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止まった軍歌と夜明け前

世の中は望まない事だらけで、望みが叶えられる事なんてほとんどない。


本当に不幸で、腐った人間だと認められた者だけが望みを叶えられる。


運の中間からほんの少しズレただけの俺達は、いくら戦った所で大きな幸せを短期間で掴めない。



……この世の生き物は、ずいぶんと悲しい定めに生きているらしい。


残酷な時間は平等に訪れるけど、幸せは平等に訪れない。


さて。こんなみっともない世の中でも、人それぞれに多種多様な生き方がある訳だが……俺はどう生きようか。


泥水をすすりながら、汚れた大地を這いずり回るか。


淀みきった海で沈み、かつての戦士達と同じ道を辿るか。


どっちも受け入れられるけど、やっぱり俺は……


今のままの平穏な世界で、羽を伸ばしていたい。


『時が止まってくれればいい』とまで思ってしまうぐらい、幸せだから。


今の俺じゃないと見つけられない人達がいるから。


世間から望まれない、危険因子とされる存在であっても……俺は今を生きたい。


今が永遠に続くのなら、未来なんて要らない。


けれど、夜明けは平等にやってくる。


俺に時間と言うモノを思い知らせる。


失意のままに今は終わっていく。



……そして次に太陽が昇る時、新しい今がある。


それはきっと、素晴らしい事なんだ。


なら俺は見届けよう。受け入れよう。



今の終わりも、今の始まりも、何もかも。


俺にとって最大の幸せ、そして最高の生き方は、小さな幸せに溢れていて、怠惰な時間を刻む所で無気力に過ごす事。つまり生まれ育ったド田舎で今を生きる事です。


貴方にとって最大の幸せは何ですか?


貴方にとって最高の生き方は何ですか?


……なーんて事を聞いてみます。


分からないなら分からないなりに、ゆるーく探してみるのはいかがでしょう。

過剰に求めずに生きていれば、きっと少しずつ分かってくると思いますよ。


まぁ最近の世の中はスピード第一みたいなもんだし、そんな事は出来ない人が多いんでしょうけど……


まぁ自分に合う方法で、探して行くのが一番ですね。

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