第3日目
「お嬢様お時間です。起きてください。」
遠くで執事の声がする。起きなきゃいけないけど正直まだ寝てたい。
そう思い、寝たふりをしてみることにした。
「ちっ。起きねーな。聞こえてんだったら起きてください。客人が来ています。」
これが本音か。仕方ないから起きるか。
「んー。」
執事は、私が起き上がったのを確認すると部屋からでていった。
寝起きの髪を直し、顔も洗い、学校の制服に着替えリビングに降りていく。
「おはようございます。」
ドアを開け、お父様とお母様に挨拶をすると、挨拶を返さられる。
「お客様が見えてると執事から聞いたのですが。」
「おぉ。それなら、大広間の方へ案内して待ってもらっているぞ。早く、朝ごはんを食べて、向かいなさい。」
お父様が答える。誰だろう。こんな朝早い時間から。
「今日は、いらないです。食欲があまり湧きませんので。」
そう言って、リビングをあとにして、大広間に向かう。部屋に入ると、メイドと戯れる男がいた。
「あ。乃愛!待っていたよ。今日も可愛いね。さすが。」
あとの言葉を言おうとしているところを、睨んで遮る。
「あぁ。ごめんごめん。さぁ、学校に行こうか。」
「あなたとは行かないわ。あなたに合わせてたら終わってしまうわ。」
「そう。残念だよ。」
そう言って大広間から出て行った彼の名前は、ユリ・トラウィスカル。
破壊神の種だ。太陽に負けて哀れになった先祖の残した種。悪い方向に行けば、下界が滅びてしまう可能性があるという。
まぁ、太陽の神がなんとかしてくれると思っている。
ため息をつきながら、学校に歩いて向かう。あっという間に、校舎につき、教室に向かう。
「おはよー」
教室に入り、席に着き、友達に挨拶。先生が来て授業が始まる。毎回テストがあるけど、結果は、満点が当たり前。簡単すぎて、つまらない。
学校が終わり、家へ帰る。わけもなく、いつも行く場所に向かう。
「チョコが食べたーい!」
その声に、隠れている妖精たちが反応する。
「妖精さーん。あーそーぼ♪」
その言葉にざわざわ騒ぎ出す妖精たち。
「今日もかくれんぼ?私が鬼だね♪」
「・・・ladyGo」
いつもの場所が、真っ赤に染まっていく。私の顔も、少しだけ赤く染まる。
・・・
「楽しかったね!また来るね!」