都を囲っている壁に向かう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



やって参りました壁の前です。


ただ、この壁は入り口が3箇所にしかなく、

その3箇所も関所みたいになっていて門番が目を光らせている。


ここを通るのはリスクが高いな。


どうする…、

今の姿は例のトカゲである。


あ、こいつ壁登れるじゃん!

絶賛今も壁を登り民家の屋根の上にいるし……。


なんか当然になりすぎてて忘れていた。


壁をカサカサと駆け上がる。


………

……


はぁ、この壁何メートルあるんだよ!

もう疲れたわ!


『疲労』って異常状態の一つだったよな?

【異常状態無効】働け!!


【立体移動がLv.4になりました】


なんかレベルアップした。


おお、少し自分にかかる重力が変わり、少し体の動きが良くなった気がする。


移動できると言ってもやはり直角の壁、

なんだかんだで地上を走るより疲れるのだ、主に精神的に。


スキルレベルが上がると、身体にかかる負荷みたいなものが減るのか……それは助かるな。


まぁ、今更少し楽になったところで、今までの疲れは取れないし、


休憩するか。


壁に窪んでいるところを発見。


王都の街を囲う城壁なのに、傷があるのはどうなんだろ? とも思うが、場所が場所だし修復されず放置されてたのだろう。

仕方が無い。


その窪みに突入!


すると、


「キシャー!」


何かいた。


あいつを【鑑定】


俺非常事態にも焦らず対応。


––––––––––––––––––––––––––––––

種族:ウォールウォーカー

ステータス

Lv:8

PS:立体移動Lv.5

––––––––––––––––––––––––––––––


やはり同族でしたか。


俺のレベルより大分高いなこいつ。

ステータスも、HPMP以外は俺より遥かに高い。


そう言えば、今の俺はトカゲに変身している、

同族同士なら会話とかできるんじゃ無いか?

鳴き声とかで。


思い付いたら即行動だ。


「キシシシシッ」←(こんにちは)

まずは挨拶からだ、挨拶は重要だからな。


ファーストコンタクトで悪い印象を持たれてしまっては、後から修正していくのは大変だ。


「キシャーッ!」

多分、怒りを表している気がする……と言うより完全に威嚇している。


何が気に入らなかったんだ?


………あ、相手方のほうがレベルが高い! つまり俺より目上な訳だ。

敬語じゃなかったのが気に入らなかったのだろう。


目上の人への丁寧な挨拶? なんて言えばいいんだ? 本日はお日柄も良く(以下略)とかだな!

早速実行!


「キシシシシシシ「キシャーーーーッ!!」


最後まで言えなかった。

恐らく、最後まで聞きたく無いほど気に入らなかったんだろう。


もう、威嚇し過ぎて飛んで来そうな勢いなんだよね。


うーん、こっちの常識はよくわからないからな………、まてよ? 異世界って事は、外国?

なるほど、日本の堅苦しい挨拶が気に入らなかったのか!!


時々、夕方にやっているアメリカのホームドラマを思い出す。


イメトレも完璧。


「キシ、キシシーッ」←(やぁ、ブラザー)

片足を上げてフランクに挨拶をした。


「キシャーーーーーッ!!」


ついに飛びかかってきた。


ちょ、待ってほしい! 話し合おう!

俺は休憩したいだけなんだ!

休憩が終わったら、すぐに出て行くから!


問答無用で攻撃を仕掛けてくる。


ちょ、話し合う余地無しか!


逃げようとしたら尻尾噛みつかれた。


が、やはり空間が歪んで当たらない。


アドバンテージはこっちにあるようだ。


ははは! 話し合おうと提案したのに乗らなかったお前が悪いのだ!


自業自得だと思って死ぬがいい!


トカゲ同士の、迫力に欠ける微妙なバトルが今始まった。


………

……


俺勝利!


【ウォールウォーカーを倒しました】


【経験値16を獲得しました】


【Lv.5になりました】


【レベルアップボーナスで全回復しました】


よし、吸収


【吸収によりレベルが共有されました】


【Lv.8になりました】


【立体移動Lv.5を手に入れました】


【立体移動Lv.4に立体移動Lv.5が吸収されました】


【立体移動がLv.6になりました】


––––––––––––––––––––––––––––––

Lv:8

HP:89

SP:89

ATK:0 (8)

MATK:8

DF:0 (8)

MDF:8

PS:鑑定Lv.10、検索、

物理攻撃無効、異常状態無効、

万物吸収、不死身、収納Lv.10、

対魔力攻撃、水創造、回復魔法強化Lv.2

(new)立体移動Lv.6

––––––––––––––––––––––––––––––


だいぶ強くなった…のかな?


レベルの共有、初めて見たけど凄いなこれ。


と言うか、レベルアップボーナスのお陰で元気になった。

………休憩いらないじゃん!


再び壁登り開始した。


【立体移動】のレベルが上がったから、だいぶ楽になったなー。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



壁の上に到着!


壁の上には大砲や大砲の弾、銃などが置いてあり、兵士たちが見回りをしていた。


ちなみに、大砲は布のカバーが掛けられていて

銃や大砲の弾は箱の中に入れられてカバーが掛けられていた。


なんで知ってるかって?

見回りの目をかいくぐって、いろいろ見て回ったからだよ。


まぁ、暗くなってきて視界も悪いから見つからないようにすのは楽勝だったが…。


うん、大砲と銃は欲しいな。


でも、こんな高く風の強い場所で霧状になるなんて、自殺行為もいいところである。


箱に入っているものはまだしも、大砲は【吸収】するの難しそうだ。


……スキルって変身状態でも使えるんだよな…、それなら!


すっと、大砲のカバーの内側に入る。


このカバーは、外に設置されている大砲を保護する為のカバーなのだ。布一枚なんて柔な訳がない。


カバーは二重掛けしてあったのだ。


そして内側のカバーだけをじわじわと【吸収】する。


そして内側のカバーに変身した。


さて、カバー状態で【吸収】はできるのか?


【大砲を吸収しますか?】


あ、できた。


もちろん、『はい』を選ぶ。


カバーと大砲が触れている部分が黒っぽくなり、じわじわと【吸収】していく。


その様子は、さながら底なし沼に大砲がゆっくりと沈んでいくようだった。


––––––––––––––––––––––––––––––

吸収物:大砲

––––––––––––––––––––––––––––––

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