表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
飯食った?  作者: いわし
2/3

たまに行く豚カツ

ファミレスなんかと一緒にしてはいけない、正真正銘の洋食屋である。

駐車場もあるのだが、しらなければ絶対に見つけられないと断言できる。

店自体は小さく狭い。

テーブル席はなくて、カウンターしかない。

僕はランチタイムしか行った事がないが、ディナーもあるみたいだ。

11時から空いてるから常連などは早めに行く。

よって、ランチタイム時は席は少ないからめっちゃ混む。

混むどころか並ばないといけないので、油断してたら昼休み終わってしまう危険がある。


ここの人気料理といえば、間違いなく『豚カツ』である。

最初から切っていないまるごとドスンと1枚の豚カツにキャベツ。それに、店のオリジナルのデミグラスソースがタップリとかかっている。

豚カツにもだが、キャベツにもあう最高のソースは、ブラウン気味ではなく、オイスターソースのようにやや黒っぽい。

これは洋食屋という料理。出きてこれは旨いとわかってしまう。


ナイフで切り、ソースがしっかりとかかったのを口に運ぶ。

サクと軽めの衣の食感。

次に、豚肉の別の食感。

噛みしめて出てくる豚肉の自体の旨さと油身からの出てくる旨味。

ソースのキリッとして深いコクのある味わい。

一切れ目で目がクワッとなって、旨さに口が緩まってしまう。

二切れ目、皿に盛られた米も続いて口に入れる。

(セットはないので、ライスは別注。)

旨い、ひたすらに旨い。

途中で、キャベツに手が進む。

シャキシャキとした食感と、少し染みたソースが食欲を増幅させる。

旨い食事は食事のみに集中させる効果がある。

仕事の疲れもこの後にある予定も忘れ、ただひたすら目の前の料理を喰らう。

個人的に豚カツは端が一番旨いと思っているので、残していた最後の1切れに皿に残ったソースを絡めて口に運ぶ。

最後に水を飲み、あっという間に完食となる。

だが、まだまだ腹に余裕が感じられる。

ここの豚カツは揚げ物だからといって、もたれる事はない。

だから自分はダブルという厚いを頼む。

実際女の人でもダブルを頼んでる人は多いし、克つ完食してる。


豚カツで満足しがちだが、この店で絶対に外せない物がある。

注文を受けてから、オニオンやらガーリックを入れて作る皿に並々と注がれるポタージュスープだ。

このスープの旨さは郡を抜いてる。

見た目では絶対にわからないがガーリックが強く、胡椒が効いている。

スプーンで掬い、フーフーしてもまだ熱いスープを恐る恐る口に運ぶ。

まずガーリックの風味が最初にガツンと脳天を突き抜ける。

スープが胃に届くとカッと熱くなる。

だが、柔らかくクリーミーな旨さはしっかり口の中にに残っている。

何これ、と思って二口目に進む。

最初のインパクトに慣れているのか、スープの旨さがより目立つ。

普通スープは脇役なイメージがあるが、このスープは十分メインになりえる濃い旨さがあるのだ。

(個人的には酒のアテにもなりえると思っている。)

豚カツとライス大とポタージュを食べて、お金を払って、「ご馳走さま」と言って店を出る。

頭に残る食事の旨さと満腹感に幸福を感じながら、太陽の眩しさと熱さに顔を少しながら駐車場に足を進める。

車のエンジンをかけると、暑かった車内にクーラーの風が流れる。

一息つくと、『旨かった、また来よう』と思い、気力充実で午後からの仕事に向かう。


別に毎日ではなくていいのでいい。

でも、こういう食事が人生にいいスパイスになるのは間違いない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ