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『fire』
ここでは『撃ち方始め』の号砲として扱う。
俺はただ夢の中を描いていた。
それだけで称賛された。
それが素直に嬉しくて、幼い俺はいくつもの夢を描いた。
けれど、いつからだろう。確か……
期待の視線を感じる様になってから、上手く夢を描けなくなった。
灰色の絵の具に本物の血を垂らした様な、怖い夢でも見てるみたいな世界に生きていたからだと俺は思う。
それでも俺を縛る、期待と言う名の鎖に……反論と言う名の弾を撃った。
闇にきらきらと輝き消える、自分の破片に酔った。
それが、俺の戦争の始まり。