焦土は夕闇に溶ける
この広い世界には、無関心な人が溢れていて、その中にほんの少しの大事な人達がいる。
無関心な人混みから大事な人が生まれる……なんて事も、ないとは言い切れない。
でも、そんな事を延々と考えていようが、友達と話していようが。
……自分について考え始めた時点で、僕らはひとりぼっちだ。
理解されない思考と言う名の世界に閉じ籠って、ひっそりと暗い考えを抱く。
理解し合えたと思って鉄格子越しに絡めた指は、いつかすり抜ける。
それぞれの世界は、完全には交わらないんだ。
少しでも交われば、中途半端に絡みついて、ドロドロになって最後は崩れるだけ。
だからひたすら平和でいたいと思っても、僕は。
独りで彼女の名前を呼びたくなってしまう。
彼女の世界を、知りたくなってしまう。
分からないのに。分かる事が怖いのに。
彼女の見てはいけない部分にも触れてしまいそうで、拒みたいのにも関わらず。
自分の世界なんて忘れて、彼女の世界に飲まれたいと思ってしまう。
……多分、こういう重苦しいのを好きだって、青春だって言うのかもしれない。
今更何を考えたって、僕のココロは独りでしかないけど。
__独りだから、誰かを好きになれるんじゃないかな。
そう思った。
まぁ誰かを好きになったり、誰かの側にいたって、ココロはずっと孤独なんだと思います。
多分ココロが孤独であればあるほど、良い人なのかもしれません。
そんな闇を抱えて、中途半端な世の中に生きているのが今の日本人なのかなー、とふと思いました。
けどそういう根暗な気持ち……特にその集大成である自分と向き合う事は、素敵な事だと俺は考えています。




